日々雑記

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原子力規制委員会の川内原発再稼働は「新しい安全神話」だ

2014-07-17 18:20:35 | 日記

原子力規制委員会は九州電力川内原発1,2号機が再稼働の規制基準に「適合している」とする審査書案を了承しました。再稼働の合格証書です。

本当に安全なのでしょうか。

中身をみると、地震、津波、火山噴火の危険をどれも低く見積もっています。火山については「予兆があれば停止する」としていますが、現在の火山学では巨大噴火の予測は全くできていません。まして予兆があるものかどうか、あっても原子炉を止める余裕があるものかどうか全く分かっていません。それにこの地方には数万年前には巨大噴火の火砕流が到達した可能性があると言われています。九州電力もこのことを認めています。
原発を考えるときには数万年以上の安全性を考えなければならないのに、その危険性を無視しているのです。

福島では、地震の後電源がなくなり、メルトダウンが起き、大事故になりました。メルトダウン対策について、安倍首相は「世界一厳しい安全基準」と言っていますが、実のところヨーロッパで義務付けられている基準より低いところもあるということです。

事故時の避難計画は、審査の対象にすらなっていないそうです。鹿児島県知事は「要援護者の避難に30キロは現実的ではない。10キロで十分。」と言っています。アメリカでは避難計画がなければ認可されないということです。

使用済み核燃料の処理という根本的な問題は全く解決されていません。日本中に貯まっていく使用済み核燃料は数万年以上にわたって放射能を出し続けることになります。

福島事故からわずか3年余り、事故の原因すら分かっていません。このような時期に出された今回の規制委員会の決定は「新しい安全神話」をばらまくものです。そうして全国の原発を再稼働させる第一歩とするものです。このようなたくらみを国民は許さないと思います。

 

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