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北京の切符売りのおばさんのはなし

2006-05-13 00:01:34 | 雑談
留学から戻ったばかりのT君の中国に関する話は面白い。もっとも就職活動の面接でも、尋ねられることがそればかりに集中するので、彼はかなり辟易しているようである。先日その彼から気になる話を聞いた。

今年の春に、T君は北京の北海公園に同級生とともに遠足に行ったそうだ。切符売りのおばさんに、彼が日本人であることが分かったようだ。しかも中国語を話す日本人である。他の同級生は皆韓国人であった。

それから、おばさんは、フジのデジカメを取り出し調整してくれと言ったらしい。そのデジカメは、別の日本人がおばさんにあげたもので、メニューの表示等がすべて日本語になっていたのだ。T君は、試行錯誤の上、調整に成功をして、中国語表示にしたのだ。必ずしもメカに詳しくなかったのだが、持ち前の器用さでなんとかできたとのこと。

おばさんは大変喜んで。彼と同級生の全員、十数人の入場料をタダにしてくれた。もちろんこの間、スムーズにことが運ばれた訳ではなく、相当時間がかかった。彼の同級生は全員足止めを食っていた。当然他の入場客も来ていて、抗議が行われていた。しかしおばさんは、そんなことおかまいなしに、T君の悪戦苦闘を横でじっと眺めていたとのことである。

仕事をほっぽり出して、自分の用事をお客に頼み、その間他のお客が来ても知らない顔をする。そしてお客が用事に成功をすると、お客の仲間の分も含めて料金をタダにする。T君は大阪に偏見が相当あるので、「大阪のおばさんみたいでした」と言った。とんでもない、大阪のおばさんでも、そんなことしない(失礼!)。でも、いろいろと耳にする中国のサービス業の現状の一例として、大変に面白かった。(もちろん中国は、すべてこのようなものと断じるつもりは決してないが)
コメント
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