ちょっとピンぼけ/倉敷界隈

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美しい日本

2007年08月07日 10時51分04秒 | 写真

『美しい日本』なんてスローガンを掲げて「何のことかわからん」なんて身内から突っ込まれたりしていますが、私はこの姿は美しい国だと思う。何のことか、、、

江戸時代のことだと思う。ある外国人がこう書いていた。

「私が東海道を歩いていた時に見事な松の木に鶴がとまっているのを見た。この風景を見たイギリス人は全員がこう思っただろう。『あぁここに鉄砲を持っていなくて残念だった。』私がそう思いながら見ていると、傍らを歩いていた日本人が立ち止まり同じように鶴を見ていた。彼も同じ思いなんだろうと思っていたら、彼はそこに座ると紙と筆を取り出し絵を描き始めた。残念ながら鶴はしばらくして飛んでいってしまい彼は絵を描きあげることは出来なかった。彼は何事もなかったように筆と紙をしまい歩いていった…。」

彼は続けて「この男は学の高い人物ではない。ごく普通の庶民だ」と書いていたと思う。彼はそのような上流階級の人間でもない人がこういう行動をとることを日本とはすばらしい国(民族)だと書いていたと思う。殺すことしか考えなかった自分を恥ずるような書き方をしていたかどうかは覚えてないけれども。

このエピソード、大体は合っているけど細かいところは間違っているかも知れない。ずいぶん前に読んだものだから。イギリス人じゃなかったかも知れないし、東海道でもなかったかも知れない。恥じてもなく驚いただけかも知れない。でも話の流れは合っているはず。

彼はこの日本人の心にひどく感動していた。ヨーロッパ人の「人間だけが地球上の支配者であり自然を征服する」的考えでは理解できなかった行動だろう。

これこそが美しい国ではないだろうか。言われなくても日本人の根底にある美しさなのである。

振り返って写真について考えると、あの絵を描こうとした男とカメラを向ける日本人って、根底の考えは同じではないのだろうかと思う。

日本に世界の主要カメラ&フィルムメーカーが集まり、老いも若きもカメラを構えているのは平和を作る原因かも知れないと思っている。

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