どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

長い名前

2024年01月02日 | 昔話(日本)

 落語にも出てくる長い名前。あまり意味はなさそうですが、名前が長いと いいことも わるいことも。

・長い名の子(かもとりごんべえ/ゆかいな昔話50選/稲田和子・編/岩波少年文庫/2000年初版)
 へえとこ、へえとこ、へえがあのこ。しっちしっつ、しがじのたわわ、おっちょこおっちょこいのてんもこもこの、すっぽんのやいち

・なんと長い名(日本のわらい話/浜田廣介・編著/偕成社/1970年初版)
 一丁切りの丁切りの、丁丁切りの丁切りの、あの山こえて谷こえて、ちゃんぱちゃくちゃ助、なんみょう長助

・長崎県の民話(こちらがよく聞く名前でしょうか)
 寿限無(じゅげむ)寿限無(じゅげむ)、五劫(ごこう)のすりきれ、
 海砂利水魚(かいじゃりすいぎょ)の水行末(すいぎょうまつ)、雲来末(うんらいまつ)、
 風来末(ふうらいまつ)、食う寝るところに住むところ、やぶらこうじのぶらこうじ、
 パイポパイポ、パイポのシューリンガン、シューリンガンのグーリンダイ、グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命(ちょうきゅうめい)の長助

・ながい名まえ(山梨のむかし話/山梨国語教育研究会編/日本標準/1975年)

  へっとこもっこう へんめろこう へんめじゃ 大阪城 播磨の別当 茶わんてんころ 大門 鶴亀

 生まれた子が長生きするようにとつけられた名前。ところがこの子が井戸に落ちて、それをみていた子どもたちが、長い名前をよびながら騒いでいるうちに、死んでしまったというオチ。

・長い名まえ(奈良のむかし話/奈良のむかし話研究会/日本標準/1977年)

 ヘートコ ヘートコ ヘマノコ ヨメカメ カカミタカ カミノチョノ タバタバ チョンギリコ チョンギリコ、チュチュラノ チュラノ、テンモクモクゾー スッテントン インヤノホーン

・ちょろき(福島のむかし話/福島県国語教育研究会編/日本標準/1977年)

 しーいてきてき てきしょの おんぼう ちょうりんぼう やなぎわらではどうきぼう いっちょうぎりか ちょうぎりか ちょちょらのてんまんむくぞ よこちょうのよすけ

 川に落ちた わらしを 長い名前をよびながら騒いでいるうちに、死んでしまったというので、次の子には「ちょろき」という名前をつけたという。

・長い名の子ども(佐賀のむかし話/佐賀県小学校教育研究会国語部会編/日本標準/1977年

 テンタコ入道タコ入道、屋島ノ国ノ長屋ノ別当ケイゾウ院、チュワンチャクイクヨイドン

・いっちょうぎり(子どもに贈る昔ばなし19/小澤俊夫・監修/小澤昔ばなし研究所/2023年)

 あまり長いので省略しますが、男の子が川下に流されて、助けてもらったときに、着物はすっかり乾いてしまったというオチ。死んでしまうオチよりはすっきり。

・川俣町のHPから
 *兄の名前
 扇拍子(びょうし)をちょっと打って、ちょうぎちょうぎ長六に、
 長太郎びくに長びくに、あの山のこの山の、ああ申すこう申す、
 はっきりど縁切りもくあみに、てんもくもくのもくぞう坊、
 伊賀の平左衛門加賀の源蔵次、源七源八源年六、
 とっペない五郎、うりのおん坊とうがん坊、豆腐のおん坊食いしん坊、
 刀の鐺(とう、刀のこじり)の小左衛門、鳥の鶏冠(けいかん)の藤三郎

 *弟の名前
  問うてなんしょ


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