琵琶湖畔の柳が崎湖畔公園は時間がある時の散歩コースですが、久しぶりに行ったら、新たな碑が出現していました。二年くらい前に石に柿本人麻呂の歌が彫られた碑が出現し、今回はその歌を中国語や韓国語に翻訳したもののです。年度末に出現する傾向があります。
淡海の海夕波千鳥汝が鳴けば情もしのに古思ほゆ
近江の海の、夕波よ、千鳥よ、お前が鳴けば、私は心が沈んで昔のことが偲ばれるのだ、という意味だとか。夕波千鳥がどんな鳥かとか千鳥は波に浮かばないとか議論があるようです。でも、冬の湖岸に立てば、キンクロハジロやユリカモメやスジガモなどがたくさん漂っているのは今も千年前も同じではないのかしら。
実はこの地は比叡山のなだらかな稜線が琵琶湖と出会う地で神さぶる霊気を感じる鳥肌ものの地なのです。今はマンションが屏風のように湖岸を取り囲み、比叡山さえ満足に見えず、紳士服のはるやまとか、マクドとか、看板ばかりが見えて興ざめですが、大昔、建物などがないころは、ほんとにすごいところだったろうと思います。