日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(593)「象は(鼻が長い)」の「否定」と「(象は鼻が長い)」の「否定」の「述語論理」。

2020-04-20 11:55:12 | 象は鼻が長い、述語論理。

(01)
「(02)~(11)」に関しては、「昨日の記事の、別の計算」による「証明」であるため、あるいは、(12)から読まれることを、お勧めします。
(02)
① 象は鼻長い。⇔
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて、xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない。
然るに、
(03)
① 象は鼻は長く、鼻以外は長くない
② 象の鼻が長いならば、象の鼻以外も長い。
③ 象の鼻以外が長くないならば、象の鼻は長くない
に於いて、
① と、② は「矛盾」し、
② と、③ は「対偶」である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
① 象は(鼻が長い。)といふわけではない。⇔
① 象は(鼻は長く、鼻以外は長くない。)といふわけではない。⇔
① ∀x{象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}⇔
① すべてのxについて、xが象であるならば[あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない]といふことはない。
といふ「等式」が、「日本語」としても、「述語論理」としても、「正しい」のであれば、そのときに限って、
① ∀x{象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
といふ「述語論理式」から、
② 象の鼻が長いならば、象の鼻以外も長い。
③ 象の鼻以外が長くないならば、象の鼻は長くない
といふ「日本語」に相当する、然るべき、「述語論理式」が「演繹」出来る。
然るに、
(05)
― 昨日(令和02年04月18日)も書いたものの、―
(a)
1    (1)∀x{象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} A
1    (2)   象a→~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  1UE
 3   (3)   象a                             A
13   (4)      ~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  23MPP
13   (5)      ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z)   4ド・モルガンの法則
13   (6)      ~∀z(~鼻za→~長z)∨~∃y(鼻ya&長y)   5交換法則
13   (7)       ∀z(~鼻za→~長z)→~∃y(鼻ya&長y)   6含意の定義
  8  (8)                     ∃y(鼻ya&長y)   A
  8  (9)                   ~~∃y(鼻ya&長y)   8DN
138  (ア)      ~∀z(~鼻za→~長z)               79MTT
138  (イ)      ∃z~(~鼻za→~長z)               ア量化子の関係
   ウ (ウ)        ~(~鼻ba→~長b)               A
   ウ (エ)        ~( 鼻ba∨~長b)               ウ含意の定義
   ウ (オ)          ~鼻ba& 長b                エ、ド・モルガンの法則
   ウ (カ)       ∃z(~鼻za& 長z)               ウEI
128  (キ)       ∃z(~鼻za& 長z)               イウカEE
12   (ク)       ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻za& 長z)    8キCP
1    (ケ)   象a→[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻za& 長z)]   3クCP
    コ(コ)   象a& ∃y(鼻yx&長y)                 A
    コ(サ)   象a                             コ&E
1   コ(シ)       ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻za& 長z)    ケサMPP
    コ(ス)       ∃y(鼻yx&長y)                 コ&E
1   コ(セ)                  ∃z(~鼻za& 長z)    シスMPP
1    (ソ)   象a& ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻za& 長z)    コセCP
1    (タ)∀x{象x& ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}   ソUI  
(b)
1   (1)∀x{象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} A
1   (2)   象a→~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  1UE
 3  (3)   象a                             A
13  (4)      ~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  23MPP
13  (5)      ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z)   4ド・モルガンの法則
