観察 Observation

研究室メンバーによる自然についてのエッセー

2014年を振り返って―乙女高原の思い出

2014-12-31 11:55:46 | 14
3年 上杉美由紀

 私の研究対象動物はシジュウカラで、住宅街のシジュウカラの繁殖映像と緑地のシジュウカラの繁殖映像の比較をすることが研究内容だが、繁殖期は春から夏頃までなので、私が3年に上がった時には繁殖の早い個体はすでに繁殖が始まっていた。そのため、私にできるのは先輩の作業を見たり手伝ったりするだけだった。
 自分の調査地へ行く機会があまりなかったのもあり、同期の友達の調査に同行させてもらったことが何度かあった。その中で乙女高原の調査が印象に残っている。乙女高原での調査は訪花昆虫に関するもので、ある区画内で何時にどの花に何の昆虫が止まったかを記録するという作業を手伝った。実際にやってみると、この作業がなかなか忙しく、見逃しそうになったり、昆虫の行き来が激しく記録が遅れ気味になったことが何度かあった。集中力が必要な調査だということがわかった。それに私は花の名前を知らなかったので、記録がスムーズに行えないということもあった。


シカの影響を排除した乙女高原の柵内のタムラソウ

 また、乙女高原の辺りは気象の変動が大きく、晴れたと思ったら曇るというようなことが何度もあった。幸い調査中に雨が降る事はなかったのだが、高原を降りて塩山の街中に入ったらすぐに雨が降ってきた。高原で降られていたら大変だったと思うと、運がよかったと思った。
 来年は4年生になり、就職活動も始まるため、忙しくなるだろうが、シジュウカラの繁殖の観察は一度しかチャンスがないので、十分に計画を立てて両立していきたい。

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