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♪楽・楽・楽♪

楽しいことに囲まれて、頑張りすぎず楽に考える、そしていつでも音楽の流れる人生を・・・

ひとり好き加熱中

2007-02-06 | つんどく本 〆(.. )
明日は卒論発表の日です。
今日は早くに用事が入っていてどうしても急いで終わらせなければならず
相変わらず資料は適当・・・、もうやだそつろんみたくないし。
あー、カンペつくんなきゃぁ・・・。
しっかし提出はとうの昔、一ヶ月前だというのに今更発表。
これでようやく卒論の8割が終わるわけで、あとの2割は一週間後の
「こーとーしもん」という最終関門。
どうしてこううちの学部はやることゆっくりなんだろう。
そしてなんてサディスティックなんだろね。
院試の発表も生殺しのようなものだったし、嫌なことは早く片付けたい私には非常に耐え難いスケジュールであります。。。
はぁ。早く終われ・・・!!


10割終わったら、やりたいことは山積みなのです。
捕まらないうちに、なんか色々やってやるぅ!

ってわけで、この前ぶらぶらしてる時発見して買ってきました。



「ひとりたび一年生」 たかぎなおこ

(ここでチョット読めるよ!!)

現在、着々と準備中な一人旅計画2007!!
結局なんちゃって一人旅になりそうだけど、
目的地も宿泊するペンションも決まってニヤニヤしてるとこ
友達に会ったり、ちょっとコアな趣味に走ったり、一足先に春を感じたり
いろいろ体験してくる予定です!時間が足りないよ

で、問題のこの本。イラスト形式のマンガです。
女1人の旅に出た作者のエッセイ風のマンガで、体験レビューが書いてある。

1人で入るの緊張してお店の前をずっとウロウロしてしまった、とか
地方の人に声をかけられてどぎまぎした、とか
おいしい料理を食べた、とか宿が素敵だった、とか
「あの人一人だぁ」って笑われてないか心配になった、とか

なんか「わかるなぁ」ってことが満載。面白いです。

前に、この作者が書いた「ひとりぐらしも5年目」って本を読みました。
それも面白い!
「ホラー映画を見た夜はシャワーを浴びれない」
「一番入りやすいファーストフード店は?」
「1人暮らしで風邪をひいたときの切なさ」
といったようなつい共感しちゃえるレポが書いてあります。
って私、ひとり暮らししたことないけどさ。
他のシリーズも面白そうなんだよねー。

旅から帰ってきたら、負けじとこういうレポ書くからね(笑)


*****************************
それともう一冊。


「楽園のしっぽ」 村山由佳

前に書いたよね。
村山由佳好きです。好きなんですよ。
でも実はこの人のエッセイ読むのは初です。

これはね。鴨川での旦那さんとの二人暮しを綴ったエッセイ、らしい。
たくさんの動物たちに囲まれて悠々自適に過ごす生活を書いている、らしい。
中の猫や羊や馬たちの写真がめちゃくちゃかわいい、みたいだ。



はい。まだ読んでません。
これは、この旅のお供にしようかなと考えてるんです♪
なぜって?
そこが目的地の一つだから☆

千葉県の方の鴨川ですよ。
村山由佳をよんだことがある方ならば分かるでしょう。
「おいコー」にでてくる物語に重要な場所。
そしてかれんとショーリが初めて2人で泊まった場所
っておいおい、誰もついてこれてませんよ。。。
とまぁこんな独りよがりをできちゃうのも一人旅の醍醐味です。
だめだー最近ほんと自分、だめだ。社会性欠如してる(笑)
みんな見捨てないで下さい・・・


でも、海の近くで「鴨川いいよー」って本読んでたら、
もうこっちに帰ってこないかも。
ガイドブックは理想しか書いてないのは分かるけど、
ホントに自分好みの環境が揃ってるんだもん。
エッセイもまだ読んではいないけど
好きな人と好きな動物に囲まれて、都会の喧騒から離れ静かに暮らす。
老後はぜひ、それでいや、むしろ今でも構わない。現実逃避大好き。
首都圏住むなら千葉がいいな、なんとなく

『球形の季節』

2007-01-19 | つんどく本 〆(.. )
『球形の季節』 恩田陸著 (新潮文庫)




