日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1105)「AがBである」=「AはBであり、BはAである」。

2022-05-31 12:11:28 | 「は」と「が」

(01)
F=象
G=動物
として、
① ∀x(Fx→Gx)
② 象動物である。
③ 象について言えば、象動物である。
④ 象であるならば、それは動物である。
⑤ すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物である。
に於いて、
①=②=③=④=⑤ である。
然るに、
(02)
「象ハ鼻ガ長イ」の「象」は主語ではない。「象について言えば」と話題を提示しているのである。
(三上章『象鼻が長い』 大澤真幸が読む - 朝日新聞 ...)
従って、
(01)(02)により、
(03)
② 象動物である。
③ 象について言えば、象動物である。
に於いて、
②=③ であるが故に、
② 象 は、「主語」ではない。
然るに、
(04)
F=Elephants
G=animals
であるとして、
① ∀x(Fx→Gx)
② Elephants are animals.
③ Speaking of elephants, they are animals.
④ If they are elepahnts, then they are animals.
⑤ For any x, if x is an elephant, then x is an animal.
に於いて、
①=②=③=④=⑤ である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
② Elephants are animals.
Speaking of elephants, they are animals.
に於いて、
②=③ であるが故に、
② Elephants は、「主語」ではない。
然るに、
(06)
『少年少女のための論理学』は、主語と述語について、「日本人東洋人だ」「太郎正直者だ」などを例として、
ふつうの言い方では、主語がさすもののはんいのほうがせまく、述語のさすもののほうが広く主語は述語にふくまれ、述語は主語をふくむ、というようなぐあいに、主語と述語をきめるのです。このような文法上の言い方の規則は、世界のひじょうに多くのことばに、共通な特ちょうで、日本語をはじめ、英語でもフランス語でもロシア語でも中国語でも同じことです。
(三上章、日本語の論理、1963年、179頁)
従って、
(06)により、
(07)
F=日本人
G=東洋人
であるとして、
① ∀x(Fx→Gx)
② 日本人は東洋人である(日本人者東洋人也)。
③ すべてのxについて、xが日本人であるならば、xは東洋人である。
に於いて、
② 日本人 は、「主語」である。
従って、
(01)~(07)により、
(08)
① 象動物である。  ⇔
① ∀x(象x→動物x)⇔
① すべてのxについて、xが象であるならば、xは動物である。
に於ける、
① 象 は、「三上文法」からすれば、「主語」ではないが、
① 象 は、「論理学的」には、「主語」である。
然るに、
(09)
「逆は必ずしも真ではない」といことは、
「逆には、真である場合と、真ではない場合がある」といふことに、他ならない。
従って、
(06)(09)により、
(10)
「ふつうの言い方では、主語がさすものの範囲の方が狭く、述語のさすもの方が広く、主語は述語に含まれ、述語は主語を含む、というようなぐあいに、主語と述語を決めるのです。」
とするならば、
① 東京日本の首都である(日本の首都東京である)。
のやうな、
① ABである(BAである)。
に於ける、
① A は、「主語」ではない
といふことになる。
然るに、
(11)
(ⅰ)
1(1)∀x{(Ax→Bx)&(Bx→Ax)}    A
1(2)   (Aa→Ba)&(Ba→Aa)     1UE
1(3)   (Aa→Ba)             2&E
  1(4)           (Ba→Aa)     2&E
1(5)           ~Ba∨Aa      4含意の定義
1(6)           Aa∨~Ba      5交換法則
1(7)         ~(~Aa&Ba)     6ド・モルガンの法則
1(8)       ∀x~(~Ax&Bx)     7UI
1(9)       ~∃x(~Ax&Bx)     8量化子の関係
1(ア)∀x(Ax→Bx)              3UI
1(イ)∀x(Ax→Bx)&~∃x(~Ax&Bx)  89&I
(ⅱ)
1(1)∀x(Ax→Bx)&~∃x(~Ax&Bx)  A
1(2)∀x(Ax→Bx)              1&E
1(3)   Aa→Ba               2EI
1(4)           ~∃x(~Ax&Bx) 1&E
1(5)           ∀x~(~Ax&Bx) 4量化子の関係
1(6)             ~(~Aa&Ba) 5UE
1(7)               Aa∨~Ba  6ド・モルガンの法則
1(8)               ~Ba∨Aa  7交換法則
1(9)                Ba→Aa  8含意の定義
1(ア)   (Aa→Ba)&(Ba→Aa)     39&I
1(イ)∀x{(Ax→Bx)&(Bx→Ax)}    アUI
従って、
(11)により、
(12)
① ∀x{(Ax→Bx)&(Bx→Ax)}
② ∀x(Ax→Bx)&~∃x(~Ax&Bx)
に於いて、すなはち、
① すべてのxについて、xがAであるならば、xはBであり、xがBであるならば、xはAである。
② すべてのxについて、xがAであるならば、xはBであり、A以外のxで、Bであるxは存在しない
に於いて、
①=② である。
従って、
(10)(11)(12)により、
(13)
① AはBであり(、BはAである)。
② AはBであり(、A以外はBでない)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(14)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。 と直して初めて主辞賓辞が適用されるのである。また、かりに大倉氏が、
 タゴール記念会は、私理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(14)により、
(15)
① 私は理事長であり(、理事長は私である)。
② 私は理事長であり(、私以外は理事長でない)。
③ 私理事長である。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
① AはBであり(、BはAである)。
② AはBであり(、A以外はBでない)。
② ABである。
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(17)
① AはBであり(、BはAである)。
② AはBであり(、A以外はBでない)。
といふ場合をも含めて、「主語」といふものを考へるのであれば、
③ ABである。
に於ける、
③ A もまた、「主語」である。
といふ風に、しなければならない。
従って、
(10)(17)により、
(18)
① 東京は日本の首都である(日本の首都は東京である)。
② 東京は日本の首都である(東京以外は日本の首都ではない)。
③ 東京日本の首都である。
に於ける、
③ 東京が を、「主語」ではないと、するならば、
① 東京は も、「主語」ではないと、せざるを得ない。
然るに、
(19)
① 東京は都市である。
③ 東京が日本の首都である。
に対しては、
① 東京 is 都市.
③ 東京 is the 首都 of 日本.
である。
従って、
(02)(18)(19)により、
(20)
「~」は「主語」ではないとした上で、
① 東京都市である。
③ 東京日本の首都である。
といふ「日本語」と「比較」する限り、
① Tokyo is city.
③ Tokyo is the capital of Japan.
に於ける、
① Tokyo
③ Tokyo
は、両方とも、「主語」ではない
然るに、
(21)
① Tokyo is city.
③ Tokyo is the capital of Japan.
に於ける、
① Tokyo
③ Tokyo
は、両方とも、「普通」は、「主語」といふ。


(1069)「焼肉が好きな人」の「が」。

2022-04-24 20:03:56 | 「は」と「が」

(01)
[練習]
100人の生徒に寿司と焼き肉のどちらが好きかをたずねたところ、
すしだけが好きな人が18人。すしも焼肉も好きでない人が5人いた。
次のような人は何人か。
(1)すしまたは焼肉が好きな人。
(2)焼肉好きな人。
従って、
(01)により、
(02)
①(100人の生徒)        =100人。
②(すしも焼肉も好きでない生徒)  =  5人。
③(すしまたは焼肉が好きな生徒)  = 95人。
④(すしだけが好きな生徒)     = 18人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     =  x人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=  y人。
に於いて、
①-②=③
③-④=⑤+⑥
である。
従って、
(02)により、
(03)
③-④=77人。
③-④=⑤+⑥
である。
然るに、
(04)

