どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

ゴナンとかいぶつ・・・モンゴル

2015年11月29日 | 絵本(昔話・外国)
ゴナンとかいぶつ モンゴルの昔話より  

    ゴナンとかいぶつ モンゴルの昔話より/文:イチンノロブ・ガンバートル 絵:バーサンスレン・ボロルマー 訳:津田 紀子/偕成社/2013年初版

 

 ちいさなゴナン少年が、あるとき、村じゅうをあばれまわり、たからものや牛や羊をうばっていったマンガスという怪物をやっつけにいきます。

 ゴナンはとほうもない力持ち。
 一歳で十人分の、二歳で二十人分の、三歳で三十人分のしごとをたったひとりで、らくらくとこなしてしまいます。

 白い馬に乗って真っ赤な波がごうごうとうずをまき、荒れ狂っているじごく海をこえ、ほねの山でできたがいこつ山を越え、着いたさきには、頭が三つで、赤い目をぎらぎらさせたマンガスがいました。

 勝負の一つ目は弓比べ。これはマンガスの勝ち。
 二つ目は、駆け比べ。ゴナンが最後の山を飛び越え、ゴールに飛び込みます。
 勝負がつかないので、こんどは相撲をすることに。
 三日三晩取り続けて、白い馬からみみうちされて、ゴナンがマンガスの背中にある黒いあざを強くおすと、マンガスはひゅるひゅると力がぬけ、風船のように遠くにとんでいってしまいます。
 
 モンゴルの子どもはだれでも知っている話というのですが、ゴナンは、日本の桃太郎のような存在でしょうか。

 がいこつ山がでてきたり、すもうがでてくるところがモンゴルらしいところです。

 イチンノロブ・ガンバートルさんとバーサンスレン・ボロルマーさんは夫婦で、2008年に来日。主な作品に『ぼくのうちはゲル』(石風社)、『おかあさんとわるいキツネ』(福音館)、『ゴナンとかいぶつ』(偕成社)などがあり、埼玉県在住とあります。

 このマンガス「マンガスと七人のじいさん」では、十二の頭をもったしわくちゃの黒い化け物として登場します(子どもに語るモンゴルの昔話/蓮見治雄訳・再話 平田美恵子・再話/こぐま社/2004年初版)。


この記事についてブログを書く
« 番号をどうぞ | トップ | きつねどん・・ハンガリー »
最新の画像もっと見る

絵本(昔話・外国)」カテゴリの最新記事