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日中共同声明50周年 アメリカの「新冷戦」より中国の「人類運命共同体」を望む世界

日中共同声明50周年
アメリカの「新冷戦」より
中国の「人類運命共同体」を望む世界


                       大阪城狛犬会 伊関要

 アメリカは「新冷戦」を掲げ、ロシアを挑発しウクライナ戦争を引き起こした。同様にアメリカは、「台湾独立」を煽り中国を挑発し「台湾有事」を誘発させる目的でペロシ米下院議長を訪台させた。しかし、ロシアと異なり中国はアメリカの挑発に乗らなかった。ペロシ議長に指一本触れることなく、ペロシ議長が無事台湾を去った直後、中国は台湾防衛の空前の大軍事演習を実施し、台湾は中国の領土の不可分の一部であることを明確に示し、今回の「台湾有事」の企みを破砕した。軍事演習の矛先は台湾市民に向けたものではなく、台湾の中国からの分離独立を企む外部勢力に対するものであることを、中国は繰り返し表明している。

 今回の断固たる中国の態度は、「一つの中国の原則」を堅持し筋が通っている。「一つの中国の原則」とは、「中華人民共和国政府は中国を代表する唯一の合法政府であり、台湾は中華人民共和国の領土の不可分の一部である。」というものだ。そして、「一つの中国の原則」は、日中共同声明や日中平和友好条約等の4つの政治文書で日中間で繰り返し確認され、米中間でも三つの共同コミュニケで、国際社会においても国連総会2758号決議によって確立されている大原則である。台湾問題は中国の内政問題だということだ。

 ここで注目したいのは、韓国尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権の対応だ。台湾訪問を終えたペロシ議長はその足で韓国を訪れた。ところが、尹錫悦大統領はペロシ議長に会わなかった。しかも、朴振(パク・ジン)韓国外相を訪中させ、中国の王毅外相と会談し、韓中国交正常化30周年に際して、韓中関係発展につき協議したとのことだ。日本の岸田首相がペロシ議長を熱烈歓迎し、ASEAN関連外相会議に合わせて予定されていた王毅外相と林芳正外相との日中外相会談が中国側からキャンセルされたのと対照的な対応だ。

 さて、日本と韓国の貿易相手国ランキングをそのシェア率(日本2020年、韓国2017年調べ)で見てみる。日本の場合は、1位が中国の23.9%で、2位アメリカ14.7%、3位韓国5.6%となっている。韓国は、1位中国24.8%、2位アメリカ12.0%、3位ベトナム8.3%となる。国益(貿易ランキング)という観点からすれば、ペロシ議長への対応で、対米関係より対中関係を重視した韓国尹錫悦政権の対応は極めて現実的、合理的である。それに比べ、岸田政権の(最大の貿易相手の中国と仲たがいする)対応は、現実を無視した不合理なもので、日本の自滅行為にならないかと不安を覚える。

 韓国の対応の合理性、或はアメリカの凋落を裏付ける資料はまだある。GDPに例を取れば、10年以内に中国がアメリカを抜き世界1位となることが確実視されている。1980年代後半、アメリカを筆頭とするG7のGDPは、世界シェアで実に70%近くを占めていた。ところが、2014年にはG7のGDPの世界シェアは45.9%に低下、G7以外の国々が50%を超える事態となった。この傾向はますます進んでおり、なかでも中国をはじめとするBRICSの成長が著しい。

 アメリカではなく中国が最大の貿易パートナーだというのは、日韓にとどまらず他の多くの国々においても同様であろう。ではなぜ中国が貿易パートナーとしてこれほど人気があるのだろうか。それは、先に示した貿易指標に表れる中国の発展とアメリカの凋落という客観情勢もあるが、それよりも中国の貿易の基本理念が「互いの利益を図る、ウィンウィンの関係構築」にあるということが重要だ。相手を競争相手、敵とみなす「冷戦思考」のアメリカが、嫌われるのと対照的だ。

