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病を引き起こす言葉と病を癒す言葉  №246

2016-10-10 09:53:27 | 日記
 新約聖書の「マタイによる福音書」にイエスが民衆に対して、「口にはいるものは人を汚すことはない。かえって、口から出るものが人を汚すのである。」と語りかける一節があります。私たちは、「言葉」による暴力ということをよく耳にしますが、イエスが口から出て人を汚すものといっているのは「言葉」のことです。
 ある種の言葉は毒となって、ガンやうつ病を発症させる引き金になることがあります。このことを、臨床の立場から書いたのが、「病になる言葉」(講談社刊)という本です。著者は消化器内科医で大腸ガンの専門医で、心療内科の医師でもある梅谷馨先生です。このなかで病気を引き起こすような毒のある言葉としてあげられているのが、相手の存在を全否定したり、プライドを傷つける言葉です。原因不明の腹痛や頭痛の多くは、言葉による毒なのではないかというのが先生の看たてです。
① お前なんか産まなきゃ良かった     ② 死ねば、良く生きてるねえ
③ 洋服のサイズ、ないんじゃない?    ④ 何度いったらわかるの?聞こえてる?
⑤ 生まれてこなきゃ良かったのにね    ⑥ 変な人、あんた友達いないでしょ
⑦ 頭おかしいんじゃない?        ⑧ おまえなんかに関係ない
 イエスは意味を測りかねている民衆に対して、「すべて口に入るものは、腹を通って外に出されることがわからないのか。しかし、口から出てくるものは、心から出てくるので、これこそ人を汚す。悪意、殺意、姦淫、みだらな行い、盗み、偽証、悪口などは、心から出てくる。これが人を汚す。しかし、手を洗わずに食事をしても、そのことは人を汚すものではない。」と言います。
 毒になる言葉があれば、一方で薬になる言葉もあります。「大丈夫。心配しないで」、「私はあなたの味方だよ」、「つらかったよね。よくがんばったね」等々、安心と希望を与えてくれる言葉であり、これまでの苦労をねぎらってくれる言葉です。たかが言葉、されど言葉です。


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