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「(欧米式の)選挙という遅れた制度に学ぶ必要は無い」に感嘆 第6回オンラインセミナー「中米駆け引きの歴史、現実と未来」受講感想
「(欧米式の)選挙という遅れた制度に学ぶ必要は無い」に感嘆
第6回オンラインセミナー「中米駆け引きの歴史、現実と未来」受講感想
11/12中国駐大阪総領事館主催の第6回オンラインセミナー「中米駆け引きの歴史、現実と未来」が開催されました。表題の「(欧米式の)選挙という遅れた制度に学ぶ必要は無い」はQ&Aコーナーでの講師の王文氏(中国人民大学重陽金融研究院執行院長)の発言です。「中国共産党の一党支配」についての質問にお答えになる中で飛び出しました。今回のテーマからは少し逸れますが、強烈なインパクトだったのでこの話題から入りたいと思います。
「(欧米式の)選挙の虚偽性。(欧米式の)選挙は少数の豊かな人(お金持ち)の利益の為にあります。」「アメリカではコロナで70万人の方が亡くなっています。しかし、(欧米式の)選挙で選ばれた政治家はだれも責任をとりません。中国では考えられないことです。」「中国では幹部を厳選する制度があります。」「中国の93%の人々はコロナ対策で共産党政府に感謝し、共産党政府を支持しています。」「(欧米式の)選挙という遅れた制度に学ぶ必要はありません。」と。
では「中国では幹部を厳選する制度があります。」とはいったいどういったものか。気になったので調べてみました。中国でも政府・行政組織に入るには日本の公務員試験のような選抜試験があり合格すれば誰でも入れるようです。でも、幹部選抜となると先ずは中国共産党員であることが前提となるようです。中国共産党員になるには厳しい選抜あるようです。日本では〇〇党員募集のポスターを見て応募し党費を払えば簡単に入党できる場合が普通です。でも、中国共産党は2人の党員の紹介が必要で、願書を提出し、思想、人物、業績などの審査を受けて合格すれば入党が認められるようです。入党に際しては「・・・党に忠誠を尽くし、生涯を共産主義のために戦い、党と人民のためにすべてを犠牲にし、・・・」と党旗を前に宣誓をするそうです。さらに1年間の予備党員を経て正式に中国共産党員になれるそうです。やっと党員になれたから後は年功序列で自動的に幹部になれるかといえば答えはノーです。習近平国家主席を例にとると、入党以来40年にわたる絶え間ない選抜と試練を潜り抜け、16回の異動と延べ1億5千万人以上の人口地域担当を経て、現在中国共産党員中央委員会総書記、国家主席、中央軍事委員会主席となったのです。「・・・人民のためにすべてを犠牲にし、・・・」と誓いを立て、絶え間ない選抜と試練を潜り抜けた人々(中国共産党員)によって中国は運営されているのです。翻って日本ではどうでしょう。人気タレントから国会議員。親の七光りの2世3世議員。選挙は金次第(衆議院議員立候補2,500~3,000万円で当落線上)で、自身の政治信条はわきに置いてスポンサーの言いなり。これでは中国の人々から「(欧米式の)選挙という遅れた制度に学ぶ必要はありません。」の声が出るのもうなずける話だと思いました。
オンラインセミナーも回を重ね今回で6回目です。注目をして毎回感想を日中友好ネットに載せてきました。しかし、それは極めて浅い理解でしかありませんでした。既に5回までが動画として大阪中国領事館のホームページにアップされています。私も今一度見直してみてつくづく感じます。特に今回は中米関係でした。中国はアメリカに取って代わって覇権国になろうとは決してしていません。新たな文明の高みで共に新たな人類社会を構築しようとしているのだと思います。キーワードは「人類運命共同体構築」。一連のセミナーに通底するテーマだと思います。私の感想よりも是非実際にご覧になってみてください。今までのオンラインセミナーの動画(URL)を貼り付けます。
第1回「中日関係ーその真実、問題点と活路」
https://www.youtube.com/watch?v=5bvUjcx2MvQ ☚クリックしてご覧ください。