従って、
(01)~(04)により、
(05)
(2)焼肉好きな人。
といふのは、
⑤(焼肉だけが好きな生徒)と、
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)の、両方である。
然るに、
(06)
Q:あなたは、すしと焼き肉のどちらが好きですか?
A:焼肉好きです。
といふのであれば、「答へて」ゐるのは、
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     であって、
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)ではない
従って、
(05)(06)により、
(07)
「番号」を付け直すとして、
① 焼肉好きな人。
② 焼肉好きです
に於ける、
① 焼肉
② 焼肉
に於いて、
①=② ではない
然るに、
(08)
① 焼肉好きな人。
② 焼肉好きです
の場合は、
① 私が言ふ言葉。
② 私が言ひます
と同じく、
① 体言+連体形+体言。
② 体言+連用形+助動詞
である。
従って、
(08)により、
(09)
「三上文法」ではなく、
「古典文法」で解釈する限り、
① 焼肉好きな人。
② 焼肉好きです
の場合は、それぞれ、
① 体言。
助動詞
といふ「異なる品詞」で終はってゐるが故に、
① 焼肉
② 焼肉
に於いて、
①=② ではない
といふ、ことになる。
然るに、
(10)
③ 君行く道。
④ 君行く道。
であれば、
③ 君(格助詞)行く(連体形)道(体言)。
④ 君(格助詞)行く(連体形)道(体言)。
であるため、ほとんど、
③=④ である。
従って、
(09)(10)により、
(11)
① 焼肉好きな人。
② 焼肉好きです。
④ 君行く道。
に於いて、「(古典)文法的」には、
①=④ であるが、
②=④ ではない
といふ「意味」に於いて、
① 焼肉
② 焼肉
に於いて、
①=② ではない
といふ、ことになる。
然るに、
― 話は変はるものの、―
(12)
③(すしまたは焼肉が好きな生徒)  =95人。
④(すしだけが好きな生徒)     =18人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     = x人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)= y人。
ではなくて、例へば、
③(すしまたは焼肉が好きな生徒)  =95人。
④(すしだけが好きな生徒)     = 人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     =45人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=50人。
であるとする。
然るに、
(13)
④(すしだけが好きな生徒)     = 人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     =45人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=50人。
であるとするならば、
⑤(焼肉だけが好きな生徒)は、
⑤(すしは好きはでない)ため、
⑥(すしが好きな生徒)といふのは、結局は、
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=50人。
に、他ならない。
従って、
(13)により、
(14)
④(すしだけが好きな生徒)     = 人。
⑤(焼肉だけが好きな生徒)     =45人。
⑥(すしと焼き肉の両方を好きな生徒)=50人。
であるとするならば、
⑥(すしが好きな生徒)ならば(焼肉も好きな生徒)である。
然るに、
(15)
④(すしだけが好きな生徒)=人。
といふことは、
④(すしが好きな生徒で、焼肉が好きでない生徒)はゐない
といふ、ことである。
従って、
(14)(15)により、
(16)
④(すしが好きな生徒で、焼肉が好きでない生徒)はゐない
⑥(すしが好きな生徒)ならば(焼肉も好きな生徒)である。
に於いて、
④ ならば、そのときに限って、⑥ である。
従って、
(16)により、
(17)
F=すしが好きな生徒である。
G=焼肉を好きな生徒である。
とすると、「番号」を付け直すとして、
① ~∃x(Fx&~Gx)
②  ∀x(Fx→ Gx)
に於いて、
①=② である。
然るに、
(18)
(ⅰ)
1  (1)~∃x(Fx&~Gx)  A
1  (2)∀x~(Fx&~Gx)  1量化子の関係
1  (3)  ~(Fa&~Ga)  1UE
 4 (4)    Fa       A
  5(5)       ~Ga   A
 45(6)    Fa&~Ga   45&I
145(7)  ~(Fa&~Ga)&
         (Fa&~Ga)  36&I
14 (8)      ~~Ga   57RAA
14 (9)        Ga   8DN
1  (ア)    Fa→ Ga   49CP
1  (イ) ∀x(Fx→ Gx)  アUI
(ⅱ)
1  (1) ∀x(Fx→ Gx)  A
 2 (2) ∃x(Fx&~Gx)  A
1  (3)    Fa→ Ga   1UE
  4(4)    Fa&~Ga   A
  4(5)    Fa       4&E
1 4(6)        Ga   35MPP
  4(7)       ~Ga   4&E
1 4(8)    Ga&~Ga   67&I
  4(9)~∀x(Fx→ Gx)  14RAA
 2 (ア)~∀x(Fx→ Gx)  249EE
12 (イ) ∀x(Fx→ Gx)&
      ~∀x(Fx→ Gx)  1ア&I
1  (ウ)~∃x(Fx&~Gx)  2イRAA
従って、
(17)(18)により、
(19)
① ~∃x(Fx&~Gx)
②  ∀x(Fx→ Gx)
に於いて、すなはち、
①(すしが好きで、焼肉が好きでない)といふそのやうなxは存在しない
② すべてのxについて(xがすしが好きならば、xは焼肉も好きである)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)(12)~(19)により、
(20)
①(すしが好きな生徒で、焼肉が好きでない生徒)はゐない
② すしが好きな生徒)ならば(焼肉も好きな生徒)である。
に於いて、
① ならば、そのときに限って、② である。
といふことは、

といふ「ベン図」からも、明らかに、「正しい」。


(1045)「幹事は私です(私以外は幹事ではない)。」の「述語論理」。

2022-02-19 17:55:52 | 「は」と「が」

(01)
(ⅱ)
1  (1)  ∀x(Fx→Gx)  A
  2 (2) ∃x(~Gx&Fx)  A
1  (3)     Fa→Ga   1UE
  4(4)    ~Ga&Fa   A
  4(5)        Fa   4&E
1 4(6)        Ga   35MPP
  4(7)    ~Ga      4&E
1 4(8)    ~Ga&Ga   67&E
  4(9) ~∀x(Fx→Gx)  18RAA
 2 (ア) ~∀x(Fx→Gx)  249EE
12 (イ)  ∀x(Fx→Gx)&
       ~∀x(Fx→Gx)  1ア&I
1  (ウ)~∃x(~Gx&Fx)  2イRAA
(ⅲ)
1   (1)~∃x(~Gx&Fx)  A
 2  (2)    ~Ga&Fa   A
 2  (3) ∃x(~Gx&Fx)  2EI
12  (4)~∃x(~Gx&Fx)&
        ∃x(~Gx&Fx)  13&I
1   (5)  ~(~Ga&Fa)  24RAA
  6 (6)        Fa   A
   7(7)    ~Ga      A
  67(8)    ~Ga&Fa   67&I
1 67(9)  ~(~Ga&Fa)&
          (~Ga&Fa)  58&I
1 6 (ア)   ~~Ga      79RAA
1 6 (イ)     Ga      6DN
1   (ウ)     Fa→Ga   6イCP
1   (エ)  ∀x(Fx→Gx)  ウUI
従って、
(01)により、
(02)
② ∀x( Fx→Gx)
③ ~∃x(~Gx&Fx)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(03)
② すべてのxについて(xがFであるあるならば、xはGである)。
③ (Gでなくて、Fであるx)は存在しない。
に於いて、
②=③ である。
従って、
(02)(03)により、
(04)
F=象
G=動物
として、
② すべてのxについて(xが象であるあるならば、xは動物である)。
③(動物でないxであって、象であるx)は存在しない。
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(05)
② すべてのxについて(xが象であるあるならば、xは動物である)。
③(動物でないxであって、象であるx)は存在しない。
といふことは、
② 象は動物である(象者動物也)。
③ 動物でない象はゐない(無非動物而象)。
といふことに、他ならない。
従って、
(01)~(05)により、
(06)
②   ∀x(  象x→動物x)
③ ~∃x(~動物x&象x)
に於いて、すなはち、
② 象は動物である。
③ 動物でない象はゐない。
に於いて、
②=③ であって、この「等式」は、「対偶」である。
従って、
(06)により、
(07)

②  ∀x(  幹事x→私x)
③ ~∃x(~私x&幹事x)
に於いて、すなはち、
② 幹事は私です。
③ 私以外は幹事ではない
に於いて、
②=③ である、
然るに、
(08)
② 私は一人しかゐない
が故に、
② 私以外は私ではない
従って、
(08)により、
(09)
② 幹事は私です。
と言へば、それだけで、
③ 私以外は幹事ではない
従って、
(07)(08)(09)により、
(10)
いづれにせよ、
② 幹事は私です。
③ 私以外は幹事ではない
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(11)
無題化というのは「Ⅹは」の「は」を消すことですから、
センテンスの形のままでもできないことはありませんが、
センテンスの形では、本当に無題になりきらない場合も起こります。
たとえば、
 私は幹事です。
 私幹事です。
のように、「は」を消しても、センテンスの意味は、
 幹事は、私です。
というのに近く、題が文中の別の個所に移り隠れたにすぎません。
(山崎美紀子、日本語基礎講座、― 三上文法入門 ―、2003年、65頁)
従って、
(10)(11)により、
(12)
「無題化」といふことは、兎も角として、
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
③ 私以外は幹事ではない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(13)
① 私幹事です。
といふのであれば、「当然」、
① 私は幹事である。
従って、
(12)(13)により、
(14)
① 私幹事です。
② 私は幹事であって、幹事は私です。
③ 私は幹事であって、私以外は幹事ではない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(07)(14)により、
(15)
①    (私幹事です)。
② ∀x{(私x→幹事x)&(幹事x→私x)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(15)により、
(16)
①    ~(私幹事です)。
② ~∀x{(私x→幹事x)&(幹事x→私x)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(17)
(ⅱ)
1   (1) ~∀x{(私x→幹事x)&(幹事x→私x)} A
1   (2) ∃x~{(私x→幹事x)&(幹事x→私x)} 1量化子の関係
 3  (3)   ~{(私a→幹事a)&(幹事a→私a)} 2UE
 3  (4)   ~(私a→幹事a)∨~(幹事a→私a)  3ド・モルガンの法則
  5 (5)   ~(私a→幹事a)            A
  5 (6)  ~(~私a∨幹事a)            5含意の定義
  5 (7)   (私a&~幹事a)            6ド・モルガンの法則
  5 (8)   (私a&~幹事a)∨(幹事a&~私a)  7∨I
   9(9)             ~(幹事a→私a)  A
   9(ア)            ~(~幹事a∨私a)  9含意の定義
   9(イ)             (幹事a&~私a)  アド・モルガンの法則
   9(ウ)   (私a&~幹事a)∨(幹事a&~私a)  イ∨I
 3  (エ)   (私a&~幹事a)∨(幹事a&~私a)  4589ウ∨E
 3  (オ)∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)} エEI
1   (カ)∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)} 23オEE
(ⅲ)
1   (1)∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)  A
 2  (2)   (私a&~幹事a)∨(幹事a&~私a)  A
  3 (3)   (私a&~幹事a)            A
  3 (4) ~(~私a∨ 幹事a)            3ド・モルガンの法則
  3 (5)  ~(私a→ 幹事a)            4含意の定義
  3 (6)  ~(私a→ 幹事a)∨~(幹事a→私a)  5∨I
   7(7)             (幹事a&~私a)  A
   7(8)            ~(~幹事a∨私a)  7ド・モルガンの法則
   7(9)             ~(幹事a→私a)  8含意の定義
   7(ア)   ~(私a→幹事a)∨~(幹事a→私a)  9∨I
 2  (イ)   ~(私a→幹事a)∨~(幹事a→私a)  2367ア∨E
 2  (ウ)  ~{(私a→幹事a)& (幹事a→私a)} イ、ド・モルガンの法則
 2  (エ)∃x~{(私x→幹事x)& (幹事x→私x)} ウEI
1   (オ)∃x~{(私x→幹事x)& (幹事x→私x)} 12エEE
1   (カ)~∀x{(私x→幹事x)& (幹事x→私x)} オ量化子の関係
従って、
(17)により、
(18)
② ~∀x{(私x→  幹事x)&(幹事x→  私x)}
③  ∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)}
に於いて、
②=③ である。
従って、
(16)(17)(18)により、
(19)
①     ~(私幹事です)。
②   ∃x{(私x&~幹事x)∨(幹事x&~私x)}
③ あるxは{(私であるが幹事ではない)か、または(幹事であるが私ではない)}。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(19)により、
(20)
① ~(私幹事です)。
② 私は幹事ではないか、または、私以外も幹事である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(20)により、
(21)
① ~~(私幹事です)。
②  ~(私は幹事ではないか、または、私以外も幹事である)。
に於いて、
①=② である。
従って、
(21)により、
(22)
「二重否定律」により、
①  (私幹事です)。
② ~(私は幹事ではないか、または、私以外も幹事である)。
①=② である。
従って、
(22)により、
(23)
①「私幹事です。」
といふ「日本語」が「真(本当)」であるならば、
②「私は幹事ではないか、または、私以外にも幹事はゐる。」
といふ「日本語」は「偽(ウソ)」になる。
従って、
(23)により、
(24)
②「私は幹事ではないか、または、私以外にも幹事はゐる。」
といふ「日本語」が「真(本当)」であるならば、
①「私幹事です。」
といふ「日本語」は「偽(ウソ)」になる。

(1044)三上章の、所謂「無題化」って何?

