日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(856)「恒真式(トートロジー)」の「2つの定義」について(Ⅱ)。

2021-04-03 20:49:33 | 論理

(01)
 ―「先程の記事(令和03年04月03日)」でも書いた通り、―
(α)「Aから、Bが、導出される」のであれば、「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(β)「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、「A(Aである。)」は、    「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(02)
(α)
1(1)     P  A
1(2)  ~Q∨P  1∨I
1(3)   Q→P  2含意の定義
 (4)P→(Q→P) 13CP
(β)
1(1)~( P→( Q→P)) A
1(2)~(~P∨( Q→P)) 1含意の定義
1(3)~(~P∨(~Q∨P)) 1含意の定義
1(4)  P&~(~Q∨P)  3ド・モルガンの法則
1(5)  P          4&E
1(6)    ~(~Q∨P)  4&E
1(7)      Q&~P   6&I
1(8)        ~P   7&E
1(9)  P&~P       58&I
従って、
(01)(02)により、
(03)
(α)(β)により、
① P→(Q→P):ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ)
は、「恒真式(トートロジー)」である。
(04)
(α)
1  (1) P→(Q→R)                A
 2 (2) P→ Q                   A
  3(3) P                      A
1 3(4)    Q→R                 13MPP
 23(5)    Q                   23MPP
123(6)      R                 45MPP
12 (7)    P→R                 36CP
1  (8)(P→Q)→(P→R)             27CP
   (9)(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R)) 18CP
(β)
1(1)~( (P→(Q→R))→ ((P→Q)→ (P→ R))) A
1(2)~(~(P→(Q→R))∨ ((P→Q)→ (P→ R))) 1含意の定義
1(3)   (P→(Q→R))&~((P→Q)→ (P→ R))  2ド・モルガンの法則
1(4)    P→(Q→R)                    3&E
1(5)             ~((P→Q)→ (P→ R))  3&E
1(6)            ~(~(P→Q)∨ (P→ R)   5含意の定義
1(7)               (P→Q)&~(P→ R)   6ド・モルガンの法則
1(8)               (P→Q)           7&E
1(9)                     ~(P→ R)   7&E
1(ア)                    ~(~P∨ R)   9含意の定義
1(イ)                       P&~R    ア、ド・モルガンの法則
1(ウ)                       P       イ&E
1(エ)                         ~R    イ&E
1(オ)       Q→R                     4ウMPP
1(カ)                  Q            8ウMPP
1(キ)         R                     オカMPP
1(ク)         R&~R                  エキ&I
従って、
(01)(04)により、
(05)
(α)(β)により、
②(P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R)):ルカジェヴィッツの公理(Ⅱ)
は、「恒真式(トートロジー)」である。
(06)
(α)
1  (1) ~P→~Q        A
 2 (2)     Q        A
  3(3) ~P           A
1 3(4)    ~Q        13MPP
123(5)  Q&~Q        24&I
12 (6)~~P           35RAA
12 (7)  P           6DN
1  (8)  Q→ P        27CP
   (9)(~P→~Q)→(Q→P) 18CP
(β)
1(1)~( (~P→~Q)→ (Q→ P)) A
1(2)~(~(~P→~Q)∨ (Q→ P)) 1含意の定義
1(3)   (~P→~Q)&~(Q→ P)  2ド・モルガンの法則
1(4)    ~P→~Q           3&E
1(5)           ~(Q→ P)  3&E
1(6)          ~(~Q∨ P)  5含意の定義
1(7)             Q&~P   6ド・モルガンの法則
1(8)             Q      7&E
1(9)               ~P   7&E
1(ア)       ~Q           49MPP
1(イ)       ~Q&Q         8ア&I
従って、
(01)(06)により、
(07)
  (α)(β)により、
③(~P→~Q)→(Q→P):ルカジェヴィッツの公理(Ⅲ)
は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(03)(05)(07)により、
(08)
①   P→(Q→P)
② (P→(Q→R))→((P→Q)→(P→R))
③(~P→~Q)→(Q→P)
である所の、「ルカジェヴィッツの公理(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)」は、当然ではあるが、「恒真式(トートロジー)」である。
(09)
(α)「Aから、Bが、導出される」のであれば、「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(β)「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、「A(Aである。)」は、    「恒真式(トートロジー)」である。
といふのは、
(α)
1(1)     P  A
1(2)  ~Q∨P  1∨I
1(3)   Q→P  2含意の定義
 (4)P→(Q→P) 13CP
(β)
1(1)~( P→( Q→P)) A
1(2)~(~P∨( Q→P)) 1含意の定義
1(3)~(~P∨(~Q∨P)) 1含意の定義
1(4)  P&~(~Q∨P)  3ド・モルガンの法則
1(5)  P          4&E
1(6)    ~(~Q∨P)  4&E
1(7)      Q&~P   6&I
1(8)        ~P   7&E
1(9)  P&~P       58&I
であれば、
(α)「Pから、Q→Pが、導出される」ので、             「P→(Q→P)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(β)「P→(Q→P)を否定すると、矛盾P&~P)が生じる」ので、「P→(Q→P)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
といふ、ことである。


