まりーちゃんとひつじ/文・絵:フランソワーズ 訳・与田 凖一/岩波の子どもの本/1956年
岩波の子どもの本はどれも息が長いものが多いですね。
1956年の発行ですから、もう60年以上もたっています。子どものころよんでいると、子ども、孫にまで読んであげられそうです。
この本には、表題のほか「まりーちゃんのはる」の二話がはいっています。
”ぱたぽん”というひつじを飼っているまりーちゃんが、まだ子どもをうんでない”ぱたぽん”に語りかけます。
ぱたぽんが こどもを1匹うんだら そのけをうって すきなものがかえるわね
ぱたぽんが こどもを2匹うんだら あたらしい くつが かえるわね
ぱたぽんが こどもを3匹うんだら あおい はなの ついた あかい ぼうしが かえるわね
ぱたぽんが こどもを4匹うんだら めりーごーらうんどに のれるのよ
ぱたぽんが こどもを5匹うんだら おもちゃと、ふうせんが かえるじゃないの
・・・
・・・
どんどん空想がひろがっていきますが ぱたぽんが うんだのは たった 1匹。
でも まりーちゃん ぱたぽんががっかりするとかわいそうと、とってもうれしそうにしていました。
ぱたぽんは まりーちゃんの目論見に ちゃんと こたえています。
「はらっぱには、ひなぎくの はなが きれい きれい おひさまが いちんち きらきら」
だからなにもいらないわ と。
繰り返しが多くリズミカルなので小さな子も親しめそうです。
”ぱたぽん”という名前もそうですが、「まりーちゃんのはる」には、”までろん”という楽しいネーミングのあひるが でてきます。
「まりーちゃんのはる」は、あひるの”までろん”がいなくなってしまい、じゃん・ぴえーる という男の子と一緒に”までろん”を探すお話。
この本には、漢字もカタカナも一切でてきません。カタカナの方がイメージがつたわるかと思ったのですが、意外と新鮮です。
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