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嫉妬するよりはあこがれをもつ

2011-08-24 22:21:01 | インポート
 嫉妬と羨望はよく混同されますが、嫉妬はねたみであり、羨望はあこがれです。嫉妬はすでに自分が所有しているものを失うのではないかという、「喪失不安」に対する恐れです。自分の夫や妻が誰かと浮気して、自分から離れていってしまうのではないかと思う気持ちは嫉妬心です。
 それに対して、「羨望」というのは他人の持っているものを自分も持ちたいという願望です。嫉妬には第三者がいますが、羨望はあくまでも二者間系です。
 嫉妬には必ずその底に「愛」の問題が介在し、愛と憎しみ、信頼と不信、許容と拒絶などアンビバレンツ(相反する)な感情がわき起こって苦しみます。一方で「羨望」は、憧れる対象に近づきたいと努力します。
 ちなみに古代ギリシャの文化は「嫉妬」が根底にあり、古代ローマの文化は「羨望」の文化であったといいます。それ故に、ギリシャの文化は滅びるのが早く、ローマの文化はヨーロッパ全体に広がったといわれています。
 恋人が他の人に心変わりをしたとき、その相手に「嫉妬」するのではなく、その相手が持っている自分にはない魅力に「羨望」して、努力するほうが幸せになれるのではないでしょうか。