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高校での授業(7)-問題意識

2006-03-31 02:01:57 | 国際学入門の入門
 第三番目のポイントについてお話しさせていただきます。問題意識の高い人になってほしいということです。

 大学が高校とは違うことは、学ぶものの自主性が尊重されることです。たとえば、大学生は自分の時間割を、かなり自由に組めます。それで様々な工夫をして、自分の関心にあった時間割を組み、授業を受けることができます。
 
 大学というと、大人数の階段教室を思い浮かべる人がいるかもしれません。確かにそのような講義がも存在します。しかしそれだけではありません。先生が一方的に話をする形ではなく、学生と双方向で授業をするゼミナール(ゼミと略されます)形式の授業です。たとえば、学生に対して何らかのテーマについて発表することが求められたります。さらにその発表をもとにして、先生や他の学生が、参加する討論が行われます。またその討論をふまえて、レポートを書くことが求めれたりします。学生の立場からすれば、ゼミは課題が厳しいのですが、しかしその分やりがいがあります。
 
 国際関係の学部では、このような少人数教育が重視される傾向にあります。私の勤務先の大阪学院大学国際学部では、1回生から4回生まで4年間ゼミに属することが必修となっています。4回生のゼミで、大学の総決算として卒論を書くことが求められます。他大学でもほぼ同じでしょう。
 
 ゼミでは、大まかなテーマが示されます。たとえば「国際協力」「ドイツ文化」「比較経営」などです。学生は、自分の関心にあったゼミを選択することができます。しかしいくら枠が決まっているからと言っても、それは相当広いもので、発表のテーマを選ぶとき、学生さんの主体的な問題意識が問われます。先生が発表のテーマを押しつけることはまれで、学生各自にテーマの選択がゆだねられます。
  
(私も、基本的には学生さんの提示のテーマを否定することはしません。しかし数年前、2年生のゼミで、自由なテーマで発表の練習をしてもらったとき、ある学生さんからUFOというテーマが出され、扱いに困ると考えて却下したことがありました。しかし最近、まじめでまともなUFO研究があることを知りました。『UFOとポストモダン』木原善彦著、平凡社新書です。【この本の産経新聞による書評はここをクリック】UFOが国際関係とどうつながるのかって?書評を見てください。UFOをモチーフにしたアメリカ文化論なんですよ。)

 そんなときテーマとして、何を選んで良いか分からないという人が出る場合があります。言われることはこなすが、意識的に問題を追求することができない。これは困ります。ですからなるべく、知見を広げるように努めてください。そして私の立場からすれば、できるだけ社会で起きていることに関心をもってもらいたい。できればテレビのニュースをなるべく見るとか、新聞を読むことを希望したいわけです。


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