「辞表を書け」と言われたと石破派の斉藤健農水相が記者会見でバラした。現総裁安倍晋三と石破茂の一騎打ちの自民党総裁選真っ直中、安倍支持派の古参が斉藤農水相を牽制したようだ。農水相がこんな片言隻句を記者会見で述べるのは最早石破の劣勢を証明したようなものだ。15 年前の2003 年小泉純一郎総裁の再選戦でも、橋本派の藤井孝男を支持する野中広務が橋本派の会長代理である村岡兼造が森派の小泉を支持した。これに怒った野中広務が「村岡は毒まんじゅうを食らったのではないか」と発言したことがある。この選挙結果は小泉が399 票と圧勝、亀井静香139 票、藤井は65 票で惨敗した。衆院当選5 回、参院当選3回でやっと閣僚にありつけるのに、たった当選3 回の斉藤(59 歳)が主要閣僚になれたのだから当然安倍支持派から皮肉られても不思議ではない。これを石破は「世の中、圧力だ、パワハラだ、セクハラだ、一杯あると言われているが、政権与党の自民党で『そんな事はよくある』では済まされない」と福山市の演説会で吠えた。最近騒がしいスポーツ界のパワハラ、セクハラに便乗したに過ぎない。総裁選も19日で党員票の締め切りで選挙戦が終わり20日の投開票で新総裁が決まる。憎き安倍より石破だと朝日、毎日新聞などと閑なテレビが応援しているが劣勢は免れないようだ。石破は各地を回って、あの顔で愛嬌を振り撒いているが如何せん具体的な政策の持ち合わせがない。巷間政策通などと言われる石破だが、中身が空っぽの口舌の徒だ。安倍は不正直、不公平だと当て擦りに終始しているだけ、アベノミックス批判、憲法改正を不可能にするような立民・枝野の意見と変わらぬ発言、唯一の提案が防災省の設立だが、これは”屋上屋を架す”思い付きの提案だ、どうせ勝てないからと言いっ放しで済む、財政負担など関知しない。社会保障国民会議を創って検討するというのでは、各分野の専門家のお知慧拝借の典型、人の褌で相撲を取る類だ、他人様のご意見、お知慧を恰も己の知識、意見にしてしまう、ちゃっかり池上彰の二番煎じだろう。
読売が行った(14 ~16 日)の党員・党友調査によると党員票では安倍51 %で207 票、石破36 %、146 票となり、議員票405 では安倍が338 票で83 %、石破50 票12 %、不明17 票4 %。議員、党員票合計では、安倍545 票で67 %、石破196 票24 %となる。安倍陣営としては圧倒的な票差を付けて勝利しないと今後の政権運営に支障を来たすし政権末期に”死に体”になるのも早い。一方の石破してみれば惨敗に終わればもう政治生命は無きに等しい。世代交代の波に呑まれて一巻の終わりを意味する。
写真はフラワーセンターのハロウィンの飾り付けとジャック・ランタン、下は芝生に配置されたかぼちゃ