(855)「恒真式(トートロジー)」の「2つの定義」について。

2021-04-03 15:40:30 | 論理

(01)
①(土曜なので、休日である。)
といふことは、
② 土曜ならば、休日である。(土曜である。故に、休日である。)
といふことに、他ならない。
従って、
(01)により、
(02)
①(PなのでQである。)
といふことは、
② PならばQである。(Pである。故に、Qである。)
といふことに、他ならない。
従って、
(02)により、
(03)
「記号」で書くと、
①     P├ Q
といふことは、
② P→Q,P├ Q
に於ける、
② P→Q
が「省略」されてゐる。
といふことに、他ならない。
従って、
(03)により、
(04)
①       P&Q├ Q
といふことは、
② P&Q→Q,P&Q├ Q
に於ける、
② P&Q→Q
が「省略」されてゐる。
といふことに、他ならない。
然るに、
(05)
1(1)P&Q A
1(2)  Q 1&E
といふ「計算」は、
 (3)P&Q→Q 12CP
といふ「行」を、加へることが出来る
従って、
(04)(05)により、
(06)
1(1)P&Q   A
1(2)  Q   1&E
 (3)P&Q→Q 12CP
に於ける、
 (3)P&Q→Q 12CP
といふ「行」は、「」であって、この場合は、特に、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(06)により、
(07)
1(1)P   A
 (2)P→P 11CP
に於ける、
 (2)P→P 11CP
といふ行は、「」であるものの、これこそ、「恒真式(同一律)」そのものである。
従って、、
(06)(07)により、
(08)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
は、2つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(09)
(ⅰ)
1(1)P   A
 (2)P→P 11CP
(ⅱ)
1(1)P&Q   A
1(2)P     1&E
 (3)P&Q→P 12CP
(ⅲ)
1(1) (P→Q)&P    A
1(2)  P→Q       1&E
1(3)  P         1&E
1(4)    Q       23MPP
 (5)((P→Q)&P)→Q 14CP
(ⅳ)
1   (1) (P→Q)→P    A
 2  (2) ~P∨Q       A
 2  (3)  P→Q       3含意の定義
12  (4)        P   13MPP
1   (5) (~P∨Q)→P   24CP
1   (6)~(~P∨Q)∨P   5含意の定義
1   (7) (P&~Q)∨P   6ド・モルガンの法則
  8 (8) (P&~Q)     A
  8 (9)  P         8&E
   ア(ア)        P   A
1   (イ)  P         789アア
    (ウ)((P→Q)→P)→P 1イCP
従って、
(08)(09)により、
(10)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。が、
これらが、さうであるやうに、
から、が、導出される」のであれば、
A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(12)
⑤ ~(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない)といふことはない
といふ「命題」、すなはち、「矛盾律」も、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(13)
⑤ ~(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない)といふことはない。
の「否定」は、「二重否定律(DN)」により、
⑤(P&~P)
⑤(Pであって、Pでない。)
である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、
「A(Aである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
従って、
(11)~(14)により、
(15)
① P→P(同一律)
