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人口知能と心の問題  №236

2016-05-01 18:52:50 | 日記
 テクノロジー・シンギユラリティ(Tecnology Singularity)というのは、テクノロジーが急速に進化し、それにより甚大な影響がもたらされ、人間の生活が後戻りできないほど変容してしまうような未来のことをいいます。日本語では「技術的特異点」といわれています。歴史における「技術的特異点」の最初は、農耕の発達により食糧の確保がもたらされた農業革命であると、「人工超知能が人類を超える」(日本実業出版社刊)の作者台場時生氏は語っています。食糧の確保が定住を可能にし、都市がができ、文明が発達したということです。次に起こった「技術的特異点」は、産業革命です。機械が生産し、機械が輸送することで人々の生活スタイルが根本的に変わりました。イギリスで機械に仕事が奪われた労働者が、「ラッダイト運動」といわれる機械の打ち壊し事件を起こしたことはご存知のことと思います。
 そしていま、情報革命により、通信や知的生産技術は根本的に変わりつつあります。次に起こるのが、ロボット革命だということです。ロボット革命とはロボットが人間に変わって労働することで、私たちが労働から解放されるということです。そのロボット革命の「技術的特異点」は人工知能によってもたらされ、2045年にそれが起こるといわれています。一度コンピュータの人工知能に追い越されてしまうと、私たち人間は二度と追いつけないといわれています。仕事から解放されてハッピーになるのか、仕事を奪われることで職を失いアンハッピーになるのかは、予測がつきません。私たちがどんな社会のシステムを望むかによるのではないでしょうか。
 いま、人工知能の研究で問われているのは人工知能に感情をもたせることは可能なのかということです。かつて、アメリカの行動主義心理学者ジョン・ワトソンは「人間には心というものは存在しない。環境に対するリアクションがあるのみで、そのリアクションの仕方は学習によるものにすぎない。」と主張しました。
 ならば、人工知能は肉体を持たないだけの人間なのでしょうか。
 
 
    
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