布屋忠次郎日記

布屋忠次郎こと坂井信生の日記

天皇が胡錦濤氏を訪問???

2008-05-08 07:53:14 | 天皇・皇室
中国から胡錦濤氏が来日しているが、胡錦濤氏が宿泊しているホテルニューオータニを9(金)に両陛下が「訪問」するそうだ。

始めに整理しておくけど、天皇という存在は、国内的にはあいまいにされている面もあるけど対外的には日本の国家元首。昭和憲法が天皇の国事行為と定めた事柄は、国際関係においては元首がおこなうことだからね。一例をあげれば、一国の公式な大使は着任時に相手国の元首に挨拶するけど、各国の駐日大使は内閣総理大臣にではなく天皇に挨拶して着任するでしょ。
ちなみに、「首相」とは「主席宰相」の略で、辞書によれば「内閣の首席の大臣」。「宰相」はというと、辞書によれば「昔、中国で、天子を補佐して政務を処理する最高の官」の意味。内閣が補佐する天子とは日本ではもちろん天皇で、日本国憲法でも第三条で、天皇は(首相が長である)内閣の助言によって国事行為を行うことが定められている。つまり昭和憲法でも天皇が元首であることがある程度は示されている。
だから、日本国を訪問した中国首脳が7(水)に、皇居で歓迎されることも、天皇の拝謁を賜わるのも、自然なことだと思う。

そして、ホテルニューオータニに中国首脳を両陛下が訪問なさるというのは、日中友好な構図にも見える。

見える?

過去の外国首脳の来日時にどうだったか知らないのだけど、よく考えると、日中友好な構図どころか、昭和天皇が占領軍司令部にマッカーサーを訪問したのと同じ構図じゃないか。
しかもこれが中国首脳相手では、「中国皇帝の行幸を迎える冊封国」という構図じゃないか。

時代劇や劇画で、検地に来た幕府の悪徳役人の宿舎に村長や庄屋が挨拶に行くみたい、とも思える。

内閣総理大臣が他国に対して、『政治的配慮』からどんな卑屈な態度をとろうと、日本の誇りは天皇にある。
中国だって、(中華思想的には天子とは中国皇帝のみであって、「天皇が日本の天子」という考え方はありえないし認められないだろうけれど)「対日政策としては首相よりも天皇がターゲット」と考えているだろう。だからこそ北京五輪の開会式だって、福田首相なんか正直どうでもよくて皇太子殿下の御臨席を実現したいのだろう。


いったい、誰がこんなスケジュールを入れたんだ?