② P&Q→Q(連言除去)
③((P→Q)&P)→Q(肯定肯定式)
④((P→Q)→P)→P(パースの法則)
は、4つとも、「恒真式(トートロジー)」である。が故に、それらの「否定」である、
①   ~(P→P)
②   ~(P&Q→Q)
③ ~(((P→Q)&P)→Q)
④ ~(((P→Q)→P)→P)
は、4つとも、「矛盾(Contradiction)」でなければ、ならない。
然るに、
(16)
(ⅰ)
1(1)~( P→P) A
1(2)~(~P∨P) 1含意の定義
1(3)  P&~P  2ド・モルガンの法則
(ⅱ)
1(1)  ~(P&Q → Q) A
1(2)~(~(P&Q)∨ Q) 1含意の定義
1(3)   (P&Q)&~Q  2ド・モルガンの法則
1(4)    P&(Q&~Q) 3結合法則
1(5)       Q&~Q  4&E
(ⅲ)
1(1) ~(((P→Q)&P)→ Q) A
1(2)~(~((P→Q)&P)∨ Q) 1含意の定義
1(3)   ((P→Q)&P)&~Q  2ド・モルガンの法則
1(4)    (P→Q)&P      3&E
1(5)     P→Q         4&E
1(6)          P      4&E
1(7)       Q         56MPP
1(8)             ~Q  3&E
1(9)       Q&~Q      78&I
(ⅳ)
1  (1)~( ( ( P→Q)→P)→ P) A
1  (2)~(~( ( P→Q)→P)∨ P) 1含意の定義
1  (3)~(~(~( P→Q)∨P)∨ P) 1含意の定義
1  (4)~(~(~(~P∨Q)∨P)∨ P) 1含意の定義
1  (5) ( (~(~P∨Q)∨P)&~P) 4ド・モルガンの法則
1  (6) ( ( (P&~Q)∨P)&~P) 5ド・モルガンの法則
1  (7)     (P&~Q)∨P      6&E
 8 (8)      P&~Q         A
 8 (9)      P            8&E
1  (ア)               ~P  6&E
18 (イ)      P&~P         9ア&I
  9(ウ)            P      A
1 9(エ)            P&~P   アウ&I
1  (オ)      P&~P         78イ9エ∨E
従って、
(15)(16)により、
(17)
果たして、
①   ~(P→P)
②   ~(P&Q→Q)
③ ~(((P→Q)&P)→Q)
④ ~(((P→Q)→P)→P)
は、4つとも、「矛盾」である。
従って、
(01)~(17)により、
(18)
「結論」として、
(ⅰ)「Aから、Bが、導出される」のであれば、「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(ⅱ)「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、「A(Aである。)」は、    「恒真式(トートロジー)」である。
といふことになって、この「2つ」が、「恒真式(トートロジー)の定義」である。
然るに、
(19)
goo辞書
トートロジー【tautology】 の解説
1 同語反復。
2 命題論理で、要素となる命題の真偽がいかなるものであっても、常に真となるような論理式。恒真式。
ウィキペディア
トートロジー(英語:tautology, ギリシャ語:ταυτολογία, 語源はギリシャ語で「同じ」を意味するταυτοから)とは、ある事柄を述べるのに、同義語[1]または類語[2]または同語[3]を反復させる修辞技法のこと。同義語反復、類語反復、同語反復等と訳される。関連した概念に冗語があり、しばしば同じ意味で使われることもある。また、撞着語法はトートロジーの反対の技法である。
従って、
(18)(19)により、
(20)
(ⅰ)「Aから、Bが、導出される」のであれば、「A→B(AならばBである。)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
(ⅱ)「Aを否定すると、矛盾が生じる」のであれば、「A(Aである。)」は、    「恒真式(トートロジー)」である。
といふ「定義」は、「一般的」ではないため、「goo辞書」等には載ってゐないし、恐らくは、「論理学の教科書」にも、このやうに、「ハッキリ」とは、書かれてゐない。