・聖女カタリ-ナ(エスピノーサ スペイン民話集/三原幸久:編・訳/岩波文庫/1989年)
YouTubeに、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のブラックシアターがあり、その色彩と照明が工夫されていて楽しめましたが、「くもの糸」の原話として紹介されていました。
いちど「蜘蛛の糸」を語ったことがありますが、数十年ぶりといわれました。
古い世代では、小中学校で芥川龍之介の作品にふれる機会が多かったように思いますが、今はあまり教科書にはのっていないようです。
聖女カタリーナの母親はとても罪深い女でしたが、カタリーナは天国に連れて行って下さるよう主イエスと聖母マリアさまにおねがいします。
天使がカタリーナの母親を地獄から引き出しにいきますが、地獄の多くの亡者も母親にくっついてしまいます。母親が自分につかまっている魂に悪態をつくと、母親は再び地獄へ。
聖女カタリーナは「母親が天国に入れないなら、母親と一緒に地獄にいきたいかね」と主からいわれ、母親と一緒に地獄に行くことを選択します。
罪深くてもは母親は母親でしょうか。
「蜘蛛の糸」では、大泥棒が蜘蛛をたすけますが、この話では娘が聖女で、地獄の亡者がたすかりたいなら聖女を娘にもつことだなと叫びます。
主イエスは結末がわかっていました。