シスターみみっくのなんだかわからない堂

日常のよしなしごとをつづります。正教会のお祈り、読んだ本、ハマリものなどなど。

イオアンネース・クリュゾストモス(金口イオアン)による復活祭の説教

2006-04-23 08:00:00 | 正教会及び宗教全般
さあ、心から神を愛する人々よ
 この美しく光り輝く祭を楽しもう
さあ、賢いしもべたちよ
 それぞれの喜びを胸にたずさえ、主ご自身の歓喜と一つになろう

長い斎(ものいみ)をしっかり守った者は
 さあ銀一枚(一デナリ)を受け取りなさい
(あなたが長い大斎の最初から、そう、あのぶどう園の労働者たちのように)
第一時から働いたなら、今日、胸を張って当然の報酬を受け取りなさい
第三時を過ぎてから来たのなら、感謝して(その報酬を)喜びなさい
第六時をまわってから来たのでも、何の心配もいらない
 同じだけ受け取れるのだから
第九時になってようやく来たとしても
 何をとまどっている…、さあ、この食卓につきなさい
とうとう第十一時になるまで重い腰を上げなかったあなたも
 遅れたからといって、何も怖がることはない

そうなのだ、この宴会の主人は実に寛大だ
 最後の者も最初の者と同じように迎えてくれる
 第十一時に来た者も、第一時から働いた者と同じように憩わせてくれる
 後から来た者も憐み、最初から来た者も忘れはしない
彼にも与え、これにも賜われる
 行いも受け入れてくれ、志も祝福して下さる
 功績(てがら)も認めてくれ、望みも励まして下さる

さあ、だから、この主ご自身の歓喜(よろこび)に入ろうではないか

第一の者も第二の者も、報酬を受け取りなさい
富める者も貧しい者も、共に祝いなさい
節制した者も怠けた者も、この日を喜びなさい
斎した者も斎しなかった者も、さあ、いま楽しみなさい

この宴(うたげ)は溢れこぼれんばかりに豊かだ
さあみんな、飽きるほど食べなさい 子牛はまるまる肥えているではないか
この宴から空腹で帰ってゆく者が、一人でもいてはいけない
さあみんな、この信仰の宴を楽しみなさい
 この慈しみの富をうけなさい
誰も、もう、貧しさを憂いてはいけない
王国が打ち立てられ、すべての人々が招かれているのだから

誰も、もう、罪のために泣いてはいけない
 主の墓から赦しが輝き出たのだから
誰も、もう、死を恐れてはならない
 救世主(ハリストス)の死が私たちを解放したのだから

彼(ハリストス)は、死に包囲されたが、逆に死を討ち滅ぼした
彼は、地獄に降って、地獄をとりこにした
彼は、そのお体に触れた地獄を悔やませた 預言者イサイヤが言った通りだ
 「地獄はあなたを組み敷いてしまってから、悔いて悲しんだ」と

地獄は悲しんだ。そこが空っぽになってしまったから
地獄は悲しんだ。恥をかかされてしまったから
地獄は悲しんだ。葬り去られてしまったから
地獄は悲しんだ。打ち倒されてしまったから
地獄は悲しんだ。縛られてしまったから
 
地獄は主の肉体を受け取って、神に向かい合う羽目になってしまった
地獄は地上に生きた者(ハリストス)を受け取って、天国に出くわしてしまった
地獄は目に見える肉体を受け取って、見えざる者の力に圧倒されてしまった

死よ、おまえの刺(はり)はどこにいってしまったのか?
地獄よ、おまえの勝利はどこへいってしまったのか?

ハリストス復活して、おまえは失墜した
ハリストス復活して、悪魔は倒された
ハリストス復活して、天使らは歓喜する
ハリストス復活して、「いのち」は凱旋する
ハリストス復活して、墓の中にはもう死者はいない
ハリストスが死より復活して、死者たちの復活の初穂となったから!

光栄及び権柄は、世世に主に帰す アミン。
(名古屋ハリストス正教会 ゲオルギイ松島神父訳)

光明なる主の復活大祭

2006-04-23 07:00:00 | 正教会及び宗教全般
ロウソク、凱旋旗、イコンなどを持った行列が聖歌を歌いながら聖堂の周りをまわる十字行が行われて、いよいよ0時、聖堂の前で復活のトロパリが句とともに歌われ、聖堂の扉が開く。
聖堂の中は全ての光が煌々と照らされ、まばゆいばかりの祝祭の雰囲気だ。
喜びに満ちた聖歌が歌われ、司祭と信徒たちの「ハリストス復活!」「実に復活!!」の応答が繰り返されるごとに、喜びはいや増し、眠気もものかはw祈祷はクライマックスを迎える。
「復活祭の夜は、来たるべき時代の生命につつまれて、歓喜と高揚にうずまき、われわれはあらたな喜び、喜びのなかの喜び、夕暮れの帳をしらぬ歓喜にひたってゆく(ブルガーコフ)」

ハリストス復活!実に復活!!
主の御復活を心よりお慶び申し上げます。