これまた最近読んだ本。
恩田陸って不思議ワールドだなっていつも思うのです。
といってもほとんど読んだことがないのであれですが、
でも読んでいるうちに背筋が寒くなるような話が多い、気がする。
むかーし読んだ「ネバーランド」もそうだったなぁ。
惹き込まれて一気に読んだキオクがある。

この話は、東北のある町でおきた奇妙な噂についてのお話。
調査を始めた4つの高校の生徒たちが、現実化していく噂どおりの事件に巻き込まれていく。キーワードは金平糖のおまじない。噂どおりの日付に一人の女生徒が町から姿を消し、そこから噂はさらにパターンを増して事件の謎は深まっていく・・・。

登場人物が多すぎて覚え切れません・・・。
でも面白い。日常的なシーンに不思議が重なってやっぱり背筋が寒くなる。
ちょっと結末がわかりにくいなぁって気はしたけれど。
あれは読者の読解力にゆだねたのかしら??
色々と取り方のあるラストだけど、スッキリ!とは言えないかなぁ。
中間部が充実してる分、残念。
なんとかのピクニックを読みたいんですが・・・まだ読んでません。



この記事を書こうと思ったきっかけがあったんですよ、そういえば。
今日、おじいちゃんが「コレもらったから何だかあけてみろ」
って紙袋を差し出してきたんです。
何かなーって見たら、小さな桐箱。
紙には「日本酒」って書いてあったから、開けずに放っておいた。

でも、よくよく見たらなんと
「日本酒の金平糖」!!



徳利に入った白い金平糖。
京都の緑寿庵という有名な金平糖やさん。
高校時代、研修で京都に行った時に友達がそこで京菓子についての調査をしててお土産に買ってきてもらったことがあるので覚えていました。
日本で一軒だけの金平糖専門店なんだって。
チョコや柚子、トマト、桜、ライチ、梅酒、ワイン、ニッキ、ばなな・・・
あらゆる味の金平糖がある。
駄菓子やさんで売ってるような透明な金平糖ではなく
もうちょっと大粒で砂糖菓子みたいな感じ。

この本のおまじないみたいに、外にばらまいておくにはもったいない!!
金平糖って特別おいしいわけじゃないのに、なぜか時々無性に食べたくなることがあるんだよねぇ。

『世界でいちばん淋しい遊園地』

2007-01-16 | つんどく本 〆(.. )
『世界でいちばん淋しい遊園地』 西田俊也作(角川書店)


最近、
「何して過ごしてるんですか??」
ってよく人に聞かれます。
大抵、
「暇してます」
って答えます。
でも暇なんだけど、その暇が久しぶりだから色々やりたいことが多くて
好き放題やってる気がします。
とりあえず、たまった本を読みたくて暇さえあれば読んでるこの1週間。
久々に、人に紹介したい本を見つけました
ホントは「こんなの読んだよ~」的に紹介していきたいんだけど
紹介する前に忘れるんだよねー。
こちらは読みたてホヤホヤ

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単行本はめったに買わない私。
どんなに好きな本でも文庫になるまで待つんだけど
時々、魅力的な本に出会うとぱっと買っちゃいます。
これ『世界でいちばん淋しい遊園地』は題名に惹かれて去年のクリスマスに
買ってきたもの。自分へのプレゼント~って
作家も知らなかったんだけど、この題名!
それから帯に惹かれました。(だから帯の文句は重要だと思うんだ!)
「楽しいことは、いつかは終わる。
でも、だいじょうぶ。思い出は消えないから。」

ね、素敵でしょ???遊園地はまるで人生みたいなもんだってくだりが本編では続くのです。


ストーリーは、ある街の遊園地から始まります。
「当遊園地は今年末をもち、78年の歴史に幕を下ろします」
閉園間際の遊園地。クリスマスイブから大晦日にかけての冬の時期。
懐かしい思い出に導かれて再び遊園地に訪れた人々の物語。

初めてのデート。久しぶりのデート。家族で訪れた思い出。過去の恋人との再会。窓から見ていた憧れの場所。昔の約束。あの時見た未来。最期に見た花火・・・。それぞれの想い出を抱えた遊園地に再び訪れる今の自分は身も心も独りぼっち。でもその淋しい遊園地では、今の自分が本当にいちばん大好きな相手と出会うことができるのです。