13  (6)       ∃y(鼻ya&長y)→~∀z(~鼻za→~長z)   5含意の定義
  7 (7)                   ∀z(~鼻za→~長z)   A
  7 (8)                 ~~∀z(~鼻za→~長z)   7DN
137 (9)      ~∃y(鼻ya&長y)                 68MTT
13  (ア)       ∀z(~鼻za→~長z)→~∃y(鼻ya&長y)   79CP
1   (イ)   象a→[∀z(~鼻za→~長z)→~∃y(鼻ya&長y)]  3アCP
   ウ(ウ)   象a& ∀z(~鼻za→~長z)               A
   ウ(エ)   象a                             ウ&E
1  ウ(オ)       ∀z(~鼻za→~長z)→~∃y(鼻ya&長y)   イエMPP
   ウ(カ)       ∀z(~鼻za→~長z)               ウ&E
1  ウ(キ)                    ~∃y(鼻ya&長y)   カキMPP
1   (ク)   象a& ∀z(~鼻za→~長z)→~∃y(鼻ya&長y)   ウキCP
1   (ケ)∀x{象x& ∀z(~鼻zx→~長z)→~∃y(鼻yx&長y)}  クUI
(06)
― 昨日(令和02年04月19日)は書かなかったものの、―
(c)
1   (1) ∀x{象x& ∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}  A
1   (2)    象a& ∃y(鼻ya&長y)→∃z(~鼻za& 長z)   1UE
 3  (3)    象a                            A
  4 (4)        ∃y(鼻ya&長y)                A
 34 (5)    象a& ∃y(鼻ya&長y)                34&I
134 (6)                   ∃z(~鼻za& 長z)   25MPP
   7(7)                      ~鼻ba& 長b    A
   7(8)                     ~(鼻ba∨~長b)   7ド・モルガンの法則
   7(9)                    ~(~鼻ba→~長b)   8含意の定義
   7(ア)                  ∃z~(~鼻za→~長z)   7EI
134 (イ)                  ∃z~(~鼻za→~長z)   67アEE
134 (ウ)                  ~∀z(~鼻za→~長z)   イ量化子の関係
13  (エ)       ∃y(鼻ya&長y)→~∀z(~鼻za→~長z)   4ウCP
13  (オ)      ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z)   エ含意の定義
13  (カ)     ~[∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)]  オ、ド・モルガンの法則
1   (キ)   象a→~[∃y(鼻ya&長y)&∀z(~鼻za→~長z)]  3カCP
1   (ク)∀x{象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} キUI
(d)
1    (1)∀x{象x& ∀z(~鼻zx→~長z)→~∃y(鼻yx&長y)}  A
1    (2)   象a& ∀z(~鼻za→~長z)→~∃y(鼻ya&長y)   ウキCP
 3   (3)                     ∃y(鼻ya&長y)   A
 3   (4)                   ~~∃y(鼻ya&長y)   3DN
13   (5) ~{象a& ∀z(~鼻za→~長z)}              24MTT
13   (6)  ~象a∨~∀z(~鼻za→~長z)}              5ド・モルガンの法則
13   (7)   象a→~∀z(~鼻za→~長z)}              6含意の定義
1    (8) ∃y(鼻ya&長y)→ 象a→~∀z(~鼻za→~長z)}    37CP
  9  (9) 象a&∃y(鼻ya&長y)                    A
  9  (ア)    ∃y(鼻ya&長y)                    9&E
1 9  (イ)             象a→~∀z(~鼻za→~長z)     8アMPP
  9  (ウ) 象a                               9&E
1 9  (エ)                ~∀z(~鼻za→~長z)     イウMPP
1    (オ) 象a&∃y(鼻ya&長y)→ ~∀z(~鼻za→~長z)     9エCP
   カ (カ) 象a                               A
    キ(キ)    ∃y(鼻ya&長y)                    A
   カキ(ク) 象a&∃y(鼻ya&長y)                    カキ&I
1  カキ(ケ)                ~∀z(~鼻za→~長z)     オクMPP
1  カ (コ)    ∃y(鼻ya&長y)→ ~∀z(~鼻za→~長z)     キケCP
1  カ (サ)   ~∃y(鼻ya&長y)∨ ~∀z(~鼻za→~長z)     コ含意の定義
1  カ (シ)      ~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]  サ、ド・モルガンの法則
1    (ス)   象a→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]  カシCP
1    (セ)∀x{象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]} スUI
従って、
(05)(06)により、
(07)
① ∀x{象x→~[∃y(鼻yx& 長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
