福田首相は先月23日、20年後に国民1人当たりの国内総生産(GDP)を世界10位以内に押し上げるための中長期的な経済ビジョンを策定と発表したらしい。
日本の1人当たり名目GDPは、経済協力開発機構(OECD)の加盟国の中で、1993年の2位をピークに下落傾向が続き、2006年には18位まで落ち込んでいる。
これは小泉構造改革に伴う当然の結果である。
不良債権をしないから銀行は融資できないんだ、と嘘でマスコミを丸め込み、結果として企業を借金返済に追い込み、政府も財政再建だのなんだのと言って経済波及効果のある公共事業を削減してしまえばGDPは大きく落ち込むのは当たり前だ。
このことを総括、反省もせず、国民が生み出した「富」の量を表すGDPを目安に日本が生産性を高めるための方策を示す、なんて言っても全然ダメ。
日本に足りないのは生産性向上ではなくて、需要。
消費や投資が不足しているのにいくら生産性を上げても輸出するしか方策はなし。輸出しまくっても円高になったらパー。
理解できないかな、改革好きの政治家、そしてマスコミさま。