さらやしきのおきく/脚本・桂文我 絵・久住卓也/童心社/2004年
十枚のお皿を 失くしたり 割ったりしてはならんと、代官からきつくいわれたおきくさん。
代官は一枚の皿を隠し、おきくを 責め立てますが、おきくさんが知るわけがありません。(代官はおきくさんを ものにしようと していました)
代官は おきくを 井戸に放り込んでしまいます。
それから真夜中になると、おきくのゆうれいが。
部屋中に おきくのゆうれうがあらわれ、代官は 自分の刀で 喉をついて しんでしまいます。
ここまでは番町皿屋敷。ここではおわらず、後半は 落語風。
古い屋敷で、皿の数を数えているという噂が流れ、九枚をきくと 死ぬのなら 七枚で逃げたら死ぬことはないと 物見高い連中が 皿屋敷へ。
それから 毎晩毎晩皿屋敷へ おきくをみにいく ひとがふえていきます。
<おきくまんじゅう><おきくせんべい><おきくもなか>、<おきくまさむね>というお酒まで売る店まででます。
観客が集まると おきくさんも「みなさん、いらゃしゃいませ」と、あいさつをするようになりました。
ある晩、おきくは一枚、二枚とかぞえはじめ、・・九枚まで。さらに十枚、十一枚、十二枚・・とつづいて十八枚まで数えると・・・。
なぜ?
前半の怪談調の部分も、絵が明るくこわさがありません。残酷と思うのはどうでしょうか。