2022-02-18 13:56:00 | 「は」と「が」

(01)
無題化というのは「Ⅹ」の「」を消すことですから、
センテンスの形のままでもできないことはありませんが、
センテンスの形では、本当に無題になりきらない場合も起こります。
たとえば、
 私幹事です。
 私幹事です。
のように、「」を消しても、センテンスの意味は、
 幹事、私です。
というのに近く、題が文中の別の個所に移り隠れたにすぎません。
(山崎美紀子、日本語基礎講座、― 三上文法入門 ―、2003年、65頁)
従って、
(01)により、
(02)
無題化」といふことは、「よく分からない」ものの、いづれにせよ、
① 私幹事です。
② 幹事私です。
に於いて、
①=② は「無題化」である。
然るに、
(03)
(ⅱ)
1  (1) P→ Q A
 2 (2)   ~Q A
  3(3) P    A
1 3(4)    Q 13MPP
123(5) ~Q&Q 24&I
12 (6)~P    35RAA
1  (7)~Q→~P 26CP
(ⅲ)
1  (1) ~Q→~P A
 2 (2)     P A
  3(3) ~Q    A
1 3(4)    ~P 13MPP
123(5)  P&~P 24&I
12 (6)~~Q    35RAA
12 (7)  Q    6DN
1  (8)  P→ Q 27CP
従って、
(03)により、
(04)
②  P→ Q
③ ~Q→~P
に於いて、
②=③ であって、
②=③ は「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(04)により、
(05)
「日本語」で言ふと、
② Pであるならば、Qである。
③ Qでないならば、Pでない
に於いて、
②=③ は「対偶」である。
従って、
(05)により、
(06)
P=幹事である。
Q=私である。
として、
② 幹事は私です。
③ 私以外は幹事ではない
に於いて、
②=③ は「対偶」である。
従って、
(02)(06)により、
(07)
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
③ 私以外は幹事ではない
に於いて、
①=② は「無題化」であって、
②=③ は「 対偶 」である。
従って、
(07)により、
(08)
「番号」を付け直すと、
① 私幹事です。
② 私以外は幹事ではない
に於いて、
①=② である。
然るに、
(09)
① 私幹事です。
といふのであれば、当然、
① 私幹事である。
従って、
(08)(09)により、
(10)
① 私幹事です。
② 私は幹事であり、私以外は幹事ではない
に於いて、
①=② である。
従って、
(10)により、
(11)
① 私大野です。
② 私は大野であり、私以外は大野ではない
に於いて、
①=② である。
従って、
(12)
② 私以外は大野ではない
といふことを、「強調・確認」したい場合には、
③ 私大野です。
とは言はずに、
① 私大野です。
といふ風に、言ふことになる。
従って、
(13)
② 私以外は大野ではない
といふことを、「強調・確認」する「必要が無い」のであれば、
その場合は、
① 私大野です。
とは言はずに、
③ 私大野です。
といふ風に、言ふことになる。
然るに、
(14)
(3) 未知と既知
この組み合わせは次のような場合に現われる。
 私大野です。
これは、「大野さんどちらですか」というような問いに対する答えとして使われる。つまり文脈において、「大野」なる人物はすでに登場していて既知である。ところが、それが実際にどの人物なのか、その帰属する先が未知である。その未知の対象を「私」と表現して、それをガで承けた。それゆえこの形は、
 大野私です。
に置きかえてもほぼ同じ意味を表わすといえる(大野晋、日本語の文法を考える、1978年、34頁)。
従って、
(13)(14)により、
(15)
「大野さんどちらですか。」
といふやうな問いに対する「答へ」の場合は、
② 私以外は大野ではない
といふことを、「強調・確認」したい場合である。
といふ、ことになる。
従って、
(01)(15)により、
(16)
「大野さんどちらですか。」 といふやうな問いに対する「答へ」の場合は、
③ 私大野です。
といふ「日本語」は、
① 私大野です。
といふ風に、「無題化」が起こる。
といふ、ことになる。
従って、
(16)により、
(17)
私としては、一体何故
「大野さんどちらですか。」 といふやうな問いに対する「答へ」の場合は、
③ 私大野です。
といふ「日本語」は、
① 私大野です。
といふ風に、「無題化」する。
のかといふ、「 理由 」が、知りたい。


(1020)「A⊂B(Aは・が、Bである)」について。

2021-11-18 20:11:18 | 「は」と「が」

(01)
二つの集合A、Bにおいて、集合Aの要素がすべて集合Bの要素に含まれるとき、AをBの部分集合といい、記号A⊂Bで表すことがある。
この場合、AとBが一致してもよい。AとBが一致しない、つまりAが完全にBの一部分のとき、AはBの真部分集合という。
(日本大百科全書(ニッポニカ)「部分集合」の解説)
然るに、
(02)
φ は、要素の個数が、「0個の集合」であり、
a は、要素の個数が、「1個の集合」であり、
b も、要素の個数が、「1個の集合」であり、
A は、要素の個数が、「2個以上の集合」であり、
B も、要素の個数が、「2個以上の集合」である。
とする。
従って、
(01)(02)により、
(03)
① a⊂B
② a⊂b
③ B⊂a
に於いて、
① a は、Bの「真部分集合」であって、
② a は、bの「_部分集合」であるが、
③ B は、aの「真部分集合」でも、「部分集合」でも、どちらでもない。
従って、
(03)により、
(04)
① a⊂B
② a⊂b
③ B⊂a
に於いて、
③ だけは「⊂」といふ「記号」の「用法」として、マチガイである。
然るに、
(05)
a は、要素の個数が、「1個の集合」であり、
b も、要素の個数が、「1個の集合」であり、
A は、要素の個数が、「2個以上の集合」であり、
B も、要素の個数が、「2個以上の集合」である。
として、
a を、「単数集合」とし、
b も、「単数集合」とし、
A を、「複数集合」とし、
B も、「複数集合」とする。
然るに、
(06)
 私(単) は、「単数集合」であって、
幹事(単) も、「単数集合」であって、
幹事(複) は、「複数集合」であるとする。
従って、
(04)(05)(06)により、
(07)
①  私(単)⊂幹事(複)
②  私(単)⊂幹事(単)
③ 幹事()⊂ 私(単)
に於いて、
③ だけは「⊂」といふ「記号」の「用法」として、マチガイである。
従って、
(07)により、
(08)
③ 幹事()⊂ 私(単)
ではなく、
③ 幹事()⊂ 私(単)
でなければ、ならない。
従って、
(07)(08)により、
(09)
①  私(単)⊂幹事(複)
②  私(単)⊂幹事(単)
③ 幹事(単)⊂ 私(単)
であれば、3つとも、「⊂」といふ「記号」の「用法」として、「正しい」。
然るに、
(01)により、
(10)
① 象⊂動物
といふこと、すなはち、
① 象の集合は、動物の集合の、部分集合である。
といふことは、要するに、
① 象は動物である。
といふ、ことである。
従って、
(09)(10)により、
(11)
①  私(単)⊂幹事(複)
②  私(単)⊂幹事(単)
③ 幹事(単)⊂ 私(単)
といふ3つが、「正しい」が故に、
① 私(単)は幹事(複)の一員です。
② 私(単)は幹事(単)です。
③ 幹事(単)は私(単)です。
といふ「日本語」は、「正しい」。
然るに、
(12)
① 私(単)は幹事(複)の一員です。
② 私(単)は幹事(単)です。
③ 幹事(単)は私(単)です。
といふことは、
① I am a 幹事。
② I am the 幹事。
The 幹事 is me。
といふ、ことである。
従って、
(12)により、
(13)
① 私(単)は幹事(複)の一員です。
② 私(単)は幹事(単)です。
③ 幹事(単)は私(単)です。
に於いて、
① と ③ は、「矛盾」し、
② と ③ は、「矛盾」しない。
従って、
(13)により、
(14)
③ 幹事は私です。
といふのであれば、
③ 幹事(単)は私(単)です。
であって、
③ 幹事(単)は私(単)です。
であるならば、
② 私(単)は幹事(単)です。
である。
従って、
(13)(14)により、
(15)
③ 幹事は私です。
といふのであれば、
③ 私以外は、幹事ではない
といふ、ことになる。
然るに、
(16)
無題化というのは、「Ⅹは」の「は」を消すことですから、センテンスの形のままでもできないことはありませんが、
センテンスの形では、本当に無題になりきれない場合も起こります。たとえば、
 私は、幹事です。
 私幹事です。
のように、「は」を消しても、センテンスの意味は、
 幹事は、私です。
というのに近く、題が文中の別の個所に移り隠れたにすぎません。つまり、本当には無題化していないわけです。
(山崎紀美子、日本語基礎講座、― 三上文法入門、2003年、65・66頁)。
従って、
(16)により、
(17)
「無題化」が、何を意味するのか、私には、分からないものの、いづれにせよ、
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
に於いて、
①=② である。
従って、
(15)(17)により、
(18)
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
③ 私は幹事であり、私以外は、幹事ではない
に於いて、
①=②=③ である。


