どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

子どもと馬

2018年06月28日 | 昔話(ヨーロッパ)

           世界むかし話 東欧/松岡享子・訳/ほるぷ出版/1989年

 旧ユーゴの昔話。

 馬がでてくると三頭という場合が多いが、この話では一頭。主人公においかかるさまざまな困難を解決します。

 性悪の後妻の母親が、子どもを殺そうと、寝床に毒ヘビをいれたり、晩御飯に毒をいれたりしますが、馬のおかげで助かります。

 後妻は、馬のことに気がつき、病気のふりをして、馬の肝臓を食べさせてくれるよう夫にいいますが、そのことにきがついた少年と馬は何日か分の食料をもって、逃げ出します。

 途中拾ったのは、金の指輪、金の蹄鉄、金色の髪の毛。

 やがて、皇帝の馬丁として働くことになった少年。

 半分死にかけた馬六頭、のりつぶされてすっかりだめになった馬六頭をよく手入れして、見栄えのする馬にすることにした少年でしたが、ほかのいじわるな馬丁からねたみをかい、皇帝から難題をだされます。
 ・おまえがもっているのとそっくりの金の輪をはめたアヒル
 ・金の蹄鉄をはめた種馬
 ・金の髪の毛をもつ少女
 をつれてくること。

 導入部もながいのですが、難題をどのように解決していったの展開もながく、話を聞いている人を飽きさせずに、物語が進展します。

 魔女や金の髪をもつ少女がでてきて華やかさもあり、最後は少年が皇帝になるという結末。

 訳も楽しく、子どもが少年になり、若者になっていきます。

 金の髪の毛をもつ少女は、魔女のところに四年間閉じ込められていて、少年が少女を救い出すのに成功したのは三年後。三年後は、訳が少年から若者にかわります。


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