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「ポストコロナの台湾海峡情勢と両岸関係の未来」 大阪中国総領事館「中国を理解するオンラインセミナーシリーズ第10回」を視聴して

「ポストコロナの台湾海峡情勢と両岸関係の未来」
大阪中国総領事館「中国を理解するオンラインセミナーシリーズ第10回」を視聴して


 12/22、中国駐大阪総領事館主催の中国を理解するオンラインセミナーシリーズ第10回(最終回)が開催されました。「ポストコロナの台湾海峡情勢と両岸関係の未来」をテーマにアモイ大学台湾研究院院長の李鵬教授が講演されました。

 100年来未曾有の大変化の時代にあって、「台湾問題の解決と祖国の完全統一は、中国共産党の変わらぬ歴史的任務であり、中華系の人々すべての共通の願いである。」「国の主権と領土を守るという中国人民の強い決意、確固たる意志、強大な能力を過小評価してはならない。」ということを軸に講演は展開されました。主な内容は、㈠コロナ下における世界と台湾海峡情勢、㈡台湾の政治動向と両岸関係の方向性、㈢中・米の戦略的競争と台湾海峡情勢、㈣平和発展と祖国統一の未来、の4つのテーマでした。詳しくは後日中国駐大阪総領事館のホームページに講演動画がアップされます。是非ご覧ください。 こでは日本で最も感心がある、というよりメディアが大騒ぎをしている「台湾有事」に関する一連のお話と私の感想を記したいと思います。

 Q&Aコーナーで「台湾有事は日本有事と言われるがいかがでしょうか。」との質問が出ました。これに対して李鵬教授は「台湾問題に対する認識不足です。」「感情だけではなく理性的分析が必要です。」「平和統一は世界平和の問題で、日本の国家利益からの判断が必要です。」「アメリカの強制ではなく、日本の国家利益から日本独自の台湾政策が必要です。」「アメリカのお先棒を担ぐことが本当に日本のためになるでしょうか?」といったお答えでした。

 関連するお話が講演でもありました。私のメモをもとに記します。「台湾問題はアメリカに責任があります。朝鮮戦争の時にアメリカが台湾海峡を封鎖したのです。」「我々は忍耐強く、最大の誠意をもって、最大限の努力を重ね、平和統一を実現したい。しかし、『台湾独立』分裂勢力が挑発行為を強め、レッドラインを踏み越えてくるなら、我々は断固とした措置を取らざるを得ない(習近平氏)」「レッドラインとして、●台湾当局の独立宣言、●憲法改正独立、●国連加盟、などが考えられます。」「米高官の訪台などの挑発、火遊び、テストはやめるべきです。」

 「台湾問題は中国の内政問題。日本は離れているべき(日本が関わるべき問題ではない)です。」「日本は50年にわたり台湾を(植民地)統治しました。これは中国人には敏感でセンシティブな問題です。」「アメリカに引き込まれないでください。」「アメリカは逃げられても日本は逃げられません。」「だから、日本はアメリカに強要されても台湾問題に入るべきではありません。」

 この問題に関してはおおむね以上です。ここで気になるのは「台湾有事は日本の有事」などと真顔で言う日本の政治家のレベルの低さ、政治の劣化です。戦争を知らない世代が政界の要職に就き日本をミスリードする危うさです。台湾有事に自衛隊が参戦するということは日本列島を戦場にするということが分からないのでしょうか。日本を、国土を、国民を戦火にさらして「台湾有事は日本有事」を説く政治家はどのように責任を取るつもりか!?日本の台湾、朝鮮の植民地統治、中国侵略戦争の歴史を知らず教訓もくみ取らない政治家が、日本は再び参戦すると表明しているのです。中国、韓国・朝鮮の人々が日本に対して抱く危惧はいかばかりかと思います。実に誤ったメッセージをアジア、世界に発信してしまっています。更に指摘すべきは、日米同盟よりも中米関係の方が歴史も古く通底する絆は強いことを日本の政治家は知るべきです。日本本土が戦火にさらされてもアメリカ本土が無傷の内に中米が和解する術とルートを中国とアメリカは持っている可能性があることを知るべきです。戦争に至らずとも日本の孤立は想像に難くありません。真に日本の国家利益から考え行動できる政治家の登場が喫緊の課題だと思います。その為にも、強要されてアメリカのお先棒を担ぐのではなく、日中友好を基礎に日本のための日本独自の政治が実現できるように私たち市民の側からも声をあげましょう!

