どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

トーツポテンの化け物

2016年05月14日 | 昔話(日本)

       日本の民話7/妖怪と人間/瀬川拓男 松谷みよ子・編著/角川書店/1973年初版


 今はみることがないが、ちょと前までは便所が離れたところにあって、夜などはそこへいくのが怖かった時代もある。

 こんな時代背景で、おばあさんが孫に語っている風景がうかんでくる話。


 古い屋敷あたりにトーツポテン、トーツポテンといって化け物が歩き回るので、みんなおっかながって、ここらの子どもばかりか大人まで、夜になると小便たれにもいかれない。

 勇敢な若者がでかけていくと、やっぱり一つ目の化け物が、トーツポテンとうなりながらでてきて、若者とにらめっこ。

 トーツポテンは、きのこで、きのこの頭に栃の実(トッポ)がはまって、痛いのでトッポトッテ、トッポトッテといっているうちに、唸り声が癖になったという。

 若者は化け物に、姉さま、次に納豆に化けさせ、納豆をすとんと飲んでしまう。

 最後のオチがあって、化け物を飲み込んだ若者が胸も腹もごやごや苦しくなったので、土手の毒消しの草を食べると、ぽがあんと化け物は屁になって吹っ飛んでしまう。

 化け物は怖くはないと、おばあさんは話します。  


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