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「一帯一路」は人類の希望

一帯一路」は人類の希望

 この14日と15日、中国北京で「一帯一路」国際協力サミットが開かれた。

 このサミットには国連事務総長ら70を超える国際機関代表団、130を超える国の代表(うち29か国は首脳クラス)、総勢1500人が参加した。
(首脳が参加した国・・・アルゼンチン、ベラルーシ、チリ、チェコ、インドネシア、カザフスタン、ケニア、ラオス、フィリピン、ロシア、スイス、トルコ、ウズベキスタン、ベトナム、カンボジア、エチオピア、フィジー、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、パキスタン、ポーランド、セルビア、スペイン、スリランカ、キルギス)

 「一帯一路」というのは、ユーラシア大陸の東の果てから西の果てまで、陸と海の道に沿って、巨大な経済ベルトを建設しようという構想だ。これは2013年に中国の習近平主席がみずから提案し、すでに3年あまりの実績を積み上げてきた。

 いまや大陸横断鉄道はいくつものルートが完成し、中国の各地とヨーロッパの各地を結ぶ大経済動脈ができつつある。中国と東南アジアを結ぶ鉄道網も建設ラッシュ。パキスタンの港湾と中国内陸部が鉄道で結ばれ、中国内陸部とヨーロッパの輸送路は80%も短くなった。
今年の1月18日には、中国東部の町浙江省義烏市を出発した貨物列車が、18日間かけてイギリスのロンドンに到着した。12000キロを走破した。

(ロイター/Stefan Wermuth)

 列車は途中、カザフスタン、ロシア、ベラルーシ、ポーランド、ドイツ、ベルギー、フランスを経由。英仏海峡トンネルを経てロンドンに到着した。

 中国が2013年から始めた「一帯一路」構想の一環として、同国と鉄道網で結ばれた欧州の都市は、ロンドンが15カ所目となる。海の道も各地で港湾建設が進む。

 習近平氏はサミットの開幕式に出席して、基調演説を行った。彼は「一帯一路」建設の基本的な考え方について次のように述べた。
「この4年間で、世界の100以上の国と国際組織が『一帯一路』構築を積極的に支持し、参加した。国連総会や国連安全保障理事会などの重要決議にも、『一帯一路』構築の内容が盛り込まれた。『一帯一路』構築は徐々に理念から行動へ、ビジョンから現実へと変わり、実り多い成果を上げている」。 彼は、「一帯一路」を建設するにあたり、五点に関して意見をのべた。
(1)「一帯一路」を平和の道に。
(2)「一帯一路」を繁栄の道に。
(3)「一帯一路」を開放の道に。
(4)「一帯一路」を革新の道に。
(5)「一帯一路」を文明の道に。

 とくに、一点目の「平和の道に」では、各国は互いの主権、尊厳、領土保全を尊重し、互いの発展路線と社会制度を尊重し、互いの核心利益と重大な関心を尊重しなければならない。と述べた。(以上、詳しくは「北京週報」検索)

 これは、TPPなどとは明らかに違う。 TPPには多国籍企業が、企業立地国の制度が不公平だとして立地国政府を訴えることができる条項があり帝国主義的な性質は明らかだ。

 中国はこれまでの各国との通商の実務の中で、意見の違いはあっても、対等の立場で議論によって解決するという原則を貫いており、それが大きな信頼を勝ち得ている理由である。

 習近平氏がかかげる原則は、第二次世界大戦後、帝国主義から解放されたアジア・アフリカの振興独立国が1955年4月18日、インドネシアのバンドンに集まって確認した平和10原則を土台にしている。

平和10原則
1.基本的人権と国連憲章の趣旨と原則を尊重する。
2.全ての国の主権と領土保全を尊重する。
3.全ての人類の平等と大小全ての国の平等を承認する。
4.他国の内政に干渉しない。
5.国連憲章による単独または集団的な自国防衛権を尊重する。
6.集団的防衛を大国の特定の利益のために利用しない。また、いかなる国も他国に圧力を加えない。
7.侵略または侵略の脅威・武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立をおかさない。
8.国際紛争は平和的手段によって解決する。
9.相互の利益と協力を促進する。
10.正義と国際義務を尊重する。

