入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「春」 (42)

2019年04月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 午前中は晴れるはずだったが曇天。いわゆる花曇り。昼ごろには気温もかなり高くなる予報だが、それで多少は上に行く山道の残雪も融けるのだろうか。「焼合わせ」を過ぎてからの2か所ある大きな曲がり、そしてその先に待ち受ける「ど日陰」。前回9日に行った時は途中で、簡単な除雪板を付けた市のトラックと出会ったが、水気をたっぷりと含んだ重い雪に苦労しているようだった。それからまた雪が降った。どうなっているかと気になる。
 例年のことながら、農協からはまだ何も言ってこない。形ばかりと言っては悪いが、そんな事前の打ち合わせもないまま、今年は仕事が始まることになりそうだ。まあ仕方ないと言えばそうだが、そう思う理由(わけ)はここでは控えておこう。

 きょうは北原のお師匠と友人のMを呼んで、花見の小宴を開く予定でいる。1週間ばかり前にお師匠にも伝えてあるが、確認の電話を入れても連絡が取れない。どうなっているか。
 花見と言っても桜ではなく家の庭に咲いている白いボケの花で、天婦羅でも揚げてと考えているがさて、どうなることか。昨日のうちに買い出しをしておかなかったことを悔いている。スーパーが開くまでにはまだ時間があるので、とりあえずきょうの呟きをしているところだが、その後いつもの風呂に入る時間があるかどうか。それより、いくらかは、陋屋の掃除もしておかねば、折角来てくれる師に対して無礼に当たる。
 師匠はまったくの下戸で、それでも酒宴は嫌いではないよう、この手のことはこれが初めてではない。と、呟いたところへお師匠から電話が入った。やれ安堵。かくして、あわただしい一日が始まる。合掌

 海老名出丸さん、その後体調はどうですか、お見舞い申し上げます。いつも、ありがとうございます。6月は楽しみです。

 大型連休、当山小屋、キャンプ場はまだ余裕あります。案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)を作りました。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     ’19年「春」 (41)

2019年04月16日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨夜の月齢は9.8と大分月の光が明るくなってきた。天竜川の堤防からは、雪をまとった中央アルプスの輪郭が薄っすらと見え、中天近くには北斗七星の柄杓の柄の先に牛飼い座の主星も確認できた。

 最近、やたら身体が痒く往生していた。降圧剤を処方してもらうついでに医者にそのことを話したら、一笑に付された。確か、薬の説明書にそういう症状が出たら医者に相談しろと書いてあったからだが、おそらく医者は、身体を清潔にしてないからだぐらいに思ったのだろう。風呂には日に2回、3回入るのだが、仕方ないからPCにお伺いした。すると、ちゃんと納得のいく診断をしてくれた。曰く、高齢化が進むと、肌が乾燥しやすくなりナントカだ、カントカだと。やはり、終日ストーブを点けっぱなしにして、炬燵にしがみついてばかりいては当然肌も乾燥するだろう。分かる。
 仕事が始まれば、加齢は止めようがなくても、屋外で過ごす時間が大半になる。いい風も吹けば雨や霧に濡れもする。確かに、牧場にいたらこんなことはない。やはり、5か月も冬ごもりをしていればボケだけでなく、知らずしらずに障害も起きてくるのだろう。
 それにしても医者は、せめてこのくらいのことは言ってほしかった。

 好天に誘われ、花見に行ってきた。同じ城祉でも「天下一」の高遠城ではなく箕輪の福与城だ。ここはいつ行っても静かで、花は見頃を迎えているというのに、きょうも人の姿はなかった。毎年ここだけへは来ることにしている。
 戦国の世、この城も武田の軍勢に攻められて、城主藤沢頼親は城を守り切れず落ち延びた。諸国を流浪したあげく再び戻ってきて近くの平地に田中城を築いものの、その後に今度は徳川方であった高遠の保科氏に攻められ、ついには歴史の荒波に消えたとか。
 日溜りに腰を降し、そんな戦乱の世のことを思い浮かべた。眼下には緩やかに蛇行しながら流れる天竜川と、急に緑の色が目立ち始めた伊那の盆地が、春の日を浴びて見えていた。

 大型連休、当山小屋、キャンプ場はまだ余裕あります。案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)を作りました。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     ’19年「春」 (40)

2019年04月15日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨日と似たようなことを呟くが、白いボケの花が咲き出した。この花が咲くとようやく、非生産的な冬ごもりが終わるという指標になる。毎日まいにち、単調で変わり映えのしない短い一日を過ごし、送り、そうやって冬を越した。それで格別思い残すことも、反省もない。というより、そういう暮らし方しかなかった。それが一番安易で、寒い一日を消費するのに手っ取り早かった。
 とにかく、目的もなければ、予定もない捉えどころのないアッケラカンな日々ばかり、話す相手もいないからついこの独り言は、空疎な饒舌を繰り返すことにもなった。安気気楽と言えばそうだが、時に施設で、車椅子に縛られて漫然と終局を待っている人たちの心情を、ふと覗いたような気がしたこともある。
 あの人は、「悟るということは、あらゆる生を受け入れることだ」と言った。30そこそこで、持病の激痛と闘いながら、最後には煎餅布団1枚を自分の世界として受け入れ、終えた。その倍以上を生きてしまったが、とてもその心境には至っていない。至ることもないだろう。
 本当に「あらゆる生」がある。世界には理不尽な抑圧、暴力、飢餓、そしてむごい死が溢れている。ところが、プーチンがどこの国の大統領かも知らず、オチャラケていられる若い娘のいるこの国、大したものだ。
 他人はともかく漫然、安穏、無事、不純、ここまではまずまずで来れた。欲を言えばキリがないし、分不相応な夢は見なかった。取り敢えずこの先のことは措いて、まずは一冬を乗り越えたことに安堵と感謝をしよう。いい季節がまたやってこようとしている。合掌
 
