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家族難民300万人、孤立死20万人という衝撃の予測 №218

2014-05-13 17:11:20 | インポート
 唐の詩人「杜甫」が「人生70古来稀なり」と謳い、70歳まで生きる人が「古来まれ」なほど少なかった頃、長寿は本人にとっても周囲の人たちにとってもおめでたいことでした。しかし、日本人の平均寿命が、女性が86.4歳、男性が79.9歳となったいま、長寿は必ずしもおめでたいことではなくなりました。
 NHKの「無縁社会」という番組が、毎年3万人以上が誰にも認められず無縁死を迎えている、と報じて私たちに衝撃を与えましたが、長寿はめでたいことばかりではなく、将来的には20万人以上の人が孤立死を迎える可能性があると、「家族難民」(朝日新聞出版刊)の著者、山田昌弘中央大学教授は指摘しています。
 山田教授は、家族のサポートを受けられない人たち、自分を必要とし大切にしてくれる存在がいないシングルの人たちのことを「家族難民」と定義しています。 「家族難民」の多くは、配偶者がいないシングルです。例外はありますが、今の日本の社会中で、もっとも安定して存続する「確率が高い」親密な関係は、配偶者や子どもです。親や兄弟はいずれ離れていく関係です。だからこそ、シングルの人たちはいざとなったとき、親身になって世話をしてくれる人たちがいない場合が多いと警鐘を鳴らしています。
 自分を大切にしてくれる存在には、二つの側面があると説明しています。一つは経済的、生活上の側面です。人並みの生活ができなくなったとき、誰かを頼らざるを得ません。私たちはいざというときに助けてくれたり、自分が自立できないときに生活をささえてくれる存在、いわば大切にしてくれる存在を必要としています。それはまた、逆に相手が困ったときに自分が相手を支えることが求められます。つまり、「ケア」し「ケア」される関係です。
 もう一つは、心理的側面です。われわれは自分の存在を他人に認めてもらいたいという欲求があります。承認の欲求といわれるものです。相手に自分の話を聞いてもらったり、自分の話を聞いてもらって安心できる存在です。
 晩婚化、未婚化、離婚の増大、長寿化によりシングル期間がのびています。特に、未婚化によるシングル期間の増大は深刻で、国立社会保障・人口問題研究では、生涯未婚率は、男性で30%近く、女性で22%となると予測しています。このため、シングルが量的に増え、孤立化を深めていきます。30年後、増え続ける中年のパラサイトシングルから推察しただけでも、「家族難民」は300万人を超えるだろうと、山田教授は予測しています。
「おひとりさまの老後」を迎えるための「終活」も近年盛んだということですが、100歳の詩人といわれた柴田トヨさんの、「秘密」という詩の一節のように軽やかに生きたいものです。
 98歳でも  恋はするのよ  夢だってみるの  雲にだって乗りたいわ


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1 コメント

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Unknown (ちゃっきー)
2014-05-20 21:46:03
ブログ拝見致しました。
身近な問題や電話相談などは
してないんでしょか?
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