 中国の人気の貿易理念は、中国が提唱する「人類運命共同体」に由来する。「人類運命共同体」とは、「地球資源の限界が認識され、拡張・排他、市場の独占、戦争を続ける余裕は人類には残されていない。地球は人類が生存できる唯一のふるさとであり、地球を心から愛し、必死に守ることが人類の唯一の選択肢である。」といった問題意識から出発し、平和発展を基本に「異なる社会制度、異なる意識形態、異なる歴史文明、異なる発展レベルを持つ国が、国際活動の中で目標を一つとし、利益を共に得て、権利を共有し、責任を共に担い、人類社会全体の発展を促進する。」というものだ。

 アメリカの「新冷戦」に迎合する日本にあっては見えにくいが、お隣の韓国も含め世界中の多くの国々は、アメリカ単独覇権の終焉と中国をはじめとする第三世界の発展を、肌で感じ冷静に世界の大転換の現実を見ている。アメリカの「新冷戦」に辟易し、それよりも中国の「人類運命共同体」に未来への希望を持つ国々が益々増えていくだろう。今年は日中国交正常化50周年の節目の年に当たる。日中共同声明で確認された日中友好の基本精神に立ち返り、「人類運命共同体」の平和発展の道に活路を求める以外に、日本の発展も無いだろう。
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アメリカ下院議長・ペロシの「台湾訪問」に思う

アメリカ下院議長・ペロシの「台湾訪問」に思う

 日本のマスコミではそう大きく報じられていないが、実はこの数日間、台湾をめぐっていよいよ米中で戦争が勃発しかねない重大な事態が起こっていた。

 アメリカ下院議長・ペロシがアジア歴訪の途中で台湾に立ち寄る予定であるという情報が「イギリス側」から流れた。下院議長はバイデン大統領が不測事態で職務を離れた場合、ハリス副大統領に次いで、第三位で大統領につく、極めて重要かつ中心的なポストである。
 このペロシの訪台は、アメリカによる口先だけの「台湾は中国の一部」「台湾独立を支持しない」という承諾を根底から覆す出来事と言える。アメリカはペロシの訪台が中国側の"レッドライン"を踏み越えた行為である事は重々承知している。
 中国側は当然強烈に反発し、これまでに無い厳重な抗議を行った。そればかりか、「中国人民解放軍は決してこの事態を座視しない」とまで公然と発言している。
 これに対し、バイデンは、ペロシ訪中を政府として賛成しないし、軍部も訪台をやめるようペロシに忠告したが、彼女が"頑固に聞き入れない"、彼女の訪台はバイデンの意思ではなく、"彼女個人の行為である"という"煙幕"をはり続けている。無論これが見え透いた"猿芝居"であることは、よほどの「政治音痴」でない限り額面通りに受け取るはずはない。

 お気づきだろうか?これは「ウクライナ戦争」とほとんど同じパターンで、その「台湾」版と言えます。「ミンスク合意」を一方的に反故にして、NATOの東拡を繰り返し、ロシアを戦争に追い込む手法そのままです。止むに止まれずロシアが手を出したところで、待ってました!と言わんばかりに「ロシアの侵略!」「民主主義の敵!」「アメリカは正義の側!」「制裁だ!制裁だ!」のオンパレードとなる。今まさに私たちが目にしている光景です!
 ペロシに訪台はまさにバイデンの「筋書き」通りに進んでいるかのように見える。中国が期待通りに大反発し、軍事衝突さえ臭わせながら、もしペロシの訪台がスムーズに進めば、中国の"メンツ"は丸つぶれになった上に、中国の実力や警告は"ハッタリ"に過ぎず、アメリカこそが唯一の「覇権」であることを証明することになり、アジアやアフリカは言うに及ばず最近では中東やラテンアメリカ、南太平洋諸島にまで影響力を深める中国の勢いを挫くことになる。
 逆にもし、軍事的の阻止行動に出て、「撃墜」とはいかないまでも、ペロシに万一のことがあれば、言うまでもなく「中国の暴挙」「アメリカへの攻撃」「民主主義の破壊」・・・・中国に無数のレッテルを貼った上で、"同盟国"を総動員して、ロシア同様に公然と「制裁」することができる・・・。
 どっちの転んでもバイデンにとっては"万全のシナリオ"と言える。おまけにこの"成果"を基に、既に30%台に落ち込んだ支持率を回復させられるという目論みもあったことだろう。
 ただここで言えることは、この"万全なシナリオ"は言うまでもなく、「ウクライナ人」と同じく、台湾2千数百万人の命を"駒"として弄ぶ残忍な"ゲーム"であるを忘れてはなるまい。にも関わらず、この事態に対し、当事者であるはずの台湾民進党政府がひと言のコメントも発せられない醜態を晒し続けている。これまた「ウクライナ」でアメリカの意のままに操られるゼレンスキーとよく似た様相ではなかろうか。