(1019)aF(幹事は、私です。) ⇔{x:Fx}∈a

2021-11-17 18:47:35 | 「は」と「が」

(01)
与えられた対象aが{x:Fx}のメンバー(要素)であるためには、aがその条件を満たすとき、またそのときに限られる。
すなわちFaであり、またそのときに限られるのである。『aは{x:Fx}のメンバー(要素)である』を意味するものとして、
a∈{x:Fx}と書くならば、この想定は、任意の条件Fx(xはFである)に対して、
 (1) a∈{x:Fx}⇔Fa(aはFである)
ということになる。
(公理的集合論、E.J.レモン 著、石本新・高橋敬吾 訳、1972年、序論・改)
従って、
(01)により、
(02)
① Fa(aはFである。)⇔ a∈{x:Fx}
に於いて、
① a=私,F=幹事
であるならば、
① Fa(私は、幹事です。)⇔ a∈{x:Fx}
である。
従って、
(02)により、
(03)
① Fa(私は、幹事です。)⇔ a∈{x:Fx}
に於いて、「倒置」を行ふと、
② aF(幹事は、私です。) ⇔{x:Fx}∈a
然るに、
(04)
② F=幹事
は、「集合(クラス)」であるため、「複数」であることも、「単数」であることも、可能であるが、
② a=私
は、「集合の要素(メンバー)」であるため、必ず、「単数」である。
従って、
(03)(04)により、
(05)
② aF(幹事は、私です。) ⇔{x:Fx}∈a
であるならば、必然的に
② 私は幹事であり、私以外は、幹事ではない
従って、
(05)により、
(06)
② 幹事は私です。
③ 私は幹事であり、私以外は、幹事ではない
に於いて、
②=③ である。
然るに、
(07)
無題化というのは、「Ⅹは」の「は」を消すことですから、センテンスの形のままでもできないことはありませんが、
センテンスの形では、本当に無題になりきれない場合も起こります。たとえば、
 私は、幹事です。
 私幹事です。
のように、「は」を消しても、センテンスの意味は、
 幹事は、私です。
というのに近く、題が文中の別の個所に移り隠れたにすぎません。つまり、本当には無題化していないわけです。
(山崎紀美子、日本語基礎講座、― 三上文法入門、2003年、65・66頁)。
従って、
(07)により、
(08)
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)(08)により、
(09)
① 私幹事です。
② 幹事は私です。
③ 私は幹事であり、私以外は、幹事ではない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(07)(09)により、
(10)
 私は、幹事です。
 私が幹事です。
のように、「は」を消しても、センテンスの意味は、
 幹事は、私です。
というのに近く、題が文中の別の個所に移り隠れたにすぎません。つまり、本当に無題化していないわけです。
といふのであれば、山崎先生は、
① 私が幹事です。
② 幹事は私です。
③ 私は幹事であり、私以外は、幹事ではない。
に於いて、
①=②=③ である。
といふことを、踏まへた上で、「無題化」といふ「用語(現象)」を、説明すべきである。
(11)
無題化の手続きにより、「Ⅹ」の「」は、「のにを」またはゼロ(時の格)を代行している。
(山崎紀美子、日本語基礎講座、― 三上文法入門、2003年、67頁)
といふのであれば、
無題化の手続きにより、「Ⅹ」の「」は、「のにを」またはゼロ(時の格)を代行している。
とも、言へることになる。


(994)「驚く程は、上手くない。」の「は」について。

2021-10-06 22:52:46 | 「は」と「が」

(01)
① The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery.
② ウェス・モンゴメリーの驚くべきジャズ・ギター。
に於いて、
① は、「アルバムのタイトル」であって、
② は、「Weblio 翻訳 英語翻訳」である。
cf. 

 

従って、
(02)
① 彼のギターは、ウェス・モンゴメリーの驚くべきジャズ・ギター程は、上手くない。
と言えば、
① 彼は、かなり、ギターが、上手い。
従って、
(03)
①(彼のギターは、ウェス・モンゴメリーの)驚く(べきジャズ・ギター)程は、上手くない。
といふ「意味」で、
① 驚く程は、上手くない。
と言えば、
① 彼のギターは、決して、下手ではない
然るに、
(04)
② 驚く程、上手くない。 といふのであれば、
上手くなさ過ぎて、驚いてしまふ。
といふ「意味」である。
従って、
(05)
② 驚く程、上手くない。
に於いて、
② 驚く程 は、
② 上手くない といふ「形容詞」の「意味」を、「強めている」。
従って、
(01)~(04)により、
(06)
① 驚く程は、上手くない。
② 驚く程、 上手くない。
に於いて、
② 驚く程、
は、「副詞(句)」であるが、
① 驚く程は、 少なくとも、
は、「副詞(句)」ではない
然るに、
(07)
① 驚く程は、上手くない。 といふ「日本語」が、
①(彼のギターは、ウェス・モンゴメリーの)驚く(べきジャズ・ギター)程は、上手くない。
といふ「意味」であるならば、
① 上手くない。
のは、
① 驚く程 ではない。
従って、
(08)
① 驚く程は、上手くない。
に於いて、
① 驚く程 は、「主語」ではない
然るに、
(09)
主題というのは、〝 についていえば〝 のように範囲を示す、いわば副詞のようなものだと考える。副詞なら主語になれない(外山滋比古)。
然るに、
(10)
① 驚く程は、上手くない。
といふ「日本語」は、
① 驚く程 についていえば、上手くない。
といふ「意味」ではない
従って、
(09)(10)により、
(11)
① 驚く程は、上手くない。
に於いて、
① 驚く程 は、「主題」ではない
従って、
(08)(11)により、
(12)
① 驚く程、上手くない。
に於いて、
① 驚く程 は、「主語」ではないし、「主題」でもない

(955)「量記号を一つにまとめたり、二つに分けたりするときの法則」の例(Ⅱ)。

2021-08-13 19:19:06 | 「は」と「が」

(01)
(ハ)量記号を一つにまとめたり、二つに分けたりするときの法則
16.{∃x(Fx)→∃x(Gx)}→{∃x(Fx→Gx)}
(沢田允、現代論理学入門、1962年、139頁)
(02)
(ⅰ)
1   (1) ∃x(Fx)→∃x(Gx) A
1   (2)~∃x(Fx)∨∃x(Gx) 1含意の定義
 3  (3)~∃x(Fx)        A
 3  (4)∀x(~Fx)        3量化子の関係
 3  (5)   ~Fa         4UE
 3  (6)   ~Fa∨Ga      5∨I
 3  (7)    Fa→Ga      6含意の定義
 3  (8) ∃x(Fx→Gx)     7EI
  9 (9)        ∃x(Gx) A
   ア(ア)           Ga  A
   ア(イ)       ~Fa∨Ga  ア∨I
   ア(ウ)        Fa→Ga  イ含意の定義
   ア(エ)     ∃x(Fx→Gx) ウEI
  9 (オ)     ∃x(Fx→Gx) 9アエEE
1   (カ) ∃x(Fx→Gx)     2389オ∨E
(ⅱ)
1   (1) ∃x(Fx→Gx)     A
   (2)    F→G      A
  3 (3) ∃x(Fx)        A
   4(4)    Fa         A
 2 4(5)       Ga      24MPP
 2 4(6)    ∃x(Gx)     5EI
 3 (7)    ∃x(Gx)     346EE
 2  (8) ∃x(Fx)→∃x(Gx) 37CP
1   (9) ∃x(Fx)→∃x(Gx) 128EE
の場合は、
 3 (7)    ∃x(Gx)     346EE
の行が、「間違ひ」である。
cf.
(論理学初歩、E.J.レモン 著、竹尾治一郎 ・浅野 楢英 訳、1973年、154・155頁)
従って、
(01)(02)により、
(03)
① ∃x(Fx)→∃x(Gx)
② ∃x(Fx→Gx)
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① ではない。
然るに、
(04)
(ⅰ)
1  (1) ∃x(Fx)→∃x(Gx) A
1  (2)~∃x(Fx)∨∃x(Gx) 1含意の定義
 3 (3)~∃x(Fx)        A
 3 (4)∀x(~Fx)        3量化子の関係
 3 (5)∀x(~Fx)∨∃x(Gx) 4∨I
  6(6)        ∃x(Gx) A
  6(7)∀x(~Fx)∨∃x(Gx) 6∨I
1  (8)∀x(~Fx)∨∃x(Gx) 13567∨E
(ⅱ)
1  (1)∀x(~Fx)∨∃x(Gx) A
 2 (2)∀x(~Fx)        A
 2 (3)~∃x(Fx)        2量化子の関係
 2 (4)~∃x(Fx)∨∃x(Gx) 3∨I
  5(5)        ∃x(Gx) A
  5(6)~∃x(Fx)∨∃x(Gx) 5∨I
1  (7)~∃x(Fx)∨∃x(Gx) 12456∨E
1  (8) ∃x(Fx)→∃x(Gx) 7含意の定義
然るに、
(05)
(ⅰ)
1 (1) ∃x(Fx→Gx) A
 2(2)    Fa→Ga  A
 2(3)   ~Fa∨Ga  2含意の定義
 2(4)∃x(~Fx∨Gx) 3EI
1 (5)∃x(~Fx∨Gx) 124EE
(ⅱ)
1 (1)∃x(~Fx∨Gx) A
 2(2)   ~Fa∨Ga  A
 2(3)    Fa→Ga  2含意の定義
 2(4) ∃x(Fx→Gx) 3EI
1 (5) ∃x(Fx→Gx) 124EE
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ∃x(Fx)→∃x(Gx)
② ∃x(Fx→Gx)
③ ∀x(~Fx)∨∃x(Gx)
④ ∃x(~Fx∨Gx)
に於いて、
①=③ であって、
②=④ である。
従って、
(03)(06)により、
(07)
「番号」を付け直すと、
① ∀x(~Fx)∨∃x(Gx)
② ∃x(~Fx∨Gx)
に於いて、
① ならば、② であって、
② ならば、① である。
然るに、
(08)
{xの変域}が{a,b,c}であるとして、
① ∀x(~Fx)∨∃x(Gx)
② ∃x(~F∨Gx)
といる「述語論理式」は、「順番」に、
①(~Fa&~Fb&~Fc)∨(Ga∨Gb∨Gc)
②(~Fa∨Ga)∨(~Fb∨Gb)∨(~Fc∨Gc)
といふ「論理式」に「等しい」。
然るに、
(09)
「∨」と「&」の「働き(作用)」により、
①(~Fa&~Fb&~Fc)∨(Ga∨Gb∨Gc)
②(~Fa∨Ga)∨(~Fb∨Gb)∨(~Fc∨Gc)
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① ではない。
従って、
(01)~(09)により、
(10)
① ∃x(Fx)→∃x(Gx)
② ∃x(Fx→Gx)
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① ではない。
といふことは、
①(~Fa&~Fb&~Fc)∨(Ga∨Gb∨Gc)
②(~Fa∨Ga)∨(~Fb∨Gb)∨(~Fc∨Gc)
に於いて、
① ならば、② であるが、
② ならば、① ではない。
といふことによって、「確認」することが、出来る。