 最後に「台湾有事は日本有事」の暴論を満身の怒りを込めて糾弾して報告を終えます。(伊関)


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駐日中国大使館報道官,香港特区立法会選挙に関わる日本側の誤った言論について厳正な立場を表明

駐日中国大使館報道官,香港特区立法会選挙に関わる日本側の誤った言論について厳正な立場を表明

  12/24付、中国駐大阪総領事館のホームページに駐日中国大使館報道官談話「香港特区立法会選挙に関わる日本側の誤った言論について厳正な立場を表明」が掲載されていたので紹介します。
 先日の香港立法会選挙に関して「選挙制度の民主的要素が侵害されたことに重大な懸念を表明する」とするG7外相共同声明のニュースは日本でも広く流されていました。しかし、中国の言い分はほとんど知らされないままです。そこで、中国の言い分も聞いてみてことの是非判断してみましょうということで、紹介したいと思います。


駐日中国大使館報道官,香港特区立法会選挙に関わる日本側の誤った言論について厳正な立場を表明  2021-12-21 15:32

 12月21日、日本はG7の他の国々とグルになっていわゆる香港に関する外相声明を発表した。日本の外務省は香港情勢についていわゆる外務報道官談話を発表し、香港特区の第7期立法会選挙について公然とあれこれ勝手なことを言い、わけもなく香港の選挙制度のイメージを汚し、中傷し、中国の内政に乱暴に干渉して、国際関係の基本的準則に著しく違反した。中国はこれに断固反対し、強く非難する。
 香港は中国の香港である。香港がどのような民主主義の道を歩み、どのような選挙制度を実行するかは完全に中国の内政であり、いかなる外部勢力の干渉も許さない。中国政府の国家の主権、安全、発展の利益を守る決意は揺るぎなく、いかなる外部勢力の香港の事柄への関与にも反対する決意は揺るぎないものだ。香港の選挙制度を汚し、中傷し、香港の民主主義と法治のプロセスを妨げようとするいかなる企ても、また、香港の繁栄・安定を破壊し、中国の発展を阻止しようとするいかなる画策も目的を果たすことはできない。
 12月19日に行われた香港の立法会選挙は滞りなく終了した。これは香港が混乱を収拾し、収拾から繁栄に向かう鍵となる時期に行われた重要な選挙であり、「愛国者による香港統治」の原則を実行に移し、「一国二制度」の長期の安定・永続を図るうえで重要な意義を持つ。今回の選挙は公平、公正、公開、安全、クリーンなものであり、有権者の民主的諸権利が十分に保障され、香港社会各界の幅広い支持と擁護を得た。これは香港の実情にかなう質の高い民主主義を発展させるのに有利であり、香港の良い政治体制で効率よく統治する新たな枠組みを築くのに有利である。われわれは確固として揺らぐことなく「一国二制度」の枠組みの下で香港の実際の状況に合致した民主主義制度を発展させていく。香港の民主主義発展の見通しは明るく、民主主義の道は必ず歩むほどに広々としたものになるだろう。
 日本側のこのところの香港に関わる問題におけるネガティブな動きに対し、中国側はすでに何度も厳正な立場を明らかにし、強い不満を表明してきた。今回、日本は我を張って関係国とグルになり、香港問題で再び事を荒立て、面倒を引き起こし、中日関係に著しい妨害をもたらした。中国は日本が現実と大勢を見極め、中日の四つの政治文書の精神を順守し、いかなる方式にせよ香港の事柄と中国の内政に関与することをやめるよう強く促す。

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南京大虐殺国家公祭日 中国の吉川さんから届いたオミクロン株に関する続報

南京大虐殺国家公祭日
中国の吉川さんから届いたオミクロン株に関する続報


中国では毎年12/13に南京大虐殺国家公祭日として、南京虐殺記念館で国家行事として追悼式が行われます。今年の南京大虐殺国家公祭日の様子を南京在住の吉川さんが伝えてくださいました。


