音楽療法のライブ日記

音楽療法士がお届けする、日々の活動記録と情報発信のブログです。

血液検査による認知症診断の実用化研究

2020-08-01 20:01:33 | 研究関連
国立長寿医療研究センターニュース( 2020年6月23日掲載)の抜粋です

国立長寿医療研究センターを中心とした研究グループは、
認知症の診断や認知症未発症の方の発症リスク予測等を
血液検査で可能にするシステムの実用化に向け、
産学連携の多施設共同研究「血液バイオマーカーによる
認知症の統合的層別化システムの開発」(略称BATONプロジェクト)に着手致しました。

*背景
認知症高齢者は現在日本で500万人以上、世界では5,000万人以上と推定され、
その対策は我が国のみならず世界的に喫緊の課題となっています。
認知症の根本的な治療法や有効な予防法を開発していくためには、
多数の集団の中から、脳に認知症の原因となる病変がある人を
正確に同定(層別化)していく必要があります。
しかし、これには現状PET検査や髄液検査といった高額・あるいは侵襲性が
高い方法しかないため、コスト・安全性・簡便性等の面で
優れた血液検査による層別化システムの開発が強く求められています。

*最終目標
本プロジェクトの最終的な目標は、これらの血液バイオマーカーの
臨床的有用性を検証し、血液Aβバイオマーカーと組み合わせることによって、
血液検査による認知症の統合的層別化システムを開発していくことです。
これらの検証は、国立長寿医療研究センターのバイオバンクや、
名古屋大学の臨床研究で保存された既存試料を用いて進め、
必要に応じて他の大規模研究との共同研究も視野に入れながら、
5年以内の実用化を目指します。

*本研究開発により、主に次の3つの医療・社会的貢献が期待されます。
〇治療薬開発
認知症診療
 認知症を臨床症状のみで正確に鑑別診断することは容易ではないため、
 診療の現場では病理や病態を反映するバイオマーカー情報が求められています。
 血液検査によりこれらの情報が得られるようになれば、
 認知症の鑑別診断に有用で、治療方針の決定や進行予測に基づく
 ケアプランの立案にも役立つと期待されます。
 また、PET検査や髄液検査の前段階の検査として用いることも可能で
 それによって患者さんの負担や医療・介護コストの削減にも貢献できます。
〇予防医療

参照:https://www.ncgg.go.jp/camd/news/20200623.html
この記事についてブログを書く
« 認知機能検査を企業の健康管... | トップ | 認知症メディカルスタッフ講... »

研究関連」カテゴリの最新記事