 しかし、アメリカにとって残念なことに、中国指導部の「政治的智恵」と「戦略思考」はバイデンの"猿智恵"とは"別次元"である。中国がアメリカのシナリオに沿って、「プーチン」になることは決してない。中国の指導部はこの挑発がバイデンの"罠"であることは百も承知で、これを見事に中国にとっての新たな"機会"に転化させようとしている。中国がよく言うところの「你打你的、我打我的」である。
 「あなたはあなたのシナリオで勝手に闘えばいいが、私はその土俵に乗る気はなく、私は私のシナリオに沿って闘う」という意味です。
 先に述べたように、ペロシの訪台を阻止しようが、無視しようが、それはどちらも「台湾問題」を中国の「内政問題」から"国際化"の土俵に乗せることになる。無論、「第一列島線」内の軍事力では、中国がアメリカをはるかに凌いでいるとはいえ、中国がペロシが乗る航空機を「撃墜」するはずもなく、妨害することもしなかった。そして彼女が無事台湾から離れたのを見届けた後、"国際化"の扉をしっかりと閉じたうえで(外的要因を排除)、"内政的(軍事)処理"に取りかかった。台湾を取り囲む(台湾すべての主要港を封鎖できる)海域6カ所で大規模な「実弾演習」を開始、またこれまで大陸と台湾を挟む「中間線」を実質的に排除し、日常的に軍機が台湾上空を飛び交うことになる。中国からすれば「台湾解放」に向けた大きな前進である。「人民解放軍はこの事態を決して座視しない」という警告は、バイデンの思惑とまったく違ったシナリオで"実現"したのである。
 バイデンとしては、"不本意な?"ペロシ訪台が実現したことで、中国のこうした"反撃"にとやかく言う筋合いを失った。現実的にも、今のところこうした中国側の動きに対し、いつもならいち早く声高に反発する声が聞こえない。
 ペロシ訪台を阻止しようがしまいが、中国にとって"実害"は生じない。敵の企てを有利な局面に転化させるという中国指導部の「政治力」、「戦略的智恵」はいつもながら見事である。

 実はこれが初めてのことではない。日本の「尖閣列島(釣魚台)国有化」したの時、中国は激しく抗議するも、中国側が釣島台に上陸したり、占拠したりすることはない。しかしこのことを"契機"として「我打我的」の通り、一帯海域を中国の管轄域に組み入れ、巡回を常態化させた。日本政府が為す術もなくさせた。占拠等をすれば、日本側が"主動側"、中国が"受動側"(つまりは日本側の土俵)となり、中国の巡回を日本側が妨害すれば、事態はその逆になる。
 フイリピン(実はアメリカ)による「南海国際仲裁裁判」においても、まったく同じことが起こっている。双方の合意を前提にしないまま、一方的な行われたこの「仲裁裁判」でも、この"結果ありき"の裁定を認めさせようと、アメリカは威喝の為に空母打撃群同海域に派遣した。これに対し中国は約百隻以上の艦船を動員し、これを駆逐しただけではなく、これを契機に「南海」の数ある岩礁等を一気に「島」に埋め立て、多方面にわたる施設を設け、「南海」の支配権を現実的に固めた。