≪吉川さんからのお便り≫

今日は国家公祭日で、式典が行われました。幸存者がわずか61名になってしまいました。

この期間、記念館の周りのショッピングセンターやバス停の広告は、平和ポスターに変わっています。
式典に合わせ、市民は一斉に黙祷、車も止まりました。

大量虐殺は史実なのに、日本政府は代表が参列して謝罪するとか、花輪を送るとかの弔意も示さない。

中国各地で炭疽菌やペスト菌をばらまいた日本軍。
否応なく感染症と戦ってきた中国人民。

そういう歴史に目をつぶり、"中国に制裁"とか言うのは非常におかしいと思います。


さて、オミクロン株は、南アフリカの研究でファイザーワクチンの中和効果が、従来株の1/40になるとのことなので気をつけてください。

https://www.cbsnews.com/news/omicron-variant-covid-19-vaccines-news-pfizer-efficacy/

香港中文大学の許樹昌教授によると、重症化、死亡リスクの予防効果はファイザーワクチンにもありますが、中国の不活化ワクチンよりも効果が劣るそうです。

第5波で高齢者の被害が比較的少なかったのはワクチン効果だと思われるので、mRNAワクチンを回避するオミクロン株は危険だと私は思います。

年末年始が今の免疫で乗り切れたらいいのですが。

お忙しいでしょうが、休養をよくとってください。
お母さんによろしくお伝えください。   

吉川淳子

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世界の大多数は、アメリカを「民主主義国家」とは考えていない!

世界の大多数は、アメリカを「民主主義国家」とは考えていない!

 アメリカの大手調査会社「ピュー研究所」が、11月1日、世界はアメリカをどう見ているかについての調査結果を発表した。その中に「アメリカは民主主義の良きモデルか?」という質問がある。回答は次の3つの中から選ぶ形式だ。

A:アメリカは他国が模範とすべき良きモデルである。 B:かつては良きモデルだったが、今はそうではない。 C:アメリカは過去にも他国の模範となるような良きモデルであったことはない。
その調査結果が次の表だ。数字は%。



 これを見てわかるのは、「アメリカは模範になるような民主国家ではない」と考えている人が圧倒的に多い。しかもこれらの国はアメリカが「同盟国」と考えている国ばかり。アメリカ国民さえ80%は「アメリカは模範となるような民主主義国家ではない」と考えている。

 アメリカのバイデン大統領は12月9日~10日とオンラインで「民主主義サミット」を開いた。 
 バイデン大統領は、この「民主主義サミット」にあわせて、各国の独立系メディアに対し、「民主化」支援として来年、最大で480億円を拠出する計画を発表した。これは他国への内政干渉以外の何物でもない。しかしこれは今回に限ったことではない。

 アメリカには「全米民主主義基金」(ぜんべいみんしゅしゅぎききん)という組織がある。もともとCIAが非公然活動として行っていた他国への内政干渉を、レーガン政権時代に「他国の民主化を支援する」名目で、公然と行うようになった。出資者はアメリカ議会である。イラク、アフガニスタン、ベネズエラ、新疆、香港、台湾、東京、大阪、世界のいたるところで、アメリカの武器産業や大企業をもうけさせてくれる「民主派」「改革派」「民主活動家」「メディア」を支援している。

 自国の利益のためには他国に内政干渉してもかまわないというのがアメリカ式「民主主義」だ。アメリカ大陸入植以来、インディアン虐殺による土地の収奪と、奴隷貿易によるタダの労働力酷使で国の基礎を築いた国、「悪魔が地上に送り込んだ国」アメリカの「民主主義」の本質である

 もう一つ、「民主主義サミット」に招待されなかった中国についての調査がある。

 ハーバード大学アッシュセンターが2003年から2016年にかけて中国で行った8回の調査だ。国、省、県、郷の4段階の行政レベルでの、都市及び農村の3万1千人に対する面談調査の結果である。

中央政府に対する満足度
2003年86.1% ⇒2016年93.1%

郷政府(日本では市町村レベルに相当)に対する満足度
2003年44% ⇒2016年 70%

状況が改善されていないとした市民
2004年28%⇒2016年 7.6%

状況が完全に解決されたとする市民
2004年19.3%⇒2016年 55.9%

この数字は中国政府のお手もりではない。アメリカの最高学府が発表した数字だ。どちらが本当の民主主義国家なのだろう?      (いんば)

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「アジアから問われる日本の戦争」展 2021  2021年12月10日~12日  エルおおさか 本館9階 記録写真(暫定版)

