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社会主義市場経済-はじめに

はじめに

私達は、2009年3月から中国の社会主義市場経済についての学習会を月一回のペースで行っています。
この学習会をはじめた動機については、その呼びかけ文で次のように述べています。

この世界的な金融危機の中、それぞれの国が対策を講じていますがほとんどの国はまだ出口の見えない暗闇の中にあります。そんな中で、中国は4兆元(52兆円)の危機対策を打ち出し、ヨーロッパの経済学者の中でも「すでに中国は底を脱した」という観測が流れています。建設部門などでは設備投資の拡大の動きも出ています。
 日本のマスコミではほとんど報道されていませんが、中国が今後2年間ほどで投じる52兆円という巨額な投資の大半は、インフラ整備や民生部門です。道路や鉄道網の整備、医療制度の充実、農業、農村、農民への支援、地震被災地への1兆元(13兆円)の復興費用、格安住宅1000万戸の建設等々。
 これらは、日本やアメリカの金融危機対策が金融資本や大企業への資本注入に終始しているのと大きな違いです。
 ここ30年来、「中国は資本主義になった」という風評が西側を覆ってきましたが、ここへ来て「社会主義市場経済」の「社会主義」の意味が明らかになりつつあります。
 これからの日本の進路を考える上でも、「社会主義市場経済」を学習研究することは非常に重要と考え、学習会を行ないます。・・・・・


この呼びかけ文を書いて半年が過ぎました。当時中国政府は、「今年の経済成長率8%」を宣言していましたが、世界の大勢は、「それは無理だろう」というものでした。しかしここへ来て、輸出に関しては世界の景気が好転していないことからまだ低迷するものの、内需の急速な拡大から輸入が拡大しており、モルガン・スタンレーは7.2%を7.8%、さらに8.4%へと上方修正しています。スタンダード・チャータード銀行も7.4%を8.5%へと上方修正しました。来年は9%の成長になるだろうというのはすでに世界の共通認識です。

私達はこれまで、次のテーマについて、中国と日本の制度、政策を比較しながら、中国の「社会主義市場経済」について学習してきました。

第1回 中国の4兆元の金融危機対策についてその中身を学習。「人民中国2月号」を中心に。
第2回 農業問題
第3回 世界の基軸通貨をドルからどう転換するか、中国の提案を検討しました。
第4回 土地制度 
第5回 選挙制度

これらの学習会は、参加者が自分で学習してきたことを発表する自主ゼミ形式でおこなっています。これからも外交防衛問題や少数民族政策など色々なテーマについて学習していきたいと思っています。

次に、各回の発表者のレジュメを要約したものを、各発表者の責任で掲載します。まだ検証不足ですが、今後、中国との実際の交流を通じて、内容を充実させていきたいと考えています。第1回目は「人民中国2月号」がテキストでしたので第2回目からのレジュメです。

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