 こうした軍事に関わる事例だけではなく、経済分野においても、アメリカが仕掛けた「貿易戦争」や「先端技術の禁輸」政策、「サプライチェーン分断」政策・・・最近では「半導体技術の封殺」等々に対する中国側の対抗処置にも、こうした"戦略"の一端が如実に表われている。
 アメリカが今以て世界唯一の「覇権国家」であることは疑い得ない事実ではあるが、中国やアジアをはじめとする第三世界国々の興起によってその威信は陰りはじめている。「ウクライナ戦争」が一気にその度を早めた。アフガンからの無様な撤退劇を例に挙げるまでもなく、アメリカが誇る軍事力が実は"張り子の虎"に過ぎなかったことを人々に見せつけ、アメリカ覇権の根源である「ドル支配」に今や反旗を上げる国々が続く。世界ははっきりと「多極化」の時代に向かって勢いを増しながら進み始めている。「欧米+ポチ」国々だけが「世界」なのではない。
 こうした激変しつつある世界という現実と、私たちが抱える日本の課題=「改憲」「領土問題」「辺野古」「琉球弧の軍事化」等と重ねながら、目をこらして"今"を見定める必要があるのではないだろうか?
2022/8/3  墨面

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「ペロシ下院議長の台湾訪問を糾弾する!」へのN.Hさんからの投稿

「ペロシ下院議長の台湾訪問を糾弾する!」へのN.Hさんからの投稿

 イラク戦争で無辜の市民を大量虐殺し、NATOやウクライナを背後で操って東方拡大してロシアを挑発し、結果、ウクライナの民衆を殺す結果に至らしめた大きな責任はアメリカにある。そして今度は中国を挑発! アメリカこそ世界平和の敵であり、ならず者国家だ! 彼らは、(あり得ないけど)実際に台湾有事となれば、絶対に台湾を軍事支援などしない。日韓の軍隊を使いアメリカ製の武器を売りつけるだけ! 台湾と日韓は「アジアのウクライナ」状態になる。
 しかし、今さらながら、「ペロシが台湾を訪問した」などとしか報道せず、その危険性を指摘しないわが日本のメディアの対米追随、ネボケ報道にもウンザリします。
 世界の民衆は、いい加減に、アメリカの残虐性、悪魔性に目覚めるべきだと思う。(N.H)
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ペロシ下院議長の台湾訪問を糾弾する!台湾有事を起こそうとしているのは、中国ではなくアメリカだ!

ペロシ下院議長の台湾訪問を糾弾する!
台湾有事を起こそうとしているのは、中国ではなくアメリカだ!



 報道によると、アメリカのペロシ下院議長が8/2夜、台北に到着。3日午前に台湾の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統と会談するとのことだ。

 ペロシ下院議長の台湾訪問は、正当な中国の猛反発があることを、承知の上での暴挙だ。台湾有事を挑発するアメリカを、座視してはならない。台湾有事で戦場となるのは、日本なのだからだ。アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問を、怒りを込めて糾弾する!

 「中華人民共和国政府は中国を代表する唯一の合法政府であり、台湾は中華人民共和国の領土の不可分の一部である」という「一つの中国の原則」は、国際社会において確立公認されている大原則だ。ペロシ下院議長の台湾訪問は、「一つの中国の原則」を破る中国への内政干渉だ。従って、中国の猛反発は極めて正当だと言える。

 中国は台湾有事など決して望んでいない。台湾有事を起こそうとしているのはアメリカだ。ペロシ下院議長の台湾訪問を、重ねて糾弾する!

