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開催成功!日中国交正常化40周年記念上映会

開催成功!日中国交正常化40周年記念上映会
 7月22日(日)、阿倍野区民センターにおいて「日中国交正常化40周年記念上映会」が開催された。

 冒頭司会が「今、日中友好に逆風が吹く事態となっておりますが、各界各層を挙げた国民運動としての日中友好運動の本旨に立ち返り、逆風をはねのけ子子孫孫の日中友好を実現しましょう。本日の上映会はささやかながらその一歩となればと願っております。」と開会の口火を切った。
 最初の田中潤治大阪府日中友好協会副会長の挨拶では「40年前、田中角栄さんがサインをしたこれ(日中共同声明)、今日は資料としてちゃんと配ってもらっております。この通りです。」と指摘され、日中友好の原点が「日中共同声明」であることをあらためて明かにされた。

 上映に先立つ中国総領事館の劉馳氏の講演「震災復興と日中友好」では、四川大地震発災にあたり日本の救援隊が真っ先に駆け付けてくれたことが写真とともに紹介され感謝の気持ちが述べられた。

 中国では、震災後2年でほぼ復興を成し遂げているが、その迅速な復興の秘訣が「対口支援」にあることが紹介された。「対口支援」は元来、中国中西部の未発達地域支援のために行われてきている伝統的な政策だが、温家宝首相の提唱により震災復興に応用された。これは、ある被災地方自治体を上級の地方自治体が対になって復興支援するシステムとのこと。被災地の県(日本の市町村)をパートナーとなった省(日本の都道府県)が支援するという形で、「北川県―山東省、汶川県―広東省」など具体例がいくつも紹介された。
 また、劉馳氏は「四川大地震に日本から救援隊が駆けつけてくれました。」「東日本大震災救援を中国はサポートしました。」「震災復興は中日共通の課題であり、互いに助け合い中日友好の契機になります。」と話しをされた。そして最後に、唐家セン中日友好協会会長の言葉、「同舟共済」(同じ舟に乗る者同士は助け合わねばならない)、「大愛無彊」(大きな愛に国境は無い)、「中日友好の歴史的流れは、誰にも阻むことはできない。」を紹介され講演を締めくくられた。
 上映作品「新家」は臥竜パンダ保護施設が壊滅し、救出されたパンダは疎開を余儀なくされた。疎開先で成長する赤ちゃんパンダの愛らしいしぐさや、野生回帰を目指し人間との接触を断つため「人パンダ」(パンダに扮した飼育員)の奮闘など会場には笑顔が広がった。また、パンダの餌を確保するため山の畑を竹林に戻し、山の暮らしを断念しふもとの復興住宅に移り住むよう説得される農民が、心血を注いだ山の畑を棄てられないと頑なに拒むが、最後に説得に応じふもとに引っ越す様子が描かれていた。
 また「家園」は、震災で壊滅した村を「エコ・低炭素・有機農法」を基礎とする全く新たな「楽和家園」として生まれ変わり世界の注目を集める山村の挑戦を描いた作品だ。急速に現代化を達成し成長著しい中国のかかえる問題とその解決の希望が同時に描かれているようにも思えた。ナレーションは一切なく登場人物の議論や会話から様々なことを考えさせられるドキュメンタリーだった。
 この後、豊中市日中友好協会の清水副会長より「西村真琴と魯迅展」(12/16~19、阪急宝塚線曽根駅スグ、豊中市中央公民館)の案内があった。

続いて、大阪遼寧交流協会の池田氏より「平頂山事件80周年、日中国交40周年記念訪中団」(9/15~20)のアピールと案内があった。

 参加者からは「最近の報道を見ていると、中国は共産主義やし怖いなと思っていましたが、お話を聞いて映画をみて全くそんなことは無いと思いました。今日は来てよかったです。」「今度、日本語教師として中国に行ってきます。報道ではいろいろ言われますが、中国の実際のところを見てきてまたお話したいと思います。」等々の感想があった。
(報告 伊関)
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