どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

いうことを きかないウナギ・・イタリア

2023年08月28日 | 昔話(ヨーロッパ)

   ながすね ふとはら がんりき/愛蔵版おはなしのろうそく4/東京子ども図書館編/2000年

 

 外国では比較的短いイタリアのわらい話。

 ある時、ベニスの近くのチョギヤの町の漁師が、かごにいっぱいウナギをいれてベニスにやってきました。そして、ゴンドラの船頭に、運河をわたりたいんだが料金はいくらかとききました。

 「ひとりあたま五銭」ときいた漁師、「あんりゃー、そりゃ高くつくわ。これだけ頭があるもんな」と、漁師はかごの中のウナギを見ながらいいました。

 「ンだば、水へへえれ。お前たちにゃ、泳いで、わたってもらおう。おら、向こう岸でまってるからな」。

 漁師はかごのウナギをぜんぶ川に流し、それからひとりぶんの料金をはらい、向こう岸に腰をおろして、ウナギを待ちました。待って待って、待ちました・・・。

 

 松岡享子さんの味わいのある訳が生きています。


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