(912)「吾輩は猫である」の「否定」の「述語論理」と「恒真式(トートロジー)」。

2021-06-03 20:50:37 | 「は」と「が」

 ―「昨日(令和03年06月02日)の記事」を書き直します。―
(01)
(ⅰ)
1  (1) ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}  A
1  (2)    ~∃y(名前ya)&猫a→~吾輩a   1UE
 3 (3)                  吾輩a   A
 3 (4)                ~~吾輩a   3DN
13 (5)  ~{~∃y(名前ya)&猫a}       24MTT
13 (6)    ∃y(名前ya)∨~猫a        5ド・モルガンの法則
13 (7)    ~猫a∨∃y(名前ya)        6交換法則
13 (8)     猫a→∃y(名前ya)        7含意の定義
1  (9)    吾輩a→{猫a→∃y(名前ya)}   38CP
  ア(ア)    吾輩a& 猫a             A
  ア(イ)    吾輩a                 ア&E
1 ア(ウ)         猫a→∃y(名前ya)    9イMPP
  ア(エ)         猫a             アウMPP
1 ア(オ)            ∃y(名前ya)    ウエMPP
1  (カ)   (吾輩a&猫a)→∃y(名前ya)    アオCP
1  (キ)∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}   カUI
(ⅱ)
1  (1) ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)} A
1  (2)    (吾輩a&猫a)→∃y(名前ya)  1UE
 2 (3)            ~∃y(名前ya)  A
12 (4)    ~(吾輩a&猫a)           23MTT
12 (5)   ~吾輩a∨~猫a            4ド・モルガンの法則
12 (6)   ~猫a∨~吾輩a            5交換法則
12 (7)    猫a→~吾輩a            6含意の定義
1  (8)   ~∃y(名前ya)→猫a→~吾輩a   27CP
  9(9)   ~∃y(名前ya)&猫a        A
  9(ア)   ~∃y(名前ya)           9&E
1 9(イ)             猫a→~吾輩a   8アMPP
  9(ウ)             猫a        9&E
1 9(エ)                ~吾輩a   イウMPP
1  (オ)   ~∃y(名前ya)&猫a→~吾輩a   9エCP
1  (カ)∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}  オUI
従って、
(01)により、
(02)
① ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}
② ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(03)
(ⅱ)
1  (1)∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前ya)  A
1  (2)   (吾輩a&猫a)→∃y(名前ya)  1UE
1  (3)  ~(吾輩a&猫a)∨∃y(名前ya)  2含意の定義
 4 (4)  ~(吾輩a&猫a)           A
 4 (5) (~吾輩a∨~猫a)           4ド・モルガンの法則
 4 (6) (~吾輩a∨~猫a)∨∃y(名前ya)  5∨I
  7(7)            ∃y(名前ya)  A
  7(8) (~吾輩a∨~猫a)∨∃y(名前ya)  6∨I
1  (9) (~吾輩a∨~猫a)∨∃y(名前ya)  34678∨E
1  (ア)  ~吾輩a∨~猫a∨ ∃y(名前ya)  9結合法則
1  (イ)  ~{吾輩a&猫a&~∃y(名前ya)} ア、ド・モルガンの法則
1  (ウ)∀x~{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)} イUI
1  (エ)~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)} ウ量化子の関係
(ⅲ)
1  (1)~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)} A
1  (2)∀x~{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)} 1量化子の関係
1  (3)  ~{吾輩a&猫a&~∃y(名前ya)} 2UE
1  (4)  ~吾輩a∨~猫a∨ ∃y(名前ya)  3ド・モルガンの法則
1  (5) (~吾輩a∨~猫a)∨∃y(名前ya)  4結合法則
 6 (6) (~吾輩a∨~猫a)           A
 6 (7)  ~(吾輩a&猫a)           6ド・モルガンの法則
 6 (8)  ~(吾輩a&猫a)∨∃y(名前ya)  7∨I
  9(9)            ∃y(名前ya)  A
  9(ア)  ~(吾輩a&猫a)∨∃y(名前ya)  9∨I
1  (イ)  ~(吾輩a&猫a)∨∃y(名前ya)  1689ア∨E
1  (ウ)   (吾輩a&猫a)→∃y(名前ya)  イ含意の定義
1  (エ)∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)} ウUI
従って、
(03)により、
(04)
② ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}
③ ~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
に於いて、
②=③ である。
従って、
(02)(04)により、
(05)
① ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}
② ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}
③ ~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
に於いて、
①=②   であって、
  ②=③ である。
従って、
(05)により、
(06)
① ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}
② ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}
③ ~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(06)により、
(07)
① ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}
② ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}
③ ~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
に於いて、
①=② であって、
①=③ である。
然るに、
(08)
言ふまでもなく、
① ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}
に於いて、
①=① である。
従って、
(08)により、
(09)
① ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}
② ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}
③ ~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
に於いて、
①=① であって、
①=② であって、
①=③ である。
従って、
(09)により、
(10)
① すべてのxについて{xの名前である所のyが存在せずに、xが猫であるならば、xは吾輩でない}。
② すべてのxについて{xが吾輩であって、猫であるならば、xにはyといふ名前がある}。
③ あるxが{吾輩であって、猫であって、あるyがxの名前である、といふことはない}といふことはない。
に於いて、
①=① であって、
①=② であって、
①=③ である。
従って、
(10)により、
(11)
①{名前がない猫は、吾輩ではない。}
②{吾輩が猫ならば、吾輩には名前がある。}
③{吾輩は猫である。名前はない。}といふことは「」である。
に於いて、
①=① であって、
①=② であって、
①=③ である。
然るに、
(12)
①=① であって、
①=② であって、
①=③ である。
といふのであれば、
(ⅰ)① である。従って、① である。
(ⅱ)① である。従って、② である。
(ⅲ)① である。従って、③ である。
といふ「連言(Sequents)」は、当然、3つとも、「妥当(Valid)」である。
従って、
(06)(11)(12)により、
(13)
①{名前がない猫は、吾輩ではない。}
②{吾輩が猫ならば、吾輩には名前がある。}
③{吾輩は猫である。名前はない。}といふことは「」である。
に於いて、
①=① であって、
①=② であって、
①=③ であるが故に、
(ⅰ){名前がない猫は、吾輩ではない。}従って、{名前がない猫は、吾輩ではない。}
(ⅱ){名前がない猫は、吾輩ではない。}従って、{吾輩が猫ならば、吾輩には名前がある。}
(ⅲ){名前がない猫は、吾輩ではない。}従って、{吾輩は猫である。名前はない。}といふことは「」である。
といふ「連言(Sequents)」は、当然、3つとも、「妥当(Valid)」である。
従って、
(06)(13)により、
(14)
① ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}
② ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}
③ ~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
に於いて、
①=① であって、
①=② であって、
①=③ であるが故に、
(ⅰ)∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}├ ∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}
(ⅱ)∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}├ ∀x{(吾輩x&猫x)→∃y(名前yx)}
(ⅲ)∀x{~∃y(名前yx)&猫x→~吾輩x}├ ~∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
といふ「連言(Sequents)」は、当然、3つとも、「妥当(Valid)」である。
然るに、
(15)
1.2.6 トートロジー:tautology
通常は同語反復を意味します。例えば「である」のような表現になることを言います。長い論理式でも結果が常に真になるものはやはりトートロジーですが、この場合には恒真式(コウシンシキ):>と呼ばれます。論理法則として知られているものには、恒真式が多くあります。
科学書刊株式会社:電子版 「橋梁&都市 PROJECT: 2012」
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
①{名前がない猫は、吾輩ではない。}
②{吾輩が猫ならば、吾輩には名前がある。}
③{吾輩は猫である。名前はない。}といふことは「」である。
に於いて、
①=① であって、
①=② であって、
①=③ であるが故に、
(ⅰ){名前がない猫は、吾輩ではない。}従って、{名前がない猫は、吾輩ではない。}
(ⅱ){名前がない猫は、吾輩ではない。}従って、{吾輩が猫ならば、吾輩には名前がある。}
(ⅲ){名前がない猫は、吾輩ではない。}従って、{吾輩は猫である。名前はない。}といふことは「」である。
といふ「連言(Sequents)」は、当然、3つとも、「妥当(Valid)」であるものの、
この場合、
(17)
(ⅰ){名前がない猫は、吾輩ではない。}ならば、{名前がない猫は、吾輩ではない。}
(ⅱ){名前がない猫は、吾輩ではない。}ならば、{吾輩が猫ならば、吾輩には名前がある。}
(ⅲ){名前がない猫は、吾輩ではない。}ならば、{吾輩は猫である。名前はない。}といふことは「」である。
といふ「仮言命題」は、
(ⅰ)Aならば、Aである。
(ⅱ)Aならば、Aである。
(ⅲ)Aならば、Aである。
である所の、「同義反復トートロジー)」である。