章は9つに分かれていて、どれもが違う登場人物。各々の想い出も違うため話は独立しているのだけど、この本の凄いところは各章がさりげなく絡まりあっているところ。
各章で必ず見つかる糸のほつれが、全編を読み通して初めて1本に糸が繋がる感じ。このからくりはとってもいい
話の内容も心がほっこりする優しいストーリーだし
エピローグの話の結びがなんとも・・・


年末の寂れた遊園地っていう設定、まさに何かが起きてくれそうじゃないですか。
つぶれてしまった遊園地の跡地って絶対こわいと思うんだよね。
夜な夜なオバケ屋敷から聞こえる謎の叫び声。
誰も乗っていないのに勝手に動き出すジェットコースター。
夜になると一頭で動き出す回転木馬の馬。
観覧車の窓から手を振る髪の長い少女。
血に染められた風船を配り歩くくまのきぐるみ。。。
書いてて恐くなってきた・・・。
いや、路線が変わってしまったぞ。
こういう不思議を期待してたんじゃない!!

もっとこうノスタルジックな雰囲気のふしぎ
なんか、その場所にだけある「思い出」ってあるじゃない?
そこだけはいつまでも変わって欲しくない、そのままでいてほしい。っていう場所。
ドラえもんに出てくる「裏山」なんてそんな感じだよね。
何か不思議なことが起こるときって(大体四次元ポケットからだけど)裏山から始まったりする。そういうの。うまく言えないけど。。。


去年の11月末に出された新刊みたいです。
機会があったら読んでみてください。オススメ。
そういやベニーランドは3月いっぴまでお休みみたい。。。
ショックだよー。あ、しつこいってね


夜更かしの原因

2006-05-25 | つんどく本 〆(.. )
好きな作家を挙げろと言われて出てくる一人、村山由佳
私はこの人の書くストーリー、というよりも文章そのものが好き。
最近話題はデビュー作「天使の卵」の映画化天使の卵
正直、うれしくない。。。
好きな小説というものは、映像化して欲しくないものだ。
イメージとキャストのギャップや原作との違いってがっかりする以外、何も得られないと思う。・・・でも公開されたら見に行っちゃうんだろうな。


GWに文庫の最新作(経済上、単行本は買わないの^^;)「星々の舟」を読み終えた。直木賞作品(直木賞作品は面白い)。愛や家族の形を描いた作品。主人公を変えて語る短編集。いろんな意味で衝撃が大きい。
読み終えてから、前の作品を順に読みたくなって、最近寝る前に少しずつ読む習慣になっている。だから、眠い!気が付くと3時とかまで読み耽ってしまって、あぁやばいってなことになる
でもね。1度読んだ本を読み返すとまた違う印象を持つ。しかも前に読んだの数年前、っていうのもあるしね。

読み返したもの(あらすじ引用!)
「天使の卵」・・・そのひとの横顔はあまりにも清洌で、凛としたたたずまいに満ちていた。 19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気分はあったが、“僕”の心はもう誰にも止められない。
「野生の風」・・・色に魅せられた染織家・多岐川飛鳥、野生動物のいのちを撮るカメラマン・藤代一馬。ふたりが出会ったのは、ベルリンの壁崩壊の夜。運命的な恋の予感はそのまま、アフリカでの再会へと結びつく。

いわゆる恋愛小説、と思うでしょ?ま、そうなんだけどね。
でも、先に言ったとおり私はこの人の文章が好き。はっきり言ってこの2作とも、そんな良い恋愛の形だけをストーリーにしてるとは思わない。お前が恋愛語るの100年早いよと言われりゃそれまでですが、必ずしもハッピーエンドでもないし、えぇっ!てのもあるの。もちろんいいなぁっていうのもあるけどね。
だけど、ストーリーの印象を越して文章の美しさはすごい。さらっとしてるんだけど深く沁みる。色彩豊かでその風景や香り、手触り、そんな色々が文を読むだけでイメージとして浮かんでくる感じ。五感が刺激される表現を巧みに使ってると思う。ここまで衝撃的に感じるのは村山作品の他にない。こんな文章を書ける人になりたい。うまく伝えられないけど・・・とにかく肌触りのいい布を纏っているような気持ちよさがある。