 当山小屋、キャンプ場はまだ余裕あります。案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)を作りました。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。



 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     ’19年「春」 (39)

2019年04月14日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


「お前、昨日もそうだが、ただ撮っただけという写真じゃないか。何という野草だ」
「あ、それであります。ユキザサでござる」
 
 さて、今週末からはいよいよというのか、ついにとうのか、仕事が始まる。それを前にここで、5か月の冬ごもりについて少々振り返えってみたい。一言で言えばあまり動かず、愚鈍な身を炬燵に縛り付け、半ば茫然として過ごしてしまったというのが、大雑把な感想だろうか。
 一生、約900と数10ヶ月、こう考えればまあ余裕を感ずるが、残り100か月あるのかないのか、となると・・・、それでも余裕を感じないことはない。まあ、過ぎた5か月くらいはどうでもいいか、と思えてしまうが、そうやって人生の大半を来てしまった者である。過ぎ去った人生も、5か月の冬ごもりも短いと言えばそうだし、長いと思えばまたそういう気にる。
 取り敢えずできなかったことは旅。それなりの心積もりはしておいたが気が抜けて、失速してしまった。冬という寒い季節も段々と悪い方に影響するようになってきて、秋葉神社はおろか法華道すらも今冬は歩いていない。体力的なことより、気持ちの問題だろう。
 それで、では何をしていたのかと言うと、ウムーこの独り言と読書、飲酒、それと外食も殆どせずに"おさんどん"だけはよくしたと自賛したい。退屈を紛らわせるために入浴を繰り返し、HALをからかった。それくらいだろう。
 暇つぶしの読書に関しては、700万年前の旧猿人の誕生から2千と数百年前に始まったとされる弥生、さらに神話から7,8世紀までの長い歴史の旅をした。それは、車窓から眺める景色のように驚き、感動し、そして最後には大方を忘れた。今は長い旅が終わり、残響のような余韻だけを感じている。それでも気が済んだ。よかった、よかった。
 
 ムー、令和初日が命日になる可能性もあると、確かにO里殿、言えますね。親愛なる登山者、事故を起こして運よく救助されても、病院が休みだったりする。今年の連休はいつもと違うと、よほど覚悟した方が良い。

 当山小屋、キャンプ場はまだ余裕あります。案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)を作りました。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

     ’19年「春」 (38)

2019年04月13日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨夜はいつになく大酌。まだ酒が抜けていないが、好天をよいことにそこらを徘徊しないようにと、朝からビールもどき1本500ccを飲んだ。わが身を炬燵に縛り付けておく必要のある場合は、時々こうする。

「国内最高峰の富士山は山開き前のため、3000メートル級がそびえる県内で『令和』に改元される5月1日の『ご来光』(日の出)を拝む登山客の増加が予想され、県警山岳安全対策課は警戒を強める」。今朝の毎日新聞長野県版の記事。一読して、意味が分からず再読した。改元初のご来光、日の出であれば、本来なら日本最高峰の富士山から拝みたいのだが「山開き前のため」、ならばそれに次ぐ県内の3000メートル級の山々に向かおうとする登山者が増えると予側され・・・、ということをこの記事は言いたいのだとようやく分かった。
 5月前後のこの時季、そんなことを目的にまだ多量に雪の残る3000メートル級の山へ行く人がどれほどいるのか、いささか牽強の感がしないでもない。それに、そういう目的なら、それに最高峰を望むなら、敢えてでも「山開き前」の富士山へ行くだろう。富士山の各山小屋の営業は、5合目の佐藤小屋を省けば1ヶ月半くらいで、いわゆる「山開き」している期間とはその間のことだが、しかし登山者は厳冬期を含み、それ以外の時でもたくさん登っている。
 改元と無理してこじつけなくとも連休、県内の山々へはたくさんの人が訪れるのは間違いない。5月前後の天候は比較的安定しているが、ひとたび崩れれば山は冬に逆戻りする。遭難事故は当然のように発生する。「積雪があるつもりで登山し、アイゼンやピッケルなど事前準備をしかりしてほしい」と、最後に県警山岳遭難救助隊の隊長の言葉を添えて、記事を終えているが、この引用もどうかと思う。おざなりで、かついい加減なだけでなく、救助隊の隊長ともあろう人が、こんなことを本当に言ったのだろうか。
 この時季3000メートル級の山に対して「積雪があるつもりで」はない。ピッケル、アイゼンが必要なことは、富士山が国内最高峰の山であるのと同じくらい分かっている。また積雪が10センチ20センチ増えようが少なかろうが、雪崩も起これば滑落もある。どうも記者の偏った思い込みが感じられる。合掌 

 案内「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」およびその(2)を作りました。下線部をクリックしてご覧の上、どうぞご利用ください。






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする