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放射能汚染水の海洋放出に反対! 

放射能汚染水の海洋放出に反対!
       (働き人のいいぶん3月28日号より)


 福島原発事故から12年になる3月11日、東京電力と首相官邸前に多くの人が集まり、「放射能汚染水で海を汚してはならない」「海はごみ捨て場ではない」「海を守り、子どもを守り、未来を守る」と放射能汚染水の海洋放出に強い反対を表明した。
 放射能汚染水の海洋放出には日本の市民以外にも中国、韓国、ロシア、フイリピンなどが反対しているが、最近パプアニューギニアが反対を表明した。
 パプアニューギニアはインドネシアの東側、ニューギニア島の東半分と周辺の島々からなる国だ。面積は46万平方キロで日本の約1.2倍、人口は約1000万人。
次の記事はパプアニューギニアの3月6日の新聞から。

 パプアニューギニアのジェルタ・ウォン漁業海洋資源大臣は、日本に対し、機能していない福島原子力発電所から100万トン以上の放射性廃水を太平洋に放出する計画を中止するよう要請している。

 ウォン大臣は、太平洋諸島の人々の生命や、世界中の魚やその他の海産物の消費者の健康に対するリスクが高すぎるため、核廃水の排出を進めてはいけないとし、「太平洋島しょ国は日本と親密な友好国であり、核分裂生成物が海中に拡散することを受け入れることはできないと、私たちは共に敬意を持って伝える。」「この核廃水が生態系や食物連鎖に入り込み、人々を汚染し、太平洋の漁業に害を及ぼすことは疑いようがない。」「この核廃水が排出されれば、今後何十年にもわたって人々に害を与える『太平洋のチェルノブイリ』となる。」「日本は、広島と長崎の原爆投下の後、何十年にもわたって何千人もの日本人を殺傷し続けた残留放射性物質による人体への害を、他の国よりもよく知っている。」と述べた。

 また、ウォン氏は、核廃水がある程度処理されているだろうことは理解できるものの、汚染された核施設を所有する東京電力でさえ、そのリスクを確認しているとし、「2018年に東京電力は、フィルター処理が完璧ではなく、重放射性元素すべてを完全には除去できていないことを認めた。」「東京電力も、国連国際原子力機関(IAEA)も、貯蔵された福島の廃水の約70%が、まだ元の核分裂核を持っている可能性があることに同意している。」「私たちは、100万トン以上の核廃液が海流に沿って流れ、筋肉、骨、甲状腺の人間の細胞の突然変異を引き起こし、将来の世代に癌や先天性欠損症をもたらすという話をしているのだ。」「放射性廃棄物の海への放出は、太平洋の人々にとって容認できるものではない。」と述べた。
 太平洋島しょ国のフィジーも汚染水の海洋放出に反対している。
 フィジーのマノア・カミカミザ首相代行は金曜(3/3)、日本が福島原発の核汚染水を太平洋に放出する計画を立ててから、フィジーは非常に高い警戒態勢をとっていると語った。
カミカミザ首相代行は、「もしALPS(多核種除去設備)処理水がそれほど安全であるなら、日本はなぜ製造業や農業などの別の目的に再利用しないのか」と述べた。
 また、首相代行は、太平洋の健康はフィジー人にとって極めて重要で、太平洋は多くの人々の生活の源であり、世界で唯一健全なマグロの資源を保有している、太平洋諸島フォーラム(PIF)の2050年戦略では、海洋と人々の保全、保護、安全を重視していると強調した。
さらに首相代行は、日本が計画しているALPS処理水の放出は太平洋全域に越境的な影響を及ぼすものであり、放出を進める前に、その影響について共通の理解を得ることが重要であることを指摘した。
 カミカミザ首相代行は、この問題に関する日本の立場に関するデータと情報を検討するために、独立した科学専門家パネルを設置したと述べ、汚染された廃水の太平洋への放出を延期するよう求めた。
5月にG7広島サミットが開かれる。
 G7というのはアメリカ、イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、カナダ、日本の7か国。岸田首相はこのアメリカ中心のお友達連合に「汚染水の海洋放出」を認めてもらえば「OK」と考えている。世界を馬鹿にした考え方だが、それにもまして中国や韓国、ロシアやフイリピン、太平洋の島しょ国は日本の隣国だ。これらの国々の理解を得ずして核のゴミを海に捨てることなど許されるはずがない。こんな独善的な国が「敵基地攻撃能力」などを持てば、日本こそがアジアで最も危険な戦争の策源地になる。隣の国と仲良くすることこそが最高の安全保障だ。岸田首相は被爆地広島の出身でありながら、自らの手で放射能を全世界にばらまこうとしている。これは被爆者への裏切りでもある。対立の火種を世界にばらまいてはならない。
                     (ヤマハシ)
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