(911)「スタップ細胞はあります!!」の「~は」について(Ⅱ)。

2021-06-03 15:56:20 | 「は」と「が」

(01)
① 象ゐる。
② 象はゐるが、象以外はゐない
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
哺乳類に属する動物の種の数は、研究者によって変動するが、おおむね4,300から4,600ほどであり、脊索動物門の約10%、広義の動物界の約0.4%にあたる(ウィキペディア)。
従って、
(02)により、
(03)
②(地球上に)象はゐるが、象以外はゐない
といふことは、有りえない
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象ゐる。⇔
② 象はゐるが、象以外はゐない
といふのであれば、
②(といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)象はゐるが、象以外はゐない
といふ「意味」にしか、取りやうが無い
従って、
(04)
(05)
① ユニコーンゐる。⇔
② ユニコーンはゐるが、ユニコーン以外はゐない
といふのであれば、
②(といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)ユニコーンはゐるが、ユニコーン以外はゐない
といふ「意味」にしか、取りやうが無い
然るに、
(06)
英語名はユニコーンunicorn。中世ヨーロッパの伝説にしばしば登場する想像上の動物。通常、馬の体にねじれた1本の角(つの)をもち、色は白く、ときには頭部のみ赤く、青い目をもつといわれる。
〔日本大百科全書(ニッポニカ)「一角獣」の解説〕
従って、
(06)により、
(07)
「ユニコーン」は、「想像上の動物」である。
然るに、
(08)
「ユニコーン」は、「地球上の、何処にもゐない」。
従って、
(07)(08)により、
(09)
①「ユニコーン」は、「想像上の動物」ではない
②「ユニコーン」は、「地球上の、何処かにゐる」。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(10)
②「ユニコーン」は、「地球上の、何処かにゐる」。
といふことは、
②「ユニコーン」は、「(目の前にゐる、といふわけではないが、)地球上の、何処かにゐる」。
といふ、ことである。
従って、
(05)(09)(10)により、
(11)
①「ユニコーン」は、「想像上の動物」ではない
といふことを、「言ひたい」のであれば、少なくとも
① ユニコーンゐる。⇔
②(目の前に、)ユニコーンゐる。
とは、言へないことになる
然るに、
(12)
③ ニコーンゐる。⇔
④ ユニコ―ンはゐるし、ユニコーン以外もゐる
従って、
(11)(12)により、
(13)
①「ユニコーン」だけを、「意識」して、
①「ユニコーン」は、「想像上の動物」ではない
といふ風に、「言ひたい」のであれば、
② ユニコーンがゐる。
でも、
③ ユニコーンもゐる。
でもなく、
① ユニコーンゐる。
といふ風にしか、言ひやうが無い
然るに、
(14)
小保方さんのSTAP細胞騒動はなぜ起きたのでしょうか?亡くなられた笹井芳樹氏や周りの研究者の人たちはSTAP細胞の再現性の検証実験をやらなかったのでしょうか
(QUORA)
Keisuke Murakami, Emergency Physician, MD, MBBS
回答日時: 1年前 · 執筆者は2,304件の回答を行い、24万回閲覧されています。
これは、研究そのものの問題とは別の問題です。研究論文そのものが杜撰だったにも関わらずNatureにアクセプトされてしまった査読する側の問題もあるでしょうが、この研究には多くの研究者が関わっていたことも一因でしょう。小保方氏の論文不正が露見したのは必然的で、科学の世界は不正がしにくい世界でもありますので、なぜそのような直ぐに不正が露見するような論文を書いたのか?それを指導する体制はどうなっていたのか?という理化学研究所の問題も絡んでいるといえます。つまり小保方氏が単独でどうのこうのするには限界があるにも関わらず、なぜそのような論文がいくつもの関門を通り抜けてしまったのか?というところが一番謎です。STAP細胞に関する論文はチェックが甘すぎたといわれても仕方がない
従って、
(06)(14)により、
(15)
ユニコーン 」は、「想像上の動物」であると、思はれてゐて、
スタップ細胞」は、「想像上の細胞」であると、思はれてゐる(た)。
従って、
(13)(14)(15)により、
(16)
①「スタップ細胞」だけを、「意識して
①「スタップ細胞」は、「想像上の細胞」ではない
といふ風に、「言ひたい」のであれば、
② スタップ細胞があります。
でも、
③ スタップ細胞もあります。
でもなく、
① スタップ細胞あります。
といふ風にしか、言ひやうが無


(910)「吾輩は(が)猫である。名前は無い。」の「述語論理」と「ピリオド越え」:三上文法批判。

2021-06-02 14:08:49 | 「は」と「が」

―「昨日(令和03年06月01日)の記事」を補足します。―
(01)
1   (1)  ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}    A
 2  (2)  ∃x{タマx&    ∃y(名前yx)}    A
  3 (3)     吾輩a&猫a&~∃y(名前ya)     A
   4(4)     タマa&    ∃y(名前ya)     A
  3 (5)            ~∃y(名前ya)     3&E
   4(6)             ∃y(名前ya)     4&E
  34(7)   ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya)     56&I
 23 (8)   ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya)     247EE
12  (9)   ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya)     138EE
1   (ア) ~∃x{タマx&    ∃y(名前yx)}    29RAA
1   (イ) ∀x~{タマx&    ∃y(名前yx)}    ア量化子の関係
1   (ウ)   ~{タマa&    ∃y(名前ya)     イUE
1   (エ)    ~タマa∨   ~∃y(名前ya)     ウ、ド・モルガンの法則
1   (オ)    ~∃y(名前ya)∨~タマa        エ交換法則
1   (カ)     ∃y(名前ya)→~タマa        オ含意の定義
1  4(キ)              ~タマa        6カMPP
12  (ク)              ~タマa        24キEE
  3 (ケ)     吾輩a&猫a               3&E
123 (コ)     吾輩a&猫a&~タマa          クケ&I
123 (サ)  ∃x(吾輩x&猫x&~タマx)         コEI
12  (シ)  ∃x(吾輩x&猫x&~タマx)         13サEE
12  (〃)あるxは(吾輩であって猫であるが、タマではない)。 13サEE
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。然るに、
(ⅱ)∃x{タマx&    ∃y(名前yx)}。従って、
(ⅲ)∃x(吾輩x&猫x&~タマx)。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
(ⅰ)あるxは{吾輩であって、猫であるが、あるyが、xの名前であることはない}。然るに、
(ⅱ)あるxは{タマであって、      あるyは、xの名前である}。     従って、
(ⅲ)あるxは{吾輩であって、猫であるが、タマではない}。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(02)により、
(03)
(ⅰ)吾輩は猫である。名前は無い。然るに、
(ⅱ)タマには名前がある。    従って、
(ⅲ)吾輩は猫であるが、タマではない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 吾輩は猫である。名前は無い。⇔
① ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}⇔
① あるxは{吾輩であって、猫であるが、あるyが、xの名前であることはない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(05)
よく知られているように、「私が理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。
(三上章、日本語の論理、1963年、40頁)
従って、
(05)により、
(06)
① 私が理事長である。
② 理事長は私である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(06)により、
(07)
① 私が理事長である。
② 私は理事長であり、理事長は私である。
に於いて、
①=② である。
従って、
(07)により、
(08)
① 吾輩が猫である。
② 吾輩は猫であり、猫は吾輩である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(09)
1  (1) ∀x{吾輩x⇔猫x &~∃y(名前yx)}   A
 2 (2) ∃x{タマx&~吾輩x&∃y(名前yx)}   A
1  (3)    吾輩a⇔猫a &~∃y(名前ya)    1UE
1  (4)    吾輩a⇔猫a               3&E
1  (5)    吾輩a→猫a&猫a→吾輩a        4Df.⇔
1  (6)           猫a→吾輩a        5&E
  7(7)    タマa&~吾輩a&∃y(名前ya)    A
  7(8)    タマa                  7&E
  7(9)        ~吾輩a             7&E
  7(ア)             ∃y(名前ya)    7&E
1 7(イ)          ~猫a            69MTT
1 7(ウ)    タマa&~猫a              8イ&I
1 7(エ)    タマa&~猫a&∃y(名前ya)     ウエ&I
1 7(オ) ∃x{タマx&~猫x&∃y(名前yx)}    エEI
12 (カ) ∃x{タマx&~猫x&∃y(名前yx)}    27オEE
12 (〃)あるx{はタマであって、猫ではなく、名前がある} 27オEE
従って、
(09)により、
(10)
(ⅰ)∀x{吾輩x⇔猫x &~∃y(名前yx)}。然るに、
(ⅱ)∃x{タマx&~吾輩x&∃y(名前yx)}。従って、
(ⅲ)∃x{タマx&~猫x& ∃y(名前yx)}。
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xが吾輩ならばxは猫であり、xが猫ならば吾輩であり、あるyがxの名前である、といふことはない}。然るに、
(ⅱ)あるxは{タマであり、吾輩ではなく、あるyは、xの名前である}。従って、
(ⅲ)あるxは{タマであり、 猫ではなく、あるyは、xの名前である}。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(08)(09)(10)により、
(11)
(ⅰ)吾輩猫である。  名前は無い。然るに、
(ⅱ)タマは吾輩ではなく、名前が有る。従って、
(ⅲ)タマは、猫ではなく、名前が有る。
といふ「推論(三段論法)」は、「正しい」。
従って、
(08)~(11)により、
(12)
② 吾輩猫である。名前は無い。⇔
② ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}⇔
② すべてのxについて{xが吾輩ならばxは猫であり、xが猫ならば吾輩であり、あるyがxの名前である、といふことはない}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(04)(12)により、
(13)
①「吾輩猫である。名前は無い。」≡∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。
②「吾輩猫である。名前は無い。」≡∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}。
といふ、2つの「等式」が、成立する。
然るに、
(14)
(ⅰ)論理式または命題関数において、量記号が現れる任意の箇所の作用範囲(スコープ)は、問題になっている変数が現れる少なくとも2つの箇所を含むであろう(その1つの箇所は量記号そのもののなかにある);
(ⅱ)論理式または命題関数において、量記号が現れる任意の箇所の作用範囲(スコープ)は、同じ変数を用いたいかなる他の量記号も含まないであろう。
(論理学初歩、E.J.レモン、竹尾 治一郎・浅野 楢英 訳、1973年、183頁改)
従って、
(13)(14)により、
(15)
① ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。
② ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}。
に於いて、
①「変数x」の「作用範囲(Scope)」は、∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}の「全体」であって、
②「変数x」の「作用範囲(Scope)」は、∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}の「全体」である。
然るに、
(16)
① ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。
② ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}。
に於いて、
①「変数」は、「吾輩」に対する、言ふなれば、「代名詞」である。
②「変数」は、「吾輩」に対する、言ふなれば、「代名詞」である。
従って、
(15)(16)により、
(17)
① ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。
② ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}。
に於ける、
① ~∃y(名前yx)
② ~∃y(名前yx)
といふ「論理式」は、
①「吾輩(x)の名前」である所の、yは、存在しない。
②「吾輩(x)の名前」である所の、yは、存在しない。
といふ、「意味」である。
従って、
(13)(17)により、
(18)
①「吾輩猫である。(吾輩に)名前は無い。」≡∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。
②「吾輩猫である。(吾輩に)名前は無い。」≡∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(19)
三上は、助詞「」の働きは節を超え(コンマ越え)、文さえ超える(ピリオド越え)ことが出来ると、主張する。それは、文を超える「」の、「」以下の格助詞とは明らかにパワーが違うことの表れなのだ。三上がその証明に使うのは、誰もが知っている文学作品「吾輩は猫である」の冒頭である(金谷武洋、日本語の文法の謎を解く、2003年、72頁)。
従って、
(19)により、
(20)
①「吾輩猫である。名前は無い。」
②「吾輩猫である。名前は無い。」
といふ「日本語」が、実際には、
①「吾輩猫である。(吾輩に)名前は無い。」
②「吾輩猫である。(吾輩に)名前は無い。」
といふ「意味」である。
といふことを、「ピリオド越え」と言ふ。
従って、
(18)(19)(20)により、
(21)
①「吾輩猫である。名前は無い。」≡∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。
②「吾輩猫である。名前は無い。」≡∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}。
といふ「等式」が「成り立つ」が故に、
①「吾輩猫である。(吾輩に)名前は無い。」
②「吾輩猫である。(吾輩に)名前は無い。」
といふ「ピリオド越え」が、生じる、ことになる。
然るに、
(22)
(ⅰ)
1  (1)猫であるならば吾輩である。 仮定
 2 (2)       吾輩でない。 仮定
  3(3)猫である。         仮定
1 3(4)       吾輩である。 13肯定肯定式
123(5)吾輩でなくて、吾輩である。 24連言導入
12 (6)猫でない。         35背理法
1  (7)吾輩でないならば猫でない。 26条件法
(ⅱ)
1  (1)吾輩でないならば猫でない。 仮定
 2 (2)        猫である。 仮定
  3(3)吾輩でない。        仮定
1 3(4)        猫でない。 13肯定肯定式
123(5)  猫であって、猫でない。 24連言導入
12 (6)吾輩でないでない。     35背理法
12 (7)吾輩である。        6二重否定
1  (8)猫であるならば吾輩である。 27条件法
従って、
(22)により、
(23)
① 猫であるならば吾輩である。
② 吾輩でないならば猫でない
に於いて、
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
従って、
(23)により、
(24)
① 猫は吾輩である。
② 吾輩以外は猫でない
に於いて、
①=② は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(08)(12)(24)により、
(25)
② 吾輩猫である。名前は無い。⇔
② ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}⇔
② 吾輩は猫であり、吾輩以外は猫はゐない。名前ない。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(26)
② I am a cat. I have no name of mine.
であるならば、
② 吾輩猫である。名前は無い。⇔
② 吾輩は猫であり、吾輩以外は猫はゐない。名前ない。
といふ「意味」には、ならない(はずである)。
従って、
(26)により、
(27)
② 吾輩は猫であり、吾輩以外は猫はゐない。名前ない。
といふのであれば、
② I am a cat.
ではなく、
② I am the cat.
であるべきである(はずである)。
然るに、
(28)
② I am a cat.
ではなく、いきなり、
② I am the cat.
といふのは、「不自然」である。
従って、
(22)~(28)により、
(29)
「逆」に言へば、
② I am the cat.
と言っても、「不自然」でない「文脈」が有るのであれば、
① 吾輩猫である(∃x{吾輩x&猫x})。
ではなく、
② 吾輩猫である(∀x{吾輩x⇔猫x})。
であっても、「不自然」ではない、といふことになる。


