ユーロシティのコンパートメントから

欧州旅行がメインですが、最近は日本の旅行が多いです。そして”鉄分”濃くなってきてます・・(笑)

シベリア鉄道の過ごし方は?

2005年12月09日 03時50分42秒 | ⑧海外旅行の予復習!
ちょっと前に大滝詠一の「さらばシベリア鉄道」を聴いていて、ふと思いました。
「シベリア鉄道って、はたしてそんなに人気のある列車なのか?」って。

シベリア大陸を1週間かけて縦断する世界最長の列車は旅行をする人のあこがれの的として紹介されてますね。
雄大な風景を眺めながらの旅は本当に楽しそうです、が・・・

小耳に入った感想で・・・
「いったん森に入ると1時間たってもまだ森の中、始めはすごいと思ったけど、だんだん飽きてきて・・・」とか
「同じ風景がず~っと続くので車窓の風景も大味で・・・」
さらに・・・
「一週間も車内にいるといい加減にかったるくなる・・・」
・・・と言った具合のものがありました。

でも先日、とある人とこの列車の話をして・・・
「そんなこと全然ない!」

理由を聞いたら・・・
「例えば分厚い本を持って行けばいいんだ。一週間あればちょうど読みきれるしね」
「寝台車をホテルと思って、別に何しようこうしようと思わず、ボ~ッとのんびり滞在してると思えばいいんだ!」

う~ん、まさにコロンブスの卵の発想!
な~んにもしない、っていう普通の日本人なら絶対やらないことをやってのけちゃうんだから。
もちろん、その人には苦痛でも何でもなかったみたいです。

そう、日本人は休暇中でも「何かしなければいけないっ!」って強迫概念が未だに強いですね。(自分もそうですが)
「何もしないで長い間の~んびりする」ってことに抵抗があるようです。
これって言い方変えれば「何もできないところになんかいられるか」ってことなんでしょうか?

だから飛行機はエコノミーでもTV付きは当たり前になるし、設備がいまいちの日本の寝台列車はどんどん廃止になるんでしょうね。
ましてテレビもラジオも、さらにパソコンも使えない所なんて・・・
つまり「いろいろ与えられれば」いい旅行ができると思ってるのかも。

確かにそれは当たってると思います。
でもその人の考えから学んだことは・・・
「自分で用意して、自分のスタイルで旅を楽しむ」こと。
日本や欧米と比べてまだまだ設備が充分とはいえないシベリア鉄道で「自分なりに楽しもう」と準備できるんだから。
その人がうらやましく思えて「旅の達人なんだな~」と本当に思いました。
「日本の寝台列車なんて・・・」と嘆いてた自分は、その点でまだまだ自分も未熟者かもしれませんね。
いいことを教えてもらいました。