玉置神社の杉の巨木、樹齢3千年とか
伊那谷を留守にしていた6日ばかり、国内各地での大雪のニュースを耳にしたが、この地では不思議なほど雪が降らなかったらしい。行く先々で、長野県から来たと言うと決まって雪の話題をふられ、大したことはないと答えると、誰もが信じられないという顔をした。
「お前、入笠をほったらかしてどこへ行っていた」とは早速アノ先輩の叱正。北原のお師匠からも「ブログはどうした」と、心遣いの電話を頂戴した。
「実は雪の熊野古道でひたすら修行三昧の日々を送り、それでは足らず大峰の奥駈までもしてきたのでござる」などと言っても、もちろん二人ばかりか誰も信じはしまい。
世界遺産にも登録された熊野の古道、ほんのさわり程度で満足するしかないのを承知で、それでも神社や古道に漂う深い玄妙な淑気を感じてみたいと思い行ってみた。そしたら、思いがけずも雪までが杉の森や、古道を美しく化粧して迎えてくれ、「神々の鎮まる」聖地訪問は、期待以上の満ち足りた旅となった。
今回熊野古道は、中辺路(なかへじ)の本宮に近い湯の峰温泉から、また大峰は入峰の起点となる玉置(たまき)神社から、ほんの覗く程度だが歩いた。どちらもかなり勾配のきつい杉の森の中を行くが、そんな古い山道に、遠い昔の人々の息遣いも聞いた。日本最古の温泉と言われる湯の峰温泉、杉の巨木が叢生する深い静けさの中の玉置神社、深く切れ落ちた渓谷とそこを悠然と流れる熊野の川。
三日間はずっと海を眺めつ神々(伊勢神宮、熊野新宮、那智)を訪ね、残りの三日間は紀伊半島の山中を縦断しつつ吉野まで神仏(熊野本宮、東光寺、玉置神社、如意輪寺、金峰山寺)を訪ねた。そしてその間連日連夜、身の潔斎を真似て古い湯につかり、そうかと思えば酒で身をけがした旅でもあった。
旅の間も、入笠のことは絶えず気になっていた。入笠にもご存じ法華道と、石堂超えという古道がある。来週末はその一つ、北原のお師匠が長年苦労した法華道を種平小屋夫妻と登る。
SKRPONさん、コメント嬉しく拝読。今週末キャンプを希望された方には、ご要望に沿えずすみませんでした。
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