(908)「AはBがCである」について。:三上文法批判。

2021-05-30 20:29:27 | 「は」と「が」

(01)
「偶数」は、「無限個」有る。
従って、
(02)
Q:「何偶数か。」
といふ「質問」対しては、「答へ」ようが無い。
然るに、
(03)
{2、3}を「対象」とするならば、
Q:「何偶数か。」
A:「2偶数である。」
従って、
(02)(03)により、
(04)
{2、3}を「対象」とするならば、
① 2偶数である。
② 2は偶数であり、2以外(3)は偶数ではない
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
(ⅱ)
1  (1) ~2→~偶 A
 2 (2)     偶 A
  3(3) ~2    A
1 3(4)    ~遇 13MPP
123(5)  偶&~遇 24&I
12 (6)~~2    35RAA
12 (7)  2    6DN
1  (8)  偶→ 2 27CP
(ⅲ)
1  (1)  偶→ 2 A
 2 (2)    ~2 A
  3(3)  偶    A
1 3(4)     2 13MPP
123(5)  ~2&2 24&I
12 (6) ~遇    35RAA
1  (7) ~2→~遇 26CP
従って、
(05)により、
(06)
(ⅱ)
1  (1)2でないならば偶数でない。 仮定
 2 (2)       偶数である。 仮定
  3(3)2でない。         仮定
1 3(4)       偶数でない。 13肯定肯定式
123(5)偶数であって、偶数でない。 24連言導入
12 (6)2でないでない。      35背理法
12 (7)2である。         6二重否定
1  (8)偶数であるならば2である。 27条件法
(ⅲ)
1  (1)偶数であるならば2である。 仮定
 2 (2)        2でない。 仮定
  3(3)偶数である。        仮定
1 3(4)        2である。 13肯定肯定式
123(5)2でなくて、2である。   24連言導入
12 (6)偶数でない。        35背理法
1  (7)2でないならば偶数でない。 26条件法
従って、
(06)により、
(07)
② 2でないならば偶数でない
③ 偶数であるならば2である。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(07)により、
(08)
② 2以外は偶数でない
③ 偶数は2である。
に於いて、
②=③ は、「対偶(Contraposition)」である。
従って、
(08)により、
(09)
① 2偶数である。
② 2は偶数であり、2以外は偶数ではない
③ 2は偶数であり、偶数は2である。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(10)
① ABである。
② AはBであり、はAである。
③ AはBであり、A以外はBでない
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(11)
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長でない
に於いて、
①=②=③ である。
然るに、
(12)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。また、かりに大倉氏が、
 タゴール記念会は、私が理事長です。
と言ったとすれば、これは主辞「タゴール記念会」を品評するという心持ちの文である。
(三上章、日本語の論理、1963年、40・41頁)
従って、
(11)(12)により、
(13)
三上章先生は、
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
に於いて、
①=② である。
といふことに関しては、「知ってゐた」としても、
(14)
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
③ 私は理事長であり、私以外は理事長でない
に於いて、
①=②=③ である。
といふことに関しては、「知っては、ゐなかった」。
従って、
(12)(13)(14)により、
(15)
三上章先生は、
① タゴール記念会は、私理事長です。
② タゴール記念会は、私は理事長であり、私以外は理事長ではない
に於いて、
①=② である。
といふことに、気付くことは、なかった。
従って、
(15)により、
(16)
三上章先生は、
① 象は、鼻長い。
② 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない
に於いて、
①=② である。
といふことに、気付くことは、なかった。
従って、
(16)により、
(17)
三上章先生は、
① 象は、鼻長い。⇔
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
といふ「等式」に、気付くことは、なかった。
然るに、
(18)
① すべてのxについて{xが象であるならば、
② これから象について、述べますよう、
に於いて、
①=② である。
従って、
(17)(18)により、
(19)
① 象は、
② これから象について、述べますよう、
に於いて、
①=② である。
然るに、
(20)
② これから象について、述べますよう、
といふのであれば、
① 象は、
は、「主題(話題)」である。
然るに、
(21)
主題」であることを、「主語」であることは、「矛盾しない
と、私は、思ってゐる。
然るに、
(22)
どういう順序で主語廃止するか。具体的なプログラムを書いてみよう。
(三上章、日本語の論理、1963年、133頁)
従って、
(20)(21)(22)により、
(23)
三上章先生は、
① 象は、鼻長い。⇔
① 象は、鼻は長く、鼻以外は長くない。⇔
① ∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}⇔
① すべてのxについて{xが象であるならば、あるyはxの鼻であって、長く、すべてのzについて、zがxの鼻でないならば、zは長くない}。
に於ける、
①「象は」は、「話題」であるとし、
私自身は、
①「象は」は、「主語話題」であると、思ってゐる。
 


(907)「傘が無い」の「~が」について。

2021-05-30 14:47:11 | 「は」と「が」

(01)
① 象ゐる。
② 象はゐるが、象以外はゐない
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
哺乳類に属する動物の種の数は、研究者によって変動するが、おおむね4,300から4,600ほどであり、脊索動物門の約10%、広義の動物界の約0.4%にあたる(ウィキペディア)。
従って、
(02)により、
(03)
②(地球上に)象はゐるが、象以外はゐない。
といふことは、有りえない
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象ゐる。⇔
② 象はゐるが、象以外はゐない
といふのであれば、
②(今といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)象はゐるが、象以外はゐない
といふ「意味」にしか、取りやうが無い
従って、
(04)により、
(0)
① 傘無い。⇔
② 傘は無いが、傘以外有る
といふのであれば、
②(今といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)傘は無いが、傘以外有る
といふ「意味」にしか、取りやうが無い
然るに、
(07)
②(今といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)傘は無いが、傘以外有る
といふ風に、ある人が思ってゐるのであれば、その人は、今、
必要としてゐる。
といふ風に、「推測」される。
cf.
都会では自殺する若者が増えている。
今朝来た新聞の片隅に書いてある。
だけども問題は今日の雨 傘ない。
(井上陽水、傘ない)


