◆ 横浜市教科書取扱審議会、高校教科書採択妨害
横浜市立高校での教科書採択の際、8校中4校で実教出版の日本史教科書の採択を内定したところ、市教科書取扱審議会が横やりを入れて採択を妨害し、他社教科書に差し替えさせていたことがわかった。
実教出版の日本史教科書では、「新しい歴史教科書をつくる会」が教科書作成・採択をおこなっている動きについて記載されている。
太平洋戦争を「アジア太平洋戦争」と表記していること、軍国美談の類は批判的に紹介されていること、戦時中の国民生活や反戦の動きなども紹介していること、国旗国歌法で公務員に「日の丸・君が代」強制する動きがあることを紹介していることなど。
これはすなわち、「つくる会」系教科書支持者にとっては著しく不都合で、難癖をつけそうな記述という事にもなる。
横浜市では中学校教科書に「つくる会」系教科書が採択されていることから、中高の連続性・中学校で「つくる会」系教科書で学んだ生徒がショックを受けるなどをあげて実教出版の採択を否定する意見が出されたという。しかしそれをいうなら、中学校の教科書採択が誤りであることこそが問われなければならない。
(参考)
※ 横浜市教委、教科書採択拒む 「つくる会」について記載(朝日新聞 2012/8/28)
http://www.asahi.com/national/update/0828/TKY201208280694.html
市立中学校で「新しい歴史教科書をつくる会」系の歴史教科書を使う横浜市が、来年度の市立高校の日本史教科書の採択で、「つくる会」の動きについての記載がある教科書を拒んでいたことが28日、分かった。市教委は「中学と高校の継続性に問題があった」としている。
市教委によると、採択されなかったのは実教出版の日本史。「日本の侵略加害の事実を記述する教科書を『自虐的』と非難する立場の人々が執筆した教科書があらわれたことなどに対して、アジア諸国からも強い批判がおこった」などの記載があった。
来年度の日本史の教科書として、市立高校9校のうち4校が希望していたが、専門家らでつくる市教科書取扱審議会は、こうした記載を問題視。「(中学でつくる会系の教科書を学んでおり)嫌な思いを持つ生徒もいるのではないか」といった意見が出て、7月に別の教科書を採択するよう答申。市教委も8月3日、4校について、他社の教科書を採択した。
市教委によると、教科書採択で高校側の希望を覆したのは初めて。指導主事室の吉原昌子室長は「制度上あり得ないことではない」としている。横浜市立中学では1年生全員が育鵬社、2、3年生の一部も自由社の歴史教科書を使っている。
市民団体「教科書・市民フォーラム」は28日、「現場の声を無視した市教委の裁量権の逸脱」として、採択やり直しを求める要請書を市に提出した。
『きょういくブログ』(2012/09/01)
http://edugarden.blog50.fc2.com/blog-entry-3180.html
横浜市立高校での教科書採択の際、8校中4校で実教出版の日本史教科書の採択を内定したところ、市教科書取扱審議会が横やりを入れて採択を妨害し、他社教科書に差し替えさせていたことがわかった。
実教出版の日本史教科書では、「新しい歴史教科書をつくる会」が教科書作成・採択をおこなっている動きについて記載されている。
※実教出版『高校日本史A』(2012年3月検定、日A302 187ページ)この記述だけでなく、実教出版の教科書では戦争の問題や戦後の問題について、踏み込んだ記述が目立つ。
日本の侵略加害の事実を記述する教科書を「自虐的」と非難する立場の人々が執筆した教科書⑦が現れたことなどに対して、アジア諸国からも強い批判が起こった。
⑦この教科書は2001年、文部科学省による多くの検定意見にもとづく修正をへた上で検定に合格した。この教科書の採択をめぐって大きな市民運動がおこった。
太平洋戦争を「アジア太平洋戦争」と表記していること、軍国美談の類は批判的に紹介されていること、戦時中の国民生活や反戦の動きなども紹介していること、国旗国歌法で公務員に「日の丸・君が代」強制する動きがあることを紹介していることなど。
これはすなわち、「つくる会」系教科書支持者にとっては著しく不都合で、難癖をつけそうな記述という事にもなる。
横浜市では中学校教科書に「つくる会」系教科書が採択されていることから、中高の連続性・中学校で「つくる会」系教科書で学んだ生徒がショックを受けるなどをあげて実教出版の採択を否定する意見が出されたという。しかしそれをいうなら、中学校の教科書採択が誤りであることこそが問われなければならない。
(参考)
※ 横浜市教委、教科書採択拒む 「つくる会」について記載(朝日新聞 2012/8/28)
http://www.asahi.com/national/update/0828/TKY201208280694.html
市立中学校で「新しい歴史教科書をつくる会」系の歴史教科書を使う横浜市が、来年度の市立高校の日本史教科書の採択で、「つくる会」の動きについての記載がある教科書を拒んでいたことが28日、分かった。市教委は「中学と高校の継続性に問題があった」としている。
市教委によると、採択されなかったのは実教出版の日本史。「日本の侵略加害の事実を記述する教科書を『自虐的』と非難する立場の人々が執筆した教科書があらわれたことなどに対して、アジア諸国からも強い批判がおこった」などの記載があった。
来年度の日本史の教科書として、市立高校9校のうち4校が希望していたが、専門家らでつくる市教科書取扱審議会は、こうした記載を問題視。「(中学でつくる会系の教科書を学んでおり)嫌な思いを持つ生徒もいるのではないか」といった意見が出て、7月に別の教科書を採択するよう答申。市教委も8月3日、4校について、他社の教科書を採択した。
市教委によると、教科書採択で高校側の希望を覆したのは初めて。指導主事室の吉原昌子室長は「制度上あり得ないことではない」としている。横浜市立中学では1年生全員が育鵬社、2、3年生の一部も自由社の歴史教科書を使っている。
市民団体「教科書・市民フォーラム」は28日、「現場の声を無視した市教委の裁量権の逸脱」として、採択やり直しを求める要請書を市に提出した。
『きょういくブログ』(2012/09/01)
http://edugarden.blog50.fc2.com/blog-entry-3180.html
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