平凡であることの幸せ

人生は光に導かれる旅

☆Life is a journey towards the guiding light

熊野古道を歩く ~熊野三山と忘帰洞窟~

2008-08-02 | 旅行記

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昨年は母が亡くなり、今年は父の七回忌だった。父の命日に伊勢路へ旅をし、蟻の熊野詣とにぎわった世界遺産熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)を巡り、熊野古道を歩いて両親の思い出とこころしずかに対話した・・。

早朝 新横浜から700系のぞみに乗車。豊橋で下車後 そこからはバスの旅。八丁味噌のお店の見学から始まり 紀伊半島を南下していく・・・。

熊野速玉大社

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熊野川河口近くに鎮座し 鮮やかな朱塗りの鳥居、神門をくぐって参拝。主神は熊野速玉大神(はやたまのおおかみ)・熊野夫須美大神(ふすみのおおかみ)。国の天然記念物に指定されている 樹齢1000年ほどの(なぎ)の大樹にも一礼。ガイドさんに葉をいただき、梛の実の魔除けのお守りと厄除け笛守を買う。

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熊野古道大門坂

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那智の滝へ向かう途中 樹齢800年の夫婦杉の間を抜け 杉並木に囲まれた石畳の石段を歩き 木陰の涼しい風に癒され 古の時代に思いをはせながら那智大社、那智滝へ向かう。祈り石(鏡石)のところでひとやすみ。

那智の大滝(一の滝)

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滝に対する自然信仰の聖地であり、一の滝は飛瀧(ひろう)神社の御神体。落差は日本一(133m)。飛瀧神社の境内の滝見台からその神々しい姿を拝み 滝の水を引いた延命長寿の神水を飲む。

熊野那智大社

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お土産やさんをのぞきながら、473段の石段を登り 朱の大鳥居をくぐって、ようやく標高500mの社殿にたどりつく。「夏越(なごし)の大祓式(おおはらえしき)」で 茅(ち)の輪くぐり神事があり、茅の輪を 左まわり・右まわり・左まわりと、8の字を書くように3度くぐり、無病息災や家内安全を祈った。

1581年、織田信長によって焼き討ちにあうが、豊臣秀吉が再建しHioru たといわれる。主神は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)。神武天皇が無事に山越えをし、大和に入ることができたという 天照大神の遣いである3本足の八咫烏(ヤタガラス・日本サッカー協会のシンボルマークでもある)の烏石や平重盛が手植えしたという樹齢850年の大楠がある。 大楠のかわりに飛梅にすると福岡 太宰府天満宮をこじんまりとさせたような雰囲気。。。ここでは勾玉まがたま)のお守りを買う。

那智山青岸渡寺

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4世紀頃インドから渡来した裸形上人が開山したといわれる(天台宗 那智山)。如意輪観世音を祀り、一千日(3年間)の滝篭りをされた花山法皇(968 ~1008)が永延2年(988)に御幸され西国三十三番札所巡りの1番札所として 定めた。(豊臣秀吉が再建) 神社と寺院が隣接して建ち 神仏習合時代の名残りを残している。境内からの眺めも素晴らしく。本堂後方に朱塗りの三重の塔と那智の大滝を臨む。天台宗の声明が流れる本堂でお参り。古から流れる風が回廊を渡る・・・・。

ふと気付くとさっきまで賑やかだった境内がいつのまにか人気がなくなり 滋賀ナンバーで金色の菊の紋をつけた一台の黒塗りの車がとまり 高名そうな僧侶が・・・。ここは天台宗のお寺なのでもしかしたら 延暦寺の僧侶なのかしら・・と思いながら 以前ランドマークタワーのドックヤードガーデンでのイベント、横浜あかりコラボレーション「悠久の聲(こえ)*高野山・比叡山の声明」で聞いた 荘厳な密教の声明を思い出し、今度イツカ そうだ!比叡山 延暦寺に行こうっ!と思った。。。

 今年は、西国三十三所巡礼の中興といわれる花山法皇の崩御より一千年の記念の年に当たり、8月1日~9月28日まで 奈良国立博物館で 特別展「西国三十三所 観音霊場の祈りと美」が開催されるそうである)
 

熊野本宮大社

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熊野川沿いの国道を上っていき 明治の大洪水で流される前は熊野川の中州にあったとされる熊野本宮へ。熊野三山の中では朱の華やかさはなく 地味な造りで 九州、高千穂の天照大神がお隠れになった天岩戸神社や 島根の出雲大社を彷彿とさせる。 神木もおがたま(招霊)の木である。「熊野大権現」と書かれた奉納幟(のぼり)が並ぶ158段の石段を登り神門をくぐって参拝。主神は家都美御子大神(けつみみこのおおかみ)。

南紀勝浦温泉 ホテル浦島 忘帰洞

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伊勢志摩に行ったら 一度は入ってみたかった温泉。忘帰洞。勝浦港の桟橋からホテル浦島の船でホテルに入館。忘帰洞や七つの温泉巡りが楽しめる。夜も温泉巡りを楽しみ、早朝に起きて午前5時前に忘帰洞の洞窟温泉につかりながら お天気にも恵まれ 水平線から昇ってくる輝く日の出を拝むことができ、この旅がまた新たな光に導かれるような旅であったことに感動する。

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父の命日が お正月からこれまでの半年間、心身や罪けがれを祓い清め、残りの半年間を元気に無事に過ごせるように祈る儀式「夏越の大祓式(なごしのおおはらえしき)」の神事が全国の神社で執り行われることも今回の旅で初めて知った。

両親を亡くして 私の娘時代にピリオドが打たれた今、両親に対してあまり親孝行ができなかった後悔の気持ちを感謝の気持ちにかえて、これからの人生を歩んでいこうと思う。

Life is a journey towards the guiding light. ....

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温泉内は残念ながら撮影禁止なので 入浴後の朝陽。日が昇って雲がきてしまった・・。

ホテル浦島は温泉が目的だったので、今度いつか 伊勢志摩を訪れることがあれば 賢島志摩観光ホテルに泊まり、メインダイニングの「ラ・メール」のディナーで伊勢海老クリームスープを味わってみたい。 


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