(906)「スタップ細胞はあります!!」の「~は」について。

2021-05-30 13:32:51 | 「は」と「が」

(01)
① 象ゐる。
② 象はゐるが、象以外はゐない
に於いて、
①=② である。
然るに、
(02)
哺乳類に属する動物の種の数は、研究者によって変動するが、おおむね4,300から4,600ほどであり、脊索動物門の約10%、広義の動物界の約0.4%にあたる(ウィキペディア)。
従って、
(02)により、
(03)
②(地球上に)象はゐるが、象以外はゐない。
といふことは、有りえない
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
① 象ゐる。⇔
② 象はゐるが、象以外はゐない
といふのであれば、
②(今といふ「時間」の、私の目の前といふ「場所」に、)象はゐるが、象以外はゐない
といふ「意味」にしか、取りやうが無い
従って、
(05)
① スタップ細胞有ります。⇔
② スタップ細胞は有るが、スタップ細胞以外無い
といふのであれば、
②(今、顕微鏡を通して、私の目の前に、)スタップ細胞は有るが、スタップ細胞以外無い
といふ「意味」にしか、取りやうが無い
従って、
(05)により、
(06)
③(時間場所は、指定出来なくとも、)スタップ細胞_有ります。
といふのであれば、少なくとも
① スタップ細胞有ります。⇔
② スタップ細胞は有るが、スタップ細胞以外無い
とは、「言へない」ことになる。
従って、
(06)により、
(07)
③(時間場所は、指定出来なくとも、)スタップ細胞_有ります。
④(時間場所は、指定出来なくとも、ES細胞や、iPS細胞の他に、)スタップ細胞_有ります。
といふのであれば、
③ スタップ細胞有ります。
④ スタップ細胞あります。
といふ風に、言ふことになる。
従って、
(07)により、
(08)
③ スタップ細胞有ります。
といふのであれば、
③(時間場所は、指定出来なくとも、)スタップ細胞有ります。
といふ、「意味」になる。
従って、
(08)により、
(09)
③(皆様には、お見せ出来ませんが、)スタップ細胞_有ります。
といふのであれば、その場合
③ スタップ細胞有ります。
といふ風に、言ふことになる。
cf.
「STAP(スタップ)細胞あります」。9日、約70日ぶりに公の場に姿を見せた理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)。2時間半に及んだ記者会見で「未熟さから疑念を招いた」と釈明し、「研究を続けたい」と涙をこぼした。研究成果は正しいと訴えたが、「夢の万能細胞」の真相は明らかにはならなかった(日本経済新聞、2014年4月10日 0:43)。


(905)「吾輩が(は)猫である。」の「述語論理」:「ゆる言語学ラジオ(#11)」に関連して。

2021-05-30 11:44:32 | 「は」と「が」

(01)
よく知られているように、「私理事長です」は語順を変え、
 理事長は、私です。
と直して初めて主辞賓辞が適用されのである。
(三上章、日本語の論理、1963年、40頁)
従って、
(01)により、
(02)
① 私理事長です。
理事長は私です。
に於いて、
①=② である。
従って、
(02)により、
(03)
① 私理事長です。
② 私は理事長であり、理事長は私です。
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)
① 吾輩猫である。
② 吾輩は猫であり、は吾輩である。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(05)
1  (1) ∀x{吾輩x⇔猫x &~∃y(名前yx)}   A
 2 (2) ∃x{タマx&~吾輩x&∃y(名前yx)}   A
1  (3)    吾輩a⇔猫a &~∃y(名前ya)    1UE
1  (4)    吾輩a⇔猫a               3&E
1  (5)    吾輩a→猫a&猫a→吾輩a        4Df.⇔
1  (6)           猫a→吾輩a        5&E
  7(7)    タマa&~吾輩a&∃y(名前ya)    A
  7(8)    タマa                  7&E
  7(9)        ~吾輩a             7&E
  7(ア)             ∃y(名前ya)    7&E
1 7(イ)          ~猫a            69MTT
1 7(ウ)    タマa&~猫a              8イ&I
1 7(エ)    タマa&~猫a&∃y(名前ya)     ウエ&I
1 7(オ) ∃x{タマx&~猫x&∃y(名前yx)}     エEI
12 (カ) ∃x{タマx&~猫x&∃y(名前yx)}    27オEE
12 (〃)あるx{はタマであって、猫ではなく、名前がある} 27オEE
従って、
(05)により、
(06)
(ⅰ)∀x{吾輩x⇔猫x &~∃y(名前yx)}。然るに、
(ⅱ)∃x{タマx&~吾輩x&∃y(名前yx)}。従って、
(ⅲ)∃x{タマx&~猫x& ∃y(名前yx)}。
といふ「推論」、すなはち、
(ⅰ)すべてのxについて{xが吾輩ならばxは猫であり、xが猫ならば吾輩であり、あるyがxの名前である、といふことはない}。然るに、
(ⅱ)あるxは{タマであり、吾輩ではなく、あるyは、xの名前である}。従って、
(ⅲ)あるxは{タマであり、 猫ではなく、あるyは、xの名前である}。
といふ「推論」は、「妥当」である。
従って、
(06)により、
(07)
(ⅰ)吾輩猫である。  名前は無い。然るに、
(ⅱ)タマは吾輩ではなく、名前が有る。従って、
(ⅲ)タマは、猫ではなく、名前が有る。
といふ「推論(三段論法)」は、「正しい」。
従って、
(06)(07)により、
(08)
① 吾輩猫である。名前はない。⇔
① ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}⇔
① 吾輩は猫であり、は吾輩である。名前はない。⇔
① ∀x{吾輩x→猫x&猫x→吾輩&~∃y(名前yx)}⇔
① すべてのxについて{xが吾輩ならばxは猫であり、xが猫ならば吾輩であり、あるyがxの名前である、といふことはない}。
といふ「等式」が、成立する。
然るに、
(09)
1   (1)  ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}    A
 2  (2)  ∃x{タマx&    ∃y(名前yx)}    A
  3 (3)     吾輩a&猫a&~∃y(名前ya)     A
   4(4)     タマa&    ∃y(名前ya)     A
  3 (5)            ~∃y(名前ya)     3&E
   4(6)             ∃y(名前ya)     4&E
  34(7)   ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya)     56&I
 23 (8)   ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya)     247EE
12  (9)   ~∃y(名前ya)&∃y(名前ya)     138EE
1   (ア) ~∃x{タマx&    ∃y(名前yx)}    29RAA
1   (イ) ∀x~{タマx&    ∃y(名前yx)}    ア量化子の関係
1   (ウ)   ~{タマa&    ∃y(名前ya)     イUE
1   (エ)    ~タマa∨   ~∃y(名前ya)     ウ、ド・モルガンの法則
1   (オ)    ~∃y(名前ya)∨~タマa        エ交換法則
1   (カ)     ∃y(名前ya)→~タマa        オ含意の定義
1  4(キ)              ~タマa        6カMPP
12  (ク)              ~タマa        24キEE
  3 (ケ)     吾輩a&猫a               3&E
123 (コ)     吾輩a&猫a&~タマa          クケ&I
123 (サ)  ∃x(吾輩x&猫x&~タマx)         コEI
12  (シ)  ∃x(吾輩x&猫x&~タマx)         13サEE
12  (〃)あるxは(吾輩であって猫であるが、タマではない)。 13サEE
従って、
(09)により、
(10)
(ⅰ)∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}。然るに、
(ⅱ)∃x{タマx&    ∃y(名前yx)}。従って、
(ⅲ)∃x(吾輩x&猫x&~タマx)。
といふ「推論(三段論法)」、すなはち、
(ⅰ)あるxは{吾輩であって、猫であるが、あるyが、xの名前であることはない}。然るに、
(ⅱ)あるxは{タマであって、      あるyは、xの名前である}。従って、
(ⅲ)あるxは{吾輩であって、猫であるが、タマではない}。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(10)により、
(11)
(ⅰ)吾輩は猫である。名前は無い。然るに、
(ⅱ)タマには名前がある。従って、
(ⅲ)吾輩は猫であるが、タマではない。
といふ「推論(三段論法)」は、「妥当」である。
従って、
(09)(10)(11)により、
(12)
② 吾輩は猫である。名前は無い。⇔
② ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}⇔
② あるxは{吾輩であって、猫であるが、あるyが、xの名前であることはない}。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(08)(12)により、
(13)
① ∀x{吾輩x⇔猫x&~∃y(名前yx)}
② ∀x{吾輩x→猫x&猫x→吾輩&~∃y(名前yx)}
③ ∃x{吾輩x&猫x&~∃y(名前yx)}
④ 吾輩が猫である。名前は無い。
⑤ 吾輩は猫であり、猫は吾輩であり、名前は無い。
⑥ 吾輩は猫である。名前は無い。
に於いて、
①=②=④=⑤ であって、
③=⑥ である。
然るに、
(14)
括弧は、論理演算子のスコープ(scope)を明示する働きを持つ。スコープは論理演算子の働きが及ぶ範囲のことをいう。
(産業図書、数理言語学辞典、2013年、四七頁:命題論理、今仁生美)
従って、
(13)(14)により、
(15)
④ 吾輩が猫である。名前は無い。
⑤ 吾輩は猫であり、猫は吾輩であり、名前は無い。
⑥ 吾輩は猫である。名前は無い。
の「スコープ(scope)」は、
④{吾輩が猫である。(名前)は無い。}
⑤{吾輩は猫であり、猫は吾輩であり、(名前)は無い。}
⑥{吾輩は猫である。(名前)は無い。}
である。
従って、
(15)により、
(16)
「番号」を付け直すと、
① 吾輩猫である。名前は無い。
② 吾輩猫である。名前は無い。
といふ「日本語のスコープ」に関して、
①=② である。
然るに、
(17)
「ゆる言語学ラジオ(#11)」は、
」は、「文の先には、効力を及ぼさないので、「ルーカル 変数的」である。
」は、「文の先に、 効力を及ぼすので、  「グローバル変数的」である。
といふ風に、言ってゐる。
然るに、
(16)(17)により、
(18)
① 吾輩猫である。名前は無い。
② 吾輩猫である。名前は無い。
といふ「日本語の、スコープ」に関して、
①=② である。
といふことと、
」は、「文の先には、効力を及ぼさないので、「ルーカル 変数的」である。
」は、「文の先に、 効力を及ぼすので、  「グローバル変数的」である。
といふことは、「矛盾」する。