第2回「未来に向けての中国大戦略(Grand Strategy)」
https://www.youtube.com/watch?v=WEDAP1IPRYE ☚クリックしてご覧ください。
第3回「中国経済社会の発展現状と前景」
https://www.youtube.com/watch?v=axZkV9izeAc ☚クリックしてご覧ください。
第4回「習近平外交思想と中国特色のある大国外交」
https://www.youtube.com/watch?v=XUCI5B3JnBU ☚クリックしてご覧ください。
第5回「ポストコロナの一帯一路の行方と日本のチャンス」
https://www.youtube.com/watch?v=B1UfPYCuDFs ☚クリックしてご覧ください。
今回のセミナーを私なりに大まかにまとめてみます。但し、やはり実際にご自身で動画をご確認ください。後日中国駐大阪総領事館のホームページに掲載されます。
下に張り付けたのは、今回のセミナーで紹介された風刺画です。
高い壁のてっぺんを支点に一枚の板が渡されています。左端にアメリカ(美国)、右端に中国が乗っています。アメリカ(美国)は中国を蹴落とそうとしています。でもアメリカ(美国)が中国を蹴落とした途端、渡された板はバランスを失いアメリカ(美国)自身が転落してしまいます。実に的を射た風刺画だと思います。
王文先生は、今100年に一度の大変革の時代にあって、建国から70年来中国の外部環境における最大の変数がアメリカだとして、4つの時代区分(1~4ラウンド)に分けて、各ラウンドにおけるアメリカの中国への攻勢を如何に取り除いてきたか、そして今後如何に取り除き中華民族の復興をすすめるかを論じられたものと受け取りました。
第一ラウンド(1949~1972年)は軍事攻勢を受けた時期。朝鮮戦争、ベトナム戦争への関与を余儀なくされた。原爆、ICBM、人工衛星開発で戦略的勝利を得た。清末から100年近く「弾圧された」問題を解決した。
第二ラウンド(1972~2001年)のイデオロギー攻勢を受けた時期。自由化思潮の広がり、ソ連東欧の激変で政治的混乱が発生。1992鄧小平「南巡講話」、及び物質文明と精神文明の「両手でつかみ」という手段で局面の安定、経済の高速成長を迎え、アメリカの攻勢を退けた。
第三ラウンド(2001~2016年)経済攻勢。アメリカ企業の投資・合併・資本注入によって中国経済の命脈制御を試み中国の趨勢を左右しようとした。しかし、幾千万もの中国企業が自力更生と苦難の創業を果たし、ファーウェイ・テンセントなどの優れた中国企業が急速成長。世界企業の最前線へ躍進。2020年のフォーチュン・グローバル500の内、中国企業は120社を超え、その数はアメリカを超えている。
第四ラウンド(2016~2020年)多元的攻勢。トランプ大統領の登場でアメリカは中国に対し世論の中傷、科学技術封鎖、関税引き上げなどの「多元的攻勢」を採用。中国の政府・社会・企業は団結し、粘り強く重圧を押しのけ、2020年中国は世界唯一の経済・貿易のプラス成長を果たした主要経済国となった。今後5~8年でアメリカを超え世界第一位の経済国となる見込みがある。
以上のことを、豊富なデータを使い詳述され、中国の発展にとって主要な問題は国内にあり外部要因(アメリカ)による困難は副次的な問題だと指摘されました。そして「中国の台頭は“持久戦”であり、新たな長正の道を歩まねばならない」と結論されました。
米中いずれかが覇権をもって世界を支配することがもはや不可能な時代に人類史は来ているのだと思います。相手を蹴落とすことばかりを考えていては人類の生存そのものが脅かされる時代になってしまっているのです。コロナ禍、気候変動問題を見ても明らかです。「責任ある大国」ということを中国政府は最近よく言います。責任ある大国の責任とは人類の生存に対する責任だと思います。米中は人類の生存に責任を持つ大国だということです。米中の責任ある大国としての行動が人類運命共同体構築に向けた一歩だと思います。人類運命共同体にこそ人類の生存と未来があると思います。 (伊関)