② ∀x{象x&   ∃y(鼻yx& 長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
③ ∀x{象x& ∀z(~鼻zx→~長z)→~∃y(鼻yx& 長y)} 
に於いて、
① ならば、② である。
② ならば、① である。
① ならば、③ である。
③ ならば、① である。
従って、
(07)により、
(08)
① ∀x{象x→~[∃y(鼻yx& 長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
② ∀x{象x&   ∃y(鼻yx& 長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
③ ∀x{象x& ∀z(~鼻zx→~長z)→~∃y(鼻yx& 長y)}
に於いて、
①=②
①=③
であって、それ故、
①=②=③ である。
従って、
(08)により、
(09)
① すべてのxについて、xが象であるならば[あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない]といふことはない。
② すべてのxについて、xが象であって、あるyがxの鼻であって、長いならば、あるzは、xの鼻以外(例へば、耳)であって、長い。
③ すべてのxについて、xが象であって、(すべてのzについて、zがxの鼻でないとして、zは長くない)ならば、(あるyがxの鼻であって、長い。)といふことはない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(09)により、
(10)
① 象は(鼻は長く、鼻以外は長くない。)といふわけではない。
② 象の鼻が長いならば、象の鼻以外も長い。
③ 象の鼻以外が長くないならば、象の鼻は長くない。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(04)~(10)により、
(11)
① 象は(鼻が長い。)といふわけではない。⇔
① 象は(鼻は長く、鼻以外は長くない。)といふわけではない。⇔
① ∀x{象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}⇔
① すべてのxについて、xが象であるならば[あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない]といふことはない。
といふ「等式」は、「日本語」としても、「述語論理」としても、「正しい」。
然るに、
(12)
① 象は(鼻が長い。)といふわけではない。⇔
① 象は(鼻は長く、鼻以外は長くない。)といふわけではない。⇔
① ∀x{象x→~[∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}⇔
① すべてのxについて、xが象であるならば[あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない]といふことはない。
に対して、
④(象は鼻が長い。)といふわけではない。⇔
④(象は鼻は長く、鼻以外は長くない。)といふわけではない。⇔
④ ~∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
④{すべてのxについて、xが象であるならば、あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}といふことはない。
であるものの、当然、
①=④ ではない。
然るに、
(13)
(ⅳ)
1   (1)~∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}  A
1   (2)∃x~{象x→∃y(鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}  1量化子の関係
 3  (3)  ~{象a→∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  A
 3  (4) ~{~象a∨∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  3含意の定義
 3  (5)  象a&~{∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  4ド・モルガンの法則
 3  (6)  象a                              5&E
 3  (7)     ~{∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  5&E
 3  (8)      ~∃y(鼻ya&長y)∨~∀z(~鼻za→~長z)   7ド・モルガンの法則
 3  (9)       ∃y(鼻ya&長y)→~∀z(~鼻za→~長z)   8含意の定義
  ア (ア)       ∃y(鼻ya&長y)                 A
 3ア (イ)                  ~∀z(~鼻za→~長z)   9アMPP
 3ア (ウ)                  ∃z~(~鼻za→~長z)   イ量化子の関係
   エ(エ)                    ~(~鼻ba→~長b)   A
   エ(オ)                    ~( 鼻ba∨~長b)   エ含意の定義
   エ(カ)                      ~鼻ba& 長b    オ、ド・モルガンの法則
   エ(キ)                   ∃z(~鼻za& 長z)   カEI
 3ア (ク)                   ∃z(~鼻za& 長z)   ウエキEE
 3  (ケ)       ∃y(鼻ya&長y)→ ∃z(~鼻za& 長z)   アクCP
 3  (コ)   象a&[∃y(鼻ya&長y)→ ∃z(~鼻za& 長z)]  6ケ&I
 3  (サ)∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)]  コEI
1   (シ)∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)]} 23サEE