もう一つに話の内容。恋愛系以外の知識や情報も豊富なの。頭いいんだなぁって失礼な言い方だけど感じる。「星々の舟」の戦争の知識、「野生の風」のベルリンの歴史やアフリカの風景。体験した人しか分からないいんじゃないかというくらいのリアルさ。「翼」のインディアンの話では、ついつい興味を持ってインディアンの歴史の本を別に買ってしまいました(読んでない、結局・・・)。イメージをうまく湧かせるに十分な量の知識に溢れている知的な作品がほとんど。

それから何より、登場する女性の美しさ!これは同姓をも唸らせるよ。理想の女性像だねぇ。凛として芯が強く素直、でもふとしたところで弱くてはかなげな部分が見える。お茶目だったり、男の子っぽかったり、意地っ張りだったりとそれぞれの作品で少しずつ違うけど似てる。みんなかわいい。美しい。嫉妬じゃなくて純粋に羨ましい、憧れる。それで大体、年下の男の子に憧れられるか、年上の男性と不倫とかしちゃうんだよなぁ。ワンパターンなのが玉に瑕だね。いやでも、実際こんな女の人いたら間違いなくですよ。代表では「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズに出てくるかれんさん。うぅん、この人は罪な子だよ、ほんと(笑)かわいすぎて。
ごめんね、気持ち悪いね、自分。もちろん一緒に出てくる男の子たちもひたむきでまっすぐでいい男ですよ

他にもラグビー部の青春を書いた「BAD KIDS」(続編もある)、イルカとチェロの調べに心の病を治していく「青のフェルマータ」、「おいコー」シリーズも8巻くらいまででてるし、色々あります。興味があったらどうぞ。大学生辺りは年代が近いから面白いかと。

気合入れて書きすぎちゃったよいくら好きでも熱すぎた?長々と語りましてすみません。あぁ、また夜更かし・・・

修行をしよう

2006-04-08 | つんどく本 〆(.. )
叔母がうちに来た時に人の部屋に置いてった模様。
題名は『精神道入門―こんな私も修行したい!』


・・・妖しすぎる!!!

なぜこんな!?悟りでも開くのか、我が叔母よ・・・。
「変な本置いていかないでよぉ、あやしいよ。」と文句を言ったところ「そんなことないよ。面白いから読んでみな。」と言われ、それでもこの題名からあやしい匂いがプンプンするのでずっと放置して1年ほど。。。

ところが、この本を手に取るきっかけができたんですね。

はい、実は私も人生を悟ろうと修行をしようかと・・・
思ったわけでは決してありません。

きっかけは友人に貸してもらったとある本。「面白いんだよー」と薦められてシリーズで4冊ほどの漫画・・・だよね。結構有名で本屋でも平積みされてる『ダーリンは外国人』シリーズ。読んだらとっても面白かったのよね。で、それと何が関係してるかって言うと、このダーリンを書いた作者・小栗左多里さんこそが、この『修行道入門』を書いた作者ではありませんか!!これはびっくり!
本棚の隅に置かれた1冊の本、こうして読者を手に入れたわけでございます。

さて、中身はというと作者が色々な「修行」を1日体験や2泊3日コースなどで体験してきた出来事をレポート形式で書き綴ったもの。漫画が3割、文章が7割くらいだけど、その文も小栗調のテンポのいい表現で面白おかしく書かれているので飽きない。「修行」というのは、瞑想・写経・座禅・滝・断食・お遍路・内観の7種類。こう並べるとちょっと怪しいけど、「この修行で心が晴れやかになります」とか「修行による達観」とかそんな感じのことを薦める文体ではない。飽くまでも興味・関心の範囲内でやってるから「耐えられない」ものもあるし、修行中に感じた雑念やら何やらを正直に書いてるから面白い。たとえば、「あの人の髪型が気になる!」とか「沢庵を音を立てずに食べる予行練習をしておこう!」とか、そういう雑念。

個人的には、どの修行もきつそうだったのでやるのはひよるけど、「滝」とか打たれてみたいね(笑)ただし夏の暑い日に限る。あと四国で「お遍路」体験も興味ある。「内観」はわざわざやらんでも日常に取り入れる程度でいいし、「瞑想」「座禅」「写経」は寝る、ゼッタイ。ましてや「断食」なんて耐えられない~。

