先日、熱海へ家族旅行した帰り、箱根町の成川美術館に寄りました。
芦ノ湖が一望できてゆったり絵を鑑賞できるので家族お気に入りの場所です。
日本画中心の美術館ですが、実は京都造形芸大に入るまで
日本画そのものには全く関心がありませんでした。
東山魁夷や平山郁夫など名前は何となく聞いたことがあっても
感想を持つほどのこともなく。
ただ堀文子さんの「トスカーナの花野」は色彩が豊かで
子供たちも喜ぶので自然と覚えました。
(その堀文子さんは大磯町、しかも結構近所にお住まいだそうです)
今回たまたま、美術館の学芸員の方から日本画について少しレクチャーを受ける機会があり、
色々なトリビアを学びました。
まずは目の前の牧進の「うたたねする犬」が画の前を通り過ぎる時、
その通り過ぎる人を追いかけて首を回しているように見える話から。
面白い。
そういえば京都の造形大の売店でも売っていたけど
日本画の絵の具は基本的に自然鉱物を砕いたもの。
特に平山郁夫さんの「ガンジスの夕」は金をふんだんに使っているけど
こういうことが出来るのはそれなりの値が付く画家さんだけ。
お金のかかる芸術なんですね^^;
そして日本の画壇は、ほぼ名のある美大、芸大で占められていることや
その頂点の藝大はまずもって子供のころから展覧会で県の代表になるくらいの子しか
入れないなど何だか俗っぽい話も聞かされ何だかなぁ~。
それなりに日本画知識が付いたところで最後に
「ここに飾られている??先生から特別のご厚意で幾つかの絵を皆さんに
お配りして欲しい。今日ここに依頼している方々に特別に...
ただ額縁と材料代だけは...」
確かに魅力的でひょっとしたらと覗いてみるけど、それでも数万円...
絵が大好きな長女はちょっぴり欲しそうだったけど、勿論そんな余裕はありません。
衝動買いもしません。
何だかちょっと芸術の敷居が上がったようで少し寂しい気持ちで
お気に入りの美術館をあとにしました。