(ⅴ)
1   (1)∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)]  A
 2  (2)   象a&[∃y(鼻ya&長b)→ ∃z(~鼻za& 長z)]  1UE
 2  (3)   象a                             2&E
 2  (4)       ∃y(鼻ya&長b)→ ∃z(~鼻za& 長z)   2&E
  5 (5)       ∃y(鼻ya&長b)                 A
 25 (6)                   ∃z(~鼻za& 長z)   45CP
 25 (7)                      ~鼻ba& 長b    A
 25 (8)                    ~( 鼻ba∨~長b)   7ド・モルガンの法則
 25 (9)                    ~(~鼻ba→~長b)   8含意の定義
 25 (ア)                  ∃z~(~鼻za→~長z)   9EI
 25 (イ)                  ~∀z(~鼻za→~長z)   ア量化子の関係
 2  (ウ)       ∃y(鼻ya&長b)→~∀z(~鼻za→~長z)   5イCP
 2  (エ)      ~∃y(鼻ya&長b)∨~∀z(~鼻za→~長z)   ウ含意の定義 
 2  (カ)     ~[∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)]  エ、ド・モルガンの法則
 2  (キ)  象a&~[∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)]  3カ&I
 2  (ク) ~{~象a∨∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  キ、ド・モルガンの法則
 2  (ケ)  ~{象a→∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  ク含意の定義
 2  (コ)∃x~{象a→∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  ケEI
1   (サ)∃x~{象a→∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  12コEE
1   (シ)~∀x{象a→∃y(鼻ya&長y)& ∀z(~鼻za→~長z)}  サ量化子の関係
従って、
(13)により、
(14)
④ ~∀x{象x→  ∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}
⑤   ∃x{象x&[∃y(鼻yx&長y)→∃z(~鼻zx& 長z)]}
に於いて、すなはち、
④{すべてのxについて、xが象であるならば、あるyがxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}といふことはない。
⑤  あるxは、象であって、あるyがxの鼻であって、長いならば、あるzはxの鼻ではなくて、長い。
に於いて、
④=⑤ である。
従って、
(14)により、
(15)
④(象は鼻が長い。)といふわけではない。
⑤ ある象は、鼻が長いならば、鼻以外(例へば、耳)も長い。
に於いて、
④=⑤ である。
然るに、
(16)
⑤ 鼻が長いならば、鼻以外(例へば、耳)も長い。
⑥ 鼻以外が長くないならば、鼻も長くない。
に於いて、
⑤=⑥ は、「対偶(Contraposition)」である。
cf.
⑤ ∃x{象x&[ ∃y( 鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx&長z)]}
⑥ ∃x{象x&[~∃z(~鼻zx&長z)→~∃y( 鼻yx&長y)]}
従って、
(15)(16)により、
(17)
④(象は鼻が長い。)といふわけではない。
⑤ ある象は  鼻が長いならば、鼻以外(例へば、耳)も長い。
⑥ ある象は、鼻以外が長くないならば、鼻も長くない。
に於いて、
④=⑤=⑥ である。
従って、
(01)~(17)により、
(18)
① 象は(鼻は長く、鼻以外は長くない。)といふわけではない。
② 象の鼻が長いならば、象の鼻以外も長い。
③ 象の鼻以外が長くないならば、象の鼻は長くない。
① ∀x{象x→~[∃y(鼻yx& 長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
② ∀x{象x&   ∃y(鼻yx& 長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
③ ∀x{象x& ∀z(~鼻zx→~長z)→~∃y(鼻yx& 長y)}
に於いて、
①=②=③ であって、
④(象は鼻が長い。)といふわけではない。
⑤ ある象は、鼻が長いならば、鼻以外(例へば、耳)も長い。
⑥ ある象は、鼻以外が長くないならば、鼻も長くない。
④ ~∀x{象x→   ∃y( 鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
⑤   ∃x{象x&[ ∃y( 鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)]}
⑥  ∃x{象x&[~∃z(~鼻zx&長z)→~∃y( 鼻yx& 長y)]}
に於いて、
④=⑤=⑥ である。
といふことは、「述語論理」としても、「正しい」。
(19)
① ∀x{象x→~[∃y(鼻yx& 長y)&∀z(~鼻zx→~長z)]}
② ∀x{象x&   ∃y(鼻yx& 長y)→∃z(~鼻zx& 長z)}
③ ∀x{象x& ∀z(~鼻zx→~長z)→~∃y(鼻yx& 長y)}
は、「すべての象が、さうである。」といふ「意味」であって、
④ ~∀x{象x→   ∃y( 鼻yx&長y)& ∀z(~鼻zx→~長z)}
⑤   ∃x{象x&[ ∃y( 鼻yx&長y)→ ∃z(~鼻zx& 長z)]}
⑥  ∃x{象x&[~∃z(~鼻zx&長z)→~∃y( 鼻yx& 長y)]}
は、「象の中の、ある象は、さうである。」といふ「意味」である。