意外にも面白かった一冊でした。仏教とか難しいこと関係ない。一般人が修行をすると・・・みたいなとこがいいです。笑えます。

「やさしさ」とか「いたわり」とか「気遣い」とか

2006-02-18 | つんどく本 〆(.. )
あれから3冊くらい読んでます。だからちょっとそれについて書いてみようかなとか思います。

まず一冊目。
「熱帯魚」吉田修一 

2,3年前の本。「芥川賞作家の最高傑作!!愛ではなくてひりひりする恋」と帯には書かれている。うん、この人の本は「最後の息子」を読んだときもそう思ったけど、すっきりさらり涼しげな感じがする。夏の暑い日に飲む氷の融けかかったアイスティー・・・みたいな。私の印象だけで言うと、途中は面白い。話に入り込みやすい。でもラストに「?」が残る。え、もう終わり?と拍子抜けするのは、おそらく読者への要求が大きくて、それに応えられていないだけかもしれないけど。
表題作のほかに2篇「グリンピース」「突風」が入っている。全体としてはそんなに印象があるわけじゃないけど、いくつか響いた言葉↓

「でもな、大輔くん・・・誰にでもやさしいっていうのは、誰にもやさしくないのと同じじゃないか?」

「熱帯魚」で、主人公大輔が同棲していた女性とその娘、なぜか家に住み着いていた友人が一度に家を出て行ってしまい、「みんなにやさしくしてやったのにどうして出て行ったんだ、恩知らずめ」と愚痴っているときに彼の恩師がかけた言葉。

この状況に関わらずこの言葉は響く。
やさしいってなんだ?
やさしくないってなんだ?

ここでちょっと話は飛びますね。
バイト先の偉い人がよく聞いてくること。
「係の人から意地悪されなかった?文句言われたり態度悪かったりしたらすぐ言って。もし、相手方からクレームが来たときにこっちの言い分が分かってると有利なこともあるからね。」
どうやら他の人は、冷たくされたとか嫌味を言われたとか報告しているらしい。「もしそういうことされても向こうは仕事を一生懸命やっているときだから仕方ないの。気にしないようにして」ってフォローされる。
・・・いっつも思うんだけど、私は仕事先なんてそんなもんかと思う。そりゃ、あまりに冷たい態度だと凹むこともあるよ。でも自分なんて所詮あまたいるバイトの一人で、その一人一人に優しくしてる暇なんてあるわけない。冷たくしてるんじゃなく目に入っていないだけ。そんな気がするからそれが普通って思っちゃう。自分と他人の相手からの接し方がどれだけ違うかは知らないけど、そこにまで優しさを求めるのは甘いかなと思う。もちろんそんな中でも笑顔で「お疲れ様」と言ってくれるような人には好感持てるし見習いたい。そういう人でありたいと感じる。
一番いいのは感情を失くすことのない仕事をすることなんだろうなぁって強く思うけどね。社会に出たらそれは難しいのかなって寂しくもそう思う。・・・だから学生でいたいっていう甘え根性もちょっとある。

まぁ、ちょっと論点ずれてるけども「やさしさ」にも色々あるんだろうね。
大好きな人がたくさんいたらみんなにやさしくしたいって思うけど、本当に愛する人って言うのができたとき、その「やさしさ」は伝わりにくくなるのかもしれない。よく分からない。何が正しくて誰がやさしくて、、、状況によりけりか!?でもついつい使っちゃう「やさしさ」という言葉・・・難しい。



それからもう一つ。「グリンピース」の後ろの方にあった言葉。

人を傷付けないように生きていこうとしているのは分かる。
ただ、傷つけないようにといたわられることに、一番傷つく人間だっているのだ


これもある種「やさしさ」のくいちがいだよなぁ。
傷つけない=やさしさでもあれば、いたわる≠やさしさだったりする。
本音でぐさぐさ痛いとこ突かれて落ち込むこともあれば、気遣われすぎて遠慮されすぎて悲しくなることもある。
私はどっちかっていうとズバズバ言ってくれた方が楽になることが多い。もちろんそこに信頼とか愛情とか友情とかがあっての話だけどね。やっぱりほとんど見知らぬ相手からだったらむかついてしまうんだろう。

ううん、書いているうちに何が言いたいんだかわかんなくなってきたぞ。
「やさしい」という言葉を使わずに、身の回りにいる「やさしい」と思う人を形容するとどうなるかって結構難しいと思う。昔よんだ「やさしさの精神病理」っていう本でも取り上げられていた。深く考え始めると絶対答にたどりつかない。
自分は人にやさしくできているんだろうか。
他人が満足するやさしさを提供できているんだろうか。
やさしいってなんだ?
なんだ?
???
???
???

