Photo by Ume氏
昨夜はやはり上に泊まった。望遠鏡を持ち出したまではよかったが、無窮の遠(おち)へと旅立つことはかなわなかった。もう少し操作に慣れなければいけない。それに昨夜は一昨夜ほど天気もよくなく、すぐに目的の惑星は雲に遮られ、さそり座に嗤われただけで終わってしまった。しかし気落ちなどしていない。それこそ星は逃げないし、天気さえよければ明後日にはまた、かんと氏やTBI氏が来る。田植えを終えたUme氏も登ってくるだろう。
夜中の雷雨は凄かったが、朝目覚めたら小鳥の声が聞こえてきた。実に澄んだいい声で鳴いてる。ウグイス、カッコー、ホトトギスまでは分かるが、他は手に負えない。ただ、どれほど早口で英語を話されても、「JAPAN」ぐらいは誰でも聞き取れるように、何度も注意して聞いていればやがて鳴き声を聞き分け、声の主を知ることができるようになるだろう。幸い、日本野鳥の会会員歴40年のUme氏もいれば、プリネーク夫妻から頂戴した「長野県野鳥図鑑」がある。いい愉しみがまた増えた。
1時間ばかりそうやって、布団の中で鳥の囀りを聞いていると、さっきまで主役の座にいた野鳥は、ひとしきら歌うとどこかえでも行ってしまうのか、別の声が聞こえてくる。かわるがわる出演者がやってきては、思いおもいの歌を聞かせてくれる山の朝、今朝6時半の気温はたったの3度だった。
いつのころからか、過ぎた時を懐かしんだり、将来に期待することをしなくなった。格別に若かったころを思い出すこともなければ、これから特にしたいことも、欲しい物もない。ただ今日だけが、いつの今日も最高で、今日だけに満ちたりていさえすれば、それで充分だ。NRO君、「極北の夢」は終わった。
プリネーク夫妻はお変わりなく、お元気だろうか。
入笠牧場内の山小屋「農協ハウス」及びキャンプ場の営業に関しましては、4月26日のブログをご覧ください(日付をクリック)。