第6回オンラインセミナー「中米駆け引きの歴史、現実と未来」受講感想
11/12中国駐大阪総領事館主催の第6回オンラインセミナー「中米駆け引きの歴史、現実と未来」が開催されました。表題の「(欧米式の)選挙という遅れた制度に学ぶ必要は無い」はQ&Aコーナーでの講師の王文氏(中国人民大学重陽金融研究院執行院長)の発言です。「中国共産党の一党支配」についての質問にお答えになる中で飛び出しました。今回のテーマからは少し逸れますが、強烈なインパクトだったのでこの話題から入りたいと思います。
「(欧米式の)選挙の虚偽性。(欧米式の)選挙は少数の豊かな人(お金持ち)の利益の為にあります。」「アメリカではコロナで70万人の方が亡くなっています。しかし、(欧米式の)選挙で選ばれた政治家はだれも責任をとりません。中国では考えられないことです。」「中国では幹部を厳選する制度があります。」「中国の93%の人々はコロナ対策で共産党政府に感謝し、共産党政府を支持しています。」「(欧米式の)選挙という遅れた制度に学ぶ必要はありません。」と。
では「中国では幹部を厳選する制度があります。」とはいったいどういったものか。気になったので調べてみました。中国でも政府・行政組織に入るには日本の公務員試験のような選抜試験があり合格すれば誰でも入れるようです。でも、幹部選抜となると先ずは中国共産党員であることが前提となるようです。中国共産党員になるには厳しい選抜あるようです。日本では〇〇党員募集のポスターを見て応募し党費を払えば簡単に入党できる場合が普通です。でも、中国共産党は2人の党員の紹介が必要で、願書を提出し、思想、人物、業績などの審査を受けて合格すれば入党が認められるようです。入党に際しては「・・・党に忠誠を尽くし、生涯を共産主義のために戦い、党と人民のためにすべてを犠牲にし、・・・」と党旗を前に宣誓をするそうです。さらに1年間の予備党員を経て正式に中国共産党員になれるそうです。やっと党員になれたから後は年功序列で自動的に幹部になれるかといえば答えはノーです。習近平国家主席を例にとると、入党以来40年にわたる絶え間ない選抜と試練を潜り抜け、16回の異動と延べ1億5千万人以上の人口地域担当を経て、現在中国共産党員中央委員会総書記、国家主席、中央軍事委員会主席となったのです。「・・・人民のためにすべてを犠牲にし、・・・」と誓いを立て、絶え間ない選抜と試練を潜り抜けた人々(中国共産党員)によって中国は運営されているのです。翻って日本ではどうでしょう。人気タレントから国会議員。親の七光りの2世3世議員。選挙は金次第(衆議院議員立候補2,500~3,000万円で当落線上)で、自身の政治信条はわきに置いてスポンサーの言いなり。これでは中国の人々から「(欧米式の)選挙という遅れた制度に学ぶ必要はありません。」の声が出るのもうなずける話だと思いました。
オンラインセミナーも回を重ね今回で6回目です。注目をして毎回感想を日中友好ネットに載せてきました。しかし、それは極めて浅い理解でしかありませんでした。既に5回までが動画として大阪中国領事館のホームページにアップされています。私も今一度見直してみてつくづく感じます。特に今回は中米関係でした。中国はアメリカに取って代わって覇権国になろうとは決してしていません。新たな文明の高みで共に新たな人類社会を構築しようとしているのだと思います。キーワードは「人類運命共同体構築」。一連のセミナーに通底するテーマだと思います。私の感想よりも是非実際にご覧になってみてください。今までのオンラインセミナーの動画(URL)を貼り付けます。
第1回「中日関係ーその真実、問題点と活路」
https://www.youtube.com/watch?v=5bvUjcx2MvQ ☚クリックしてご覧ください。
第2回「未来に向けての中国大戦略(Grand Strategy)」
https://www.youtube.com/watch?v=WEDAP1IPRYE ☚クリックしてご覧ください。