つんどく①

2006-01-24 | つんどく本 〆(.. )
歯医者さんの帰り、ふらりと本屋に立ち寄って文庫を見たり漫画を立ち読みしたりしてたら、あっという間に1時間…。こんな時期だというのにまた文庫と漫画と計4冊購入。あぁ、何やってんだ。でも今日はレポートが少し進んだからご褒美で今日買った文庫は、重松清「きよしこ」、村山由佳「星々の舟」、大島真寿美「水の繭」。前者二つはいつもの好きな作家だから。最後の人は初めて聞く人だなぁ。「白夜行」は文庫なのに¥1000もして!今日は諦めた。。春休みくらいにどどっと読破したいです。


さてと、年末からずっと長々読んでた本をようやく読み終えました。最近読むのが遅い。
重松清「疾走」上/下 角川文庫

重松清は私の一番好きな作家です。中年サラリーマンか中学生を主人公にしたものが多く、リストラやいじめといった日常を崩す絶望感、人間的な寂しさ、虚しさを読みやすい文で語っています。苦しい、悲しい、でもありふれた避けられない日常というつらい日々。しかし最後には必ず、それでも人生って悪くないと思わせるすぐそばにあって見落としていた一掴みの幸せを、さりげないメッセージと共に読者に与えてくれます。どの作品を読んでも、読後にぽっとあったかくなるような人間味溢れた作家です。

でも、この作品「疾走」は今までの作風とまったく違いました。まず全章を通して2人称「おまえは…」で語られています。これには始め違和感を隠せませんでした。この語り部は一体誰なのか、ということも話の最後まで明かされません。
そして内容も衝撃的。どれくらい衝撃かというと・・・浦島太郎が亀をいじめるくらい…?こんなにも悲しい主人公でいいのかと訴えたくなり、途中何度か読むのがつらくなりました。帯に書かれたスポットも「どうして、人間は死ぬの?」「誰か一緒に生きてください」・・・15歳の少年が背負う苛烈な運命。ただ誰か人とのつながりを求め続けた「ひとり」の少年の物語。

この小説のテーマは「ひとり」ではないかと思います。
少年は家族や友人に裏切られ、誰かとつながりたい感情を持ちながら「ひとりで」生き、「ひとり」について悟っています。

にんげんはみんな、「ひとり」なんだから。ときどき、自分に言う。
「ひとり」で生まれて、「ひとり」で死んでいくのだから、
と言い聞かせて、
カッコつけてるよなあ、と笑う。
ひとりごとが増えた。
「ひとり」で過ごすおまえは、
意外とおしゃべりな少年だった。


それから、これも衝撃です。

仲間が欲しいのに誰もいない「ひとり」が「孤立」。
「ひとり」でいるのが寂しい「ひとり」が「孤独」。
誇りのある「ひとり」が「孤高」。
・・・・・・
おまえは、まだ自分の「ひとり」が三つのうちどれにあてはまるのか、
わからないでいる。


なんだろう。「ひとり」でいることは惨めなことと思う考え方は私は非常に嫌いです。グループを作っていなければ苛められるとか、誰かと一緒じゃなきゃ何も出来ないとか。結構私は友達とワイワイも大好きだけど、おひとり様も楽しめるタイプだから。でもそれは誰かとつながりが持てている中での「ひとり」に過ぎなかったのかもしれないと思いました。「孤立」や「孤独」を感じている人にとって「ひとり」になることは恐怖であり絶望であり、たぶん想像し得ない暗闇なんだろうとこの本を読むと伝わります。人は結局「ひとり」だけど、でも「ひとり」では生きていけない生物でもある。そんな取り去ることの出来ない矛盾を人はずっと抱えていかなければならないことは人生の悩みの半分を受け持っているんじゃないかと感じます。

ホントにホントの「ひとり」になったら私は生きていけません。朝、起きたら誰もいなくなってた・・とか考えただけで恐いと思いませんか。だからやっぱり今いてくれる周りのみんなに感謝です。ひととのつながりに包まれ、大事にしている「孤高」な人生を大切にと強く思います。
この原作も映画になっているようです。残念ながらどうやら東京方面だけみたいだけど。
気分があんまり欝じゃない時、ひとり静かな気持ちで読むにはいいと思います。色々考えさせられます。