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ハイゲイト・セメタリーと、グレアム・チャップマンのブループラーク

2017-02-19 | 2016年、英国の旅
◼︎2016年10月26日 続き◼︎

ハムステッド・ヒースで日向ぼっこして、オムレツを食べた後は、
北東にあるハイゲイト墓地へ、徒歩で向かいました。



ハイゲイト墓地は1839年に開設された墓地で、車道を隔てて西と東に分かれています。
著名人が多く埋葬されていて、入場料4ポンドで中に入ることができます。
私はというとマークが昔、おすすめ観光スポットとして紹介していたのでずっと気になっていたのですが、
今回は時間もないので(歩きすぎてクタクタだったしw)東側だけ入ってきました。


↑左が西側の入口、右が東側の入口。
小屋のような場所で係りのおばさまに入場料を支払います。



墓地の中は撮影OK。墓地でカメラを使うのってちょっと躊躇われますが、
(間違って何か映っちゃたどうしようとかね…)
みなさん入口でもらった地図を手に、墓石を探しています。



やはり天使の像が多いので、背中を向けたら追いかけられそうな恐怖に襲われるドクター・フー民でありました。
右は作曲家グスタフ・マーラーの娘で彫刻家のアンナ・マーラーの墓。

さて、私が一番訪れたかった場所はというと、ダグラス・アダムスの墓石です。
「銀河ヒッチハイク・ガイド」シリーズの作者として有名ですね。
そしてモンティ・パイソンのグレアム・チャップマンと交流があり、
メンバーではありませんが、スケッチも書いてます。

A doctor whose patients are stabbed by his nurse

かなり痛烈で(いい意味で)酷いスケッチw

それに、昔のドクター・フーにもエピソードを書いていますね。
そんなSF好き、英国コメディ好きは避けて通れないお方ですが、
彼のお墓がここにあるのです。
地図を頼って場所を確認すると…あった!



名前が違うじゃないかって?
いや、手前のではありません。奥にある墓板です。
もう少し近寄ってみると、



こちらです。
想像してたよりずっと小さい! まな板よりちょっと大きい程度。
しかも後ろが鬱蒼としてる。
そして噂に聞いていた通り、訪れた人たちは花を供えるのではなく、自分のペンを備えています。



よく見ると日本製のペンもさしてあります。
もちろんペンのお供えをすることはわかっていたのですが、
お供え用を持ってくるのを忘れていたため、
いつも持ち歩いていた三色ボールペンを差し込みました。
旅行中は、このボールペンしか持っていなかったけど、
まあ、油性ペンは持っているから大丈夫だろうということで!



あとはファッション・デザイナーでセックス・ピストルズ等のマネージメントで知られた
マルコム・マクラーレンの墓もあります。



青い墓石というのはこの墓地ではあまり見かけなかったので新鮮に感じました。
でも、景観には自然に溶け込んでいましたね。デスマスク?付きというのも珍しい。



↑映画監督のHercules Bellvilleの墓。
墓のデザインも、ペンギン・ブックス型のような故人にちなんだものもありますね。
ランタンがたくさん置かれていて、まるでお花屋さんのように賑やかな墓地もあります。



こんなにたくさん飾り?つけられているお墓は他にありませんでした。
ところで、この墓地で一番よく知られていて、間違いなく一番有名なのは、哲学者カール・マルクスの墓です。



何がすごいって圧倒的にでかい!(笑) どーん!!
しかも顔が乗っているからかなりのインパクト。
墓地の奥に位置する、一番わかりやすいお墓でもあります。



「哲学者は世界を様々な解釈をしてきただけだ。しかし、重要なのは世界を変えたことである」
という、彼の言葉の引用が記されています。



このカールマルクスの墓が折り返し地点になっていて、
ここからまっすぐ、元の入口に向かうことができます。
横に獣道のような道がいくつもあるので、そこを進んでいくのも面白そうですが、
今日のところはメインどころだけチェックして墓地をあとにします。



墓地を出た後、北にあるウォーター・ロウ・パークの、露で湿った芝生をずんずん進んでいき、
ハイゲイトヒルという通りに向かった私。
実はハイゲイト墓地に来ることがあれば、ついでに来て見たいと思っていた場所がありました。



それがエンジェル・インというパブ。
ここには先にも触れたモンティ・パイソンのメンバー、
グレアム・チャップマンのブループラークが掲げてあります。
ブルー・プラークというのは英国で著名人にちなんだ建物に掲げられた青いプレートのことです。



ハイゲイトは生前グレアムの「庭」だった場所で、実際このパブでも酒を飲んでいたらしく。
かなり破天荒でお騒がせなところもあった人ということもあってか、
公式に設置しているイングリッシュ・ヘリテージでは設置が却下されたらしいですが、
家族や友人が準備をして、2012年、ブリティッシュ・コメディ・ソサエティがこの非公式なブルー・プラークの設置しています。


↑序幕式に出席したパイソンズのマイケル・ペイリンとテリー・ジョーンズ。

(レスターにも彼の若い頃住んでいた家に"グリーン"プラークが設置されたそうなのですが、
 こちらはその後、私が旅行する直前に盗まれたと報じられています。)



"A very naughty boy"というのが、愛を感じるし(笑)、
生家などではなく、「大いに飲んだ」場所にブループラークが飾られてるというのが、
とてもグレアム・チャップマンぽいと思うのでした。
パブの中には入りませんでしたが、ずっと見たかったので嬉しかったです。
やっと立ち寄れてよかったー。

この後は観劇のために一度宿泊先に戻ります。

続く。

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