第3回「中国経済社会の発展現状と前景」
https://www.youtube.com/watch?v=axZkV9izeAc ☚クリックしてご覧ください。
第4回「習近平外交思想と中国特色のある大国外交」
https://www.youtube.com/watch?v=XUCI5B3JnBU ☚クリックしてご覧ください。
第5回「ポストコロナの一帯一路の行方と日本のチャンス」
https://www.youtube.com/watch?v=B1UfPYCuDFs ☚クリックしてご覧ください。
今回のセミナーを私なりに大まかにまとめてみます。但し、やはり実際にご自身で動画をご確認ください。後日中国駐大阪総領事館のホームページに掲載されます。
下に張り付けたのは、今回のセミナーで紹介された風刺画です。
高い壁のてっぺんを支点に一枚の板が渡されています。左端にアメリカ(美国)、右端に中国が乗っています。アメリカ(美国)は中国を蹴落とそうとしています。でもアメリカ(美国)が中国を蹴落とした途端、渡された板はバランスを失いアメリカ(美国)自身が転落してしまいます。実に的を射た風刺画だと思います。
王文先生は、今100年に一度の大変革の時代にあって、建国から70年来中国の外部環境における最大の変数がアメリカだとして、4つの時代区分(1~4ラウンド)に分けて、各ラウンドにおけるアメリカの中国への攻勢を如何に取り除いてきたか、そして今後如何に取り除き中華民族の復興をすすめるかを論じられたものと受け取りました。
第一ラウンド(1949~1972年)は軍事攻勢を受けた時期。朝鮮戦争、ベトナム戦争への関与を余儀なくされた。原爆、ICBM、人工衛星開発で戦略的勝利を得た。清末から100年近く「弾圧された」問題を解決した。
第二ラウンド(1972~2001年)のイデオロギー攻勢を受けた時期。自由化思潮の広がり、ソ連東欧の激変で政治的混乱が発生。1992鄧小平「南巡講話」、及び物質文明と精神文明の「両手でつかみ」という手段で局面の安定、経済の高速成長を迎え、アメリカの攻勢を退けた。
第三ラウンド(2001~2016年)経済攻勢。アメリカ企業の投資・合併・資本注入によって中国経済の命脈制御を試み中国の趨勢を左右しようとした。しかし、幾千万もの中国企業が自力更生と苦難の創業を果たし、ファーウェイ・テンセントなどの優れた中国企業が急速成長。世界企業の最前線へ躍進。2020年のフォーチュン・グローバル500の内、中国企業は120社を超え、その数はアメリカを超えている。
第四ラウンド(2016~2020年)多元的攻勢。トランプ大統領の登場でアメリカは中国に対し世論の中傷、科学技術封鎖、関税引き上げなどの「多元的攻勢」を採用。中国の政府・社会・企業は団結し、粘り強く重圧を押しのけ、2020年中国は世界唯一の経済・貿易のプラス成長を果たした主要経済国となった。今後5~8年でアメリカを超え世界第一位の経済国となる見込みがある。
以上のことを、豊富なデータを使い詳述され、中国の発展にとって主要な問題は国内にあり外部要因(アメリカ)による困難は副次的な問題だと指摘されました。そして「中国の台頭は“持久戦”であり、新たな長正の道を歩まねばならない」と結論されました。
米中いずれかが覇権をもって世界を支配することがもはや不可能な時代に人類史は来ているのだと思います。相手を蹴落とすことばかりを考えていては人類の生存そのものが脅かされる時代になってしまっているのです。コロナ禍、気候変動問題を見ても明らかです。「責任ある大国」ということを中国政府は最近よく言います。責任ある大国の責任とは人類の生存に対する責任だと思います。米中は人類の生存に責任を持つ大国だということです。米中の責任ある大国としての行動が人類運命共同体構築に向けた一歩だと思います。人類運命共同体にこそ人類の生存と未来があると思います。 (伊関)
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