 これは戦後の非同盟運動の基本精神となったものだが、「一帯一路」はこの精神を具体的に体現し、発展させようという試みともいえる。

 今回面白いのは、東南アジアの国がこぞって首脳クラスが参加したこと。安倍首相が一生懸命に「外遊」して作ろうとしていた対中国包囲網は、誰にも相手にされていないことは明らかだ。それで日本だけが孤立してはいけないということで、直前になってあわてて自民党の二階幹事長、経団連の榊原会長らが参加を決めた。今井尚哉(いまいたかや)首相秘書官も現地を訪れている。(今井尚哉は、安倍の側近中の側近。「一億総活躍社会」「アベノミクス」「新三本の矢」という言葉も発案。元通産事務次官の今井善衛はおじ。今井敬・元経団連会長もおじ。安倍家と今井家は縁戚関係。「安倍の耳元でささやき続ける男」「安倍を影であやつる男」と言われる。)今井が行っているということは、現地に指揮所があるのと同じで、日本のあわてぶりがわかる。

 さらに韓国も朝鮮も代表を送っていることは注目だ。何らかの接触があるのかないのか? 

 そしてチリ、アルゼンチンなど南米の国も参加している。これは世界的な経済のわくぐみを大きく変える可能性を秘めているということだろう。安倍を早く辞めさせて、しっかりとこの流れに参加することが、日本の平和と繁栄の道であると思う。         
(いんば)
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安倍政権、中国に白旗!中国主催の「一帯一路」サミットに参加。日本国民には知られないようにコッソリ?

安倍政権、中国に白旗!中国主催の「一帯一路」サミットに参加。
日本国民には知られないようにコッソリ?


 この5月14日と15日、中国の北京で「一帯一路」の国際協力サミットフォーラムが開かれる。

 何かと中国を敵視している安倍内閣だが、この会議に自民党の二階俊博幹事長を出席させるという。経団連の榊原定征会長も同行する予定で、世耕経産相の出席も検討中だという。

「一帯一路」とは?


(写真は、インドネシア、青山工業パークの専用埠頭、インドネシアにおける「一帯一路」構想重点プロジェクトとなっている。)

 中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席が2013年に提唱したアジアとヨーロッパを結ぶ二つの経済圏構想。一帯は中国西部から中央アジアを経由してヨーロッパにつながる「シルクロード経済ベルト」、一路は、中国沿岸部から東南アジア、インド、アラビア半島の沿岸部、アフリカ東岸を結ぶ「21世紀海上シルクロード」をさす。

中国外務省、商務省などが2015年3月に発表した公式説明によれば、「一帯一路」は北線、中線、南線の計三つのルートによって構成される。通過するおもな都市と国は以下のとおりである。

 北線 北京(ペキン)―ロシア―ドイツ―北欧。

 中線 北京―西安(せいあん)―ウルムチ―アフガニスタン―カザフスタン―ハンガリー―パリ。

 南線 泉州―福州―広州―海口―北海―ハノイ―クアラ・ルンプール―ジャカルタ―コロンボ―コルカタ―ナイロビ―アテネ―ベネチア。



 中国の王(ワン)毅(イ)(おうき)外交部長の説明だと、この会議には「28カ国の元首及び政府首脳の出席が確定し、110カ国の高官、学者、企業家、金融機関、メディアなど各界関係者、61の国際組織のトップ及び代表89人が出席する予定になっている。参加国はアジア州、ヨーロッパ州、アメリカ州、アフリカ州、オセアニア州にわたっている」という。

 この構想は、ユーラシア大陸の東と西、すなわちアジアとヨーロッパ、北アフリカを鉄道や道路、港湾で結び、新たな巨大な経済圏を作り上げようというものである。しかもこの事業に参加するには、どんな資格も必要なく、全ての国や地域が対等な立場で議論を重ね、共に築き、共に利益を享受するという実績を積み上げている。

 この地球規模のインフラ整備計画は、もちろん歴史上初めての規模と質をもつものである。多くの困難があるだろうが、人類共有の財産を世界的な規模で共に建設するという実践は、人類の平和にとっても大きな意味を持つ。お互いに軍備競争をして戦争の恐怖におびえる世界から、全ての民族が共存共栄、仲良く暮らせる世界への、現実的な保障ともなるプランである。自分の仕事場を爆弾でつぶそうと考える人はいないだろう。明日から仕事がなくなる。自殺行為だ。その仕事場が、世界の共有の財産だとしたら、戦争などおこせるはずがない。「一帯一路」は世界平和の建設事業でもある。

 安倍の軍事オタクの政策とは月とスッポンである。

 安倍政権はアベノミクスの柱だったTPP(企業中心の国際主義)も失敗し、たのみのアメリカ自身が中国と仲良くしようという雰囲気なので、このままだと日本だけが孤立してしまうということにようやく気がついたようで、二階自民党幹事長を出席させることにした。

 これから世界の歴史はこの「一帯一路」を軸に動くことになるのではないか?                          
(いんば)
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