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心の悩みは「解決」するのか「解消」するのか?

2011-08-14 09:24:15 | インポート
 青春時代の悩みの多くは「解決」するのではなく「解消」するのだ。と、何かの本で読んで妙に納得した記憶があります。確かに、「自分はなぜこの世に生まれてきたのだろうか。」、「生きる意味や生きる価値とは何だろうか。」と真剣に悩んだ時期がありました。しかし、それらの悩みが解決したかといわれれれば、「否」です。むしろ、いつの間にか考えなくなって現実社会の中にとけ込んでいったように思います。
 心の悩みの多くも、「解決」するよりも、「解消」していくのではないかと思います。「解決」できるような問題なら、それほどに深刻な悩みとはならないと思うのです。
 身体に負った傷や病気などが治ることは「治癒」といいますが、精神医療では「寛解」と言う言葉が使われることが多いようです。症状が好転または、ほぼ消失し、一般的な意味で完治しないまでも、「問題ない程度」にまで状態がよくなる、あるいはその状態が続けば「寛解」したと見なすということです。
 つまり、問題は「解決」していないけれど、社会生活を送る上で大きな支障がない程度の状態になったということです。人が社会生活を送る上で「悩みがない」、ということが考えにくい以上、「解決」はしなくても、「解消」することでよしとする方が賢明ではないでしょうか。