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なでしこジャパンと東洋の魔女

2012-08-10 13:34:45 | インポート
 なでしこジャパンの戦いは見事でした。ワールドカップの優勝で対戦相手に研究された中で、みごと準優勝を果たしました。まさに、感動をありがとうという気持ちです。
 なでしこジャパンの先発メンーバーの平均身長は162cmで、アメリカチームの先発メンバーの平均身長170cmと比べると8cmも低いのです。モーガン、ワンバックのツートップは、それぞれ173cmと176cmで、日本のツートップの大野は154cm、大儀見が168cmです。
 これまで戦ってきたカナダやブラジル、フランスチームと比べても日本チームの選手の高さや速さなどの身体能力では劣っています。
 それをカバーするためには、ボールコントロールの技術やパスワーク、献身的な働きが必要となります。1対1の勝負では負けても人数をかけて囲い込んだり、パスワークで翻弄して相手を崩すことが必要となります。勤勉でねばり強く、緻密さがなければなりません。そして、何よりもチームワークの良さがなければなりません。
 かつて、日本の女子バレーボールチームが東洋の魔女といわれて恐れられた時があります。東洋の魔女というのは、1961(昭和36)年に欧州遠征で22連勝した日紡貝塚女子バレーボールチーム(監督:大松博文)につけられたニックネームです。
 どんなバレーをしていたのかというと、当時どの国もしていなかった光攻撃や時間差攻撃といった方法に考え出しました。回転レシーブで徹底的にボールを拾いまくり、移動しながらスパイクを打ったり、おとりを使ってスパイクを打ったりして高さやジャンプ力で勝る外国チームを翻弄し続けました。1964年東京オリンピックでは同チームのメンバーを主体とした全日本で出場し、5試合で落としたセットは1セットのみという圧倒的な力で金メダルを獲得しました。ソ連との優勝決定戦では視聴率66.8%を記録し、スポーツ中継としては歴代最高となっています。しかし、高さや運動能力の勝る外国のチームに日本の戦術をことごとく研究され、取り入れられることにより、日本のバレーボールチームはなかなか勝てなくなりました。
  ロンドンオリンピックでなでしこジャパンが苦戦したのは、ワールドカップの優勝で日本の戦術が研究されたからに他なりません。今後、ドイツやフランス、スウェーデン等辛うじて勝てた相手が日本の戦術を取り入れたとき、女子バレーボールチームと同様の道をたどらないとも限りません。
 ただ、サッカーというスポーツの魅力は、バレーのように高さが絶対的なハンディとなることはなく、判断力や戦術、ボールコントロールの技術で打開できる部分が多いということです。今後のなでしこジャパンの活躍を心から願っています。
 資源の乏しい日本がにここまで経済成長できたのは、なでしこジャパンのように高い技術をもち、ひたむきに努力する勤勉さがあったからに他なりません。いま、私たちは、この国の新たなシステムをどのようにしたらよいか道を探しあぐねています。さまざまな国に強さの秘密を研究されたなでしこジャパンが今後どのように進化していくかということは、翻って、私たちがこの国をどのように進化させていくかということでもあるようにも思います。

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