大阪城狛犬会 伊関要
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コロナ感染拡大、人命を守らない日本やアメリカ。「人の命が第一」の中国。

◆◆ 働き人のいいぶん7月26日号より抜粋 ◆◆
コロナ感染拡大、
人命を守らない日本やアメリカ。
「人の命が第一」の中国。


 コロナの感染が急拡大している。今のオミクロン株「BA5」は感染力が強いことと、夏休みの時期に入って人の移動が多くなっていることが原因だろう。みんなコロナ疲れしていて、なかなか行動制限が難しくなっていることもあるだろう。しかし感染者数は拡大し続けていて、まだ天井は見えていない。
 医療は非常に厳しい状態で、コロナの患者が多くなってくると、ほかの病気の患者にも影響が出てくる。放置しておいてよいという話ではない。
 神戸ルミナリエは今年は中止を決めたが、祇園まつりは開催した。23日の夜で4万人の人出だそうだ。おそらく多くの感染者がでるだろう。スポーツ観戦とかUSJのような沢山の人間が集まるような催しはしばらく中止すれば、かなりの効果は期待できるはずだ。今は夏休みなので学校での感染は抑えられている。今こそチャンスである。政府は「行動制限」というと国民の反発を恐れているのだろうが、本当の民主主義は人の命を守ることだ。高齢者や基礎疾患のある人、なかなか声を上げることができない人の立場に立って感染対策を行うのが本当の民主主義である。
 これまでのアメリカにおけるコロナの死者は102万6千人、日本は3万1千人、中国は5千人だ。人口1000万人当たりの死者数は、アメリカが3万1185人、日本2千480人、中国35人だ。
 いったい、どこの国が人の命を真剣に守ろうとしている国なのか?一目瞭然(いちもくりょうぜん)である。中国政府はハッキリ言っている。「経済よりも人の命が大切である」と。そしてその結果、経済も一番うまくいっているのが中国だ。 (いんば)

原子力規制委員会、
原発汚染水の海中放出を最終許可。


 原子力規制委員会は22日に臨時会合を開き、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の処理水海洋放出計画の安全性に問題はないとして、計画を認可した。
 130万トン以上の水を放出する計画に最終承認を与えたが、福島県の漁師、中国や韓国は断固として反対している。
 中国の汪文斌報道官は、今回の決定に対し「福島の放射能汚染水処分は、世界の海洋環境と太平洋沿岸諸国の公衆衛生に影響を与えかねない。それは決して日本だけの問題ではない」と述べた。
 彼はまた「日本が、自国の権益が国際社会の公共利益より優先すると主張して、危険な処置をとれば、無責任な行動に対する代償をを支払い、歴史に汚点を残すのは確実だ」と補足した。
 2011年、マグニチュード9.0の地震と、続く破壊的津波の後、3つの炉心が溶融し、福島第一原発は冷却システムが破壊された。当時、汚染された大量の水が太平洋に流れ、日本の東海岸沿いの地域の大規模避難を引き起こした。
 事故後、原子炉を冷却するために使用された水は、原発で何百というタンクに格納されている。ろ過され、放射能汚染の多くを取り除く処理過程を経てはいるが、いぜんとしての放射性同位元素、主にトリチウムを含んでいる。日本の原子力規制委員会に公式承認された放水計画では、この汚染水を、水中トンネルを経由して福島県海岸沖約一キロのところで放水する予定だ。政府は来春までに、この作業に着手したいと願っているが、トリチウムに汚染された水は、ゆっくり放出し、一定の水準に薄めなければならない為、放水は数十年かかるかもしれない。
 政府は海洋放出が唯一の解決策としているが、専門家からはいくつかの案が出ている。ただ少しお金がかかるだけだ。
 当然のことながら、海は日本だけのものではなく、ましてや東電だけのものではない。政府と東電は「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」としているが、漁民はお金で黙らせるコンタンだ。それも漁民に対して失礼な話だが、そもそも「関係者」とは漁民だけなのか?海は世界の海だ。人間の海でもあれば全生物の海だ。今の全生命の海でもあれば、1万年後、100万年後の生命にとっても必要な海だ。こういうすべての関係者の理解を得たのか?得ようとしているのか?
 中国政府はくり返し、汚染に関する懸念を述べているし、韓国や他の国々でも、活動家が、この計画に強く反対している。
 日本政府と東電は、こうした声に対してちゃんと答えるべきである。日本政府には独断で汚染水を海洋放出する権利はない。日本人も、今や日本がアジアで一番のトラブルメーカーになっていることに気づくべきである。(いんば)
                      
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