入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

       ’16年「春」 (44)

2016年04月21日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 安曇野の穂高は、長閑で美しかった。ちょうど桜が満開で、白樺や落葉松、楓など多種多様な木々がまさに芽吹きの時を迎え、さらにいい春の風も吹いていた。伊那からはかなり北のはずだが、常念岳の麓の辺りは標高の関係で入笠やその山麓よりも春の装いは早く、明るい新緑が溢れていた。早くも水の張られた水田もあったのには驚いた。
 その一方、さすがに北アルプス北部の山々はまだかなりの雪を残していて、キラキラと光る青空が見事な演出家となって、その秀麗とも言える峰々を見せつけていた。湯につかり、酒を飲み、贅沢な時を過ごした。

 記念すべき牛守としての本年初日はことのほか忙しく、いつもの年のように水で苦労し、一日経った今日もその苦労は変わらない。シラビソの生い茂る暗い谷を、昨日と今日で何往復したことか。谷川の冷水に手を赤くし、思うようにいかない仕事に思わずぼやいた。昼を過ぎて本格的に雨も降り出し、風まで出てきた。こうなると春の勢いは一瞬の間に萎み、枯草や芽吹きの始まらない周囲の雰囲気は、一気に消沈して見える。
 
 こんなことを書くと、5月の連休を入笠牧場の山小屋やキャンプ場で過ごそうとしている人たちの気持ちまで、萎ませてしまうかも知れないが、大丈夫。そのころになれば木々の芽吹きも始まり、不愛想だった自然が思いっきり元気を取り戻し、躍動するその生命力を恣(ほしいまま)吸収することができます。5月、五月晴れ、澄んだ大気が待ち遠しい。
 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H28年度の営業案内」をご覧ください。
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