牧場の仕事を始めてまだ1か月と少しか経っていない。キャンプ場の中を歩いていて、ふと、そんなことに気付き、改めて周囲の自然の変化を思い知った。何しろ1ヶ月前には林道の雪掻きをしていたのだから。
普段は月日の過ぎていくことを早いと感じていても、こうしてみれば改元だか、10連休だか、牧場の作業などもいろいろとあったから、決して短くはなかった。すでに1年の半分を来てしまったのにもかかわらず、この1ヶ月はむしろ長かったと言えるだろう。
国土の7割を占める森林、その半分が人工林だということは知っていた。森林全体に占める国有林の割合は3割(約750万ヘクタール)で、さらにその3割(約220万ヘクタール)が人工林だと林野庁のホームページにある。「狭い日本」と言うけれど、これは膨大な面積で、我が入笠牧場が共用林野となっている国有林の分を含めても、300ヘクタールである。
この広大な国有林を、数百ヘクタールの単位で、50年間にわたり伐採と、その木材の販売権をが民間業者に与えようとする法律の改正案が、現在参院で審議されているという報道を読んだ。
この改正案の背後にはまたしても、小商人(こあきんど)のようなあの経済学者がいるようだが、それはさておき、日本の森林の将来が心配になる。皆伐が条件で、しかしその後の植林を義務付けると、木の所有権が植林した業者に移ってしまうなどと難しい法律上の問題もあるとか。
そういうことにまでは言及できないが、昔、木炭製造のために森が消失してしまったという国に行ったことがあるが、機上から目にしたその時の衝撃を改めて思い出した。日本の森は大丈夫か?
明日の早朝に用事がなければ、今夜は、上に泊まりたい気分だ。いい機会だと思ったが、撮影会は何故かあまり反響はなく残念。明日は入笠の開山祭。
6月初旬に予定している撮影会の詳細については5月16日、No.66のブログをご覧ください。写生、探鳥も大歓迎です。
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