「アジアから問われる日本の戦争」展 2021
2021年12月10日~12日
エルおおさか 本館9階 記録写真(暫定版)






























































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大阪城狛犬会「アジアから問われる日本の戦争」展2021に出展

大阪城狛犬会
「アジアから問われる日本の戦争」展2021に出展


 12/10~12、エルおおさかで開催された「アジアから問われる日本の戦争」展2021に大阪城狛犬会が出展しました。

 「1937年大阪城のこま犬が中国侵略戦争で天津から略奪されてきた経緯」「1938年『支那事変聖戦博覧会』に武勲を誇る戦利品としてこま犬が展示されて戦意高揚に利用されたこと」「1984年、市民によるこま犬返還運動が成就し、大阪市が中国への返還を申し出たところ中国政府より『こま犬返還の申し出は日本人民の友誼の気持ちのあらわれ』だとして改めて『友好の証』として寄贈されたこと」などを展示しました。展示の最後は「大阪城を平和公園にしよう」というパネルで締めくくりました。

 会場では日中友好の旗を掲げ、「大阪城のこま犬の正しい由来が明記された説明版設置を求める署名」を実施、多くの方々に署名をいただきました。また「大阪城を平和公園にしよう」という運動に力強い賛同の声が寄せられました。
             (報告:伊関)







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速報 オミクロン株についての資料

速報 オミクロン株についての資料

中国の吉川さんから、オミクロン株に関する最新情報が届きました。早速掲載しました。オミクロン株は、免疫回避力が高く経過も早いとのことです。師走のあわただしい時期となりました。くれぐれもご注意ご自愛ください。


≪吉川さんからのお便り≫

さて、今日お届けするのは突然浮上したオミクロン株についての資料です。
「感染力は高いが重症化は少ないのでは」などという声もありますが、
具体的な患者さんの症状についての情報がまだ少ない段階です。



中国では、南アフリカ在住でオミクロン株に感染した駐在員が先日SNSで経緯を公開し、話題を呼んでいます。

医学系メディアも彼にインタビューし、内容が詳しいことから、

症例として参考になるのではないかと考え、主な部分を翻訳してみました。

中国の新型コロナウイルス関係の最新ニュースのリンクも掲載していますので、参考になれば幸いです。

これが典型的なのかどうかはまだわかりませんが、この症例のポイントは、

①オミクロン株の免疫回避力はかなり高い
このHさんの場合、以下のようなワクチン接種歴と罹患歴がありながら感染されています。


2021年1月 中国製不活化ワクチン2回接種

2021年6月 デルタ株感染

2021年10月21日 ファイザー製ワクチン1回接種

2021年11月30日 オミクロン株感染と診断

②症状はかなりつらい
Hさんはデルタ株感染で見られたような深刻な呼吸困難などにはなっておらず、

一人で車を運転して薬を取りに行ったり、SNSにビデオを投稿したりされているので軽症の範囲内です。


しかし咳で寝られない、2時間で3リットルもの水を飲んでもまだ乾く、などの状態が数日とはいえ続きました。

彼は海外駐在員をするような32歳の元気な若者であり、中薬も服用されて快方に向かわれていますが、
高齢者や子ども、持病のある人などにとっては、同様の症状で点滴もなく家で過ごすのはつらいと思われます。

③経過が速い
感染から症状の開始、悪化までの時間が短いようなので、療養生活への準備が難しい可能性があります。


④伝播性が高い
Hさんの症例からは伝播性についての情報は少ないですが、報道によると伝播性が高いと言われています。

南アフリカではデルタ株の流行が収束傾向のあと、オミクロン株の流行が急速に始まったので、

同じくデルタ株の流行が収束している日本では注意が必要かもしれません。



一人暮らしでなければ同居人全部にうつる可能性が高く、

無理して買い出しに行けば、スーパーや往復の経路で感染が広がる可能性もあります。
老人ホームや病院などで感染が次々広がる事態も考えられます。


万一大流行した場合、医療、食事、生活のケアをどのように保障していくのか考える必要があると思います。

特にこれから年末年始を迎え、医療や行政にアクセスしにくくなる時期であることも考慮しなければいけません。



日本でも中国でもせっかく患者数が少ない年末年始を迎えられそうだったのに残念ですが、

何とかここでふんばって、コロナ最後の冬とできればどんなにいいでしょうか。



寒くなりますのでどうかお身体に気をつけて。

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