ATSUー歴女(おばさん?)のひとりごとー

見たこと・聞いたこと・ちょっと調べたこと,気ままに「My 日記」として書いています。

黒田日出男『増補 絵画史料で歴史を読む』(朝日新聞・呉座勇一の交流の歴史学 ブックガイド編)

2018-01-16 13:55:30 | 日記 本
朝日新聞土曜版
呉座勇一の交流の歴史学 ブックガイド編で紹介されていた
黒田日出男『増補 絵画資料で歴史を読む』を注文し,購入。

おもしろい!

たとえば,『一遍聖絵』(『一遍上人絵伝』)で武士が倒れているように見える絵。
落馬した・・・のか?
ほかの絵巻物を含め,丁寧に見ていくと,
この武士,数珠を持っている,
『今昔物語』にも,
『北野天神縁起絵巻』などの絵巻にも出てくる・・・。

「五体投地礼」という最上の礼拝ではないか・・・。
となってくるのです。

『新版 絵巻物による日本常民生活絵引』(1984年)でも同様の解釈がされているとのこと。

なんと,この本
私が就職した頃に買った本じゃないですか!
もちろん今もこの部屋にあります。
当時の値段で2万4千円!

ただ,私は中世の人々の様子を見たくて買っただけで,
解釈がどうのとか,
どんな意味があるかなんて考えていませんが。

まだこの本,半分も読んでいませんが,
こりゃゆっくり読もう!味わって。

第11章,第12章は熊野勧進十界曼荼羅です。
楽しみ。

ただ,この本を紹介した呉座さん
絵画史料は文献史料以上に、恣意的な解釈に陥りがちであることを指摘。
歴史学者が見たいものを絵画史料の中に“発見”し、
こじつけめいた議論を展開することになりかねない,
と言っています。

もちろん,黒田日出男氏のことではなく,
一般的な話です。

就職仕立ての私が,
『新版 絵巻物による日本常民生活絵引』をみて,
絵画そのままを信じ込み,
勝手な解釈をしていたことを
30年以上たった今,反省しています。


PS.お昼ご飯を挟み,もう一度この本を読もうとしました。
ペラペラっと「文庫版あとがき」を見ると,
もともとはNHK教育テレビの「NHK人間大学」の講座だったらしいのです。
ん?
何と本棚にありました。
『NHK人間大学 1999 1月~3月期 黒田日出男 謎解き日本史・絵画史料を読む』

そうですね。私が好きな分野なら,以前にも買っていますよね。

大笑い~!

ま,いいか



コメント
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