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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

震災後 学校の昨今<2>

2011年09月21日 | 暴走する都教委
 ◆ 震災後 学校の昨今<2>
N.K.(都立高教員)

 ご存じのとおりTAIMSというのは、Tokyo Advanced Information Management System 東京都高度情報化推進システムというものである。
 職員一人一人の机上に錠で括りつけられているパソコンを使って、教員の場合は教育庁やその地域版である学校経営支援センターから、管理職から、また職員同士で通信を受けるシステムで、毎日の連絡やうんざりする「服務事故報告」や、その他がそれぞれの職員に配信される
 情報の一方的な流し方や、開けたり使ったり活用しないとまるで働いていないとするかのような管理の目の届く仕組みになっている点とで、不快な思いを毎日強いられる。
 この3月からはTAIMS以外のパソコン類は、授業時提示用以外、完全に回収されてしまったので、TAIMSのパソコンを使わざるを得ない。
 私がおもに使うのは、出張届、自己申告書などの提出書類、庁内メール、そして教材作成、成績処理(保存)である。
 外部メモリは持ち込みも使用も禁止。ただ差し込んだだけでも「何か入れましたか?」とその場で電話がかかってきてしまうくらいだから、今まで蓄積してきた教材プリントのファイルはCDに焼くか自宅からメールで送るかするしかない。
 いちいち山ほどの不都合と不安があるが、この紙面では言い尽くせない。

 TAIMSは十数万職員全部のネットワークであるから、セキュリティーに関してはことのほか神経をとがらせるのは当然だろう。
 年数回、私物パソコンを持ち込んでいないか、USBなどの大容量媒体を所持していないか等々のチェック表を提出する。万一回答した中味に反することで事故があったら、提出内容が偽証だったとなるのだそうだ。
 今年も東京都の個人情報保護についてと、情報セキュリティーについての研修が課せられた。研修に出かけていくのではなく、送られてくるTAIMS上の学習(e-ラーニング)とその効果測定テストのファイルを開いて受けるのである。
 私の勤務校でも6月に順番となった。それぞれ10間中8問、8間中6問できないと不合格で、合格するまでテストを受けることが義務である。
 「学習」を経ないでテストを受けようとすると画面は進まない。誰が学習しないか、合格していないかはTAIMSの向こうにいる人にはわかっている
 管理職の再三の催促もあり、やらずに済ませたという人には会ったことがないが、それもその人の*人事考課などにかかわっていくのだろうか。同様の悉皆研修に「ICT研修」というのもあるが、それについては別の機会に譲りたい。
 その情報・セキュリティー学習とテスト、たとえすんなり1回ずつで合格しても両方で30分はたっぷりかかるので、それだけでも迷惑だが、問の1つにこういうのがあった。4択の選択肢として「法令又は条例に定めがある場合は、思想、信教、信条に関する個人情報でも収集することができる。」というのがわざわざ入れられていて、しかもこれは「○」だ。
 法律のことはよく分からないが、ことさらこんな選択肢を悉皆の学習、および合否分けに使うのには、単にセキュリティー研修だけでない意図があるように感じられてしまう。初任者などはこれを何度も唱えてそらんじさせられているのだろうか。
 (続)

『都高退教ニュース』(2011/9/5 NO.79)

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