ニガイメ記

文章が苦手なので、イメージ写真でお茶をにごす日記
・・・の略。

ゾルターンとベーラ

2010年03月18日 | TC-1

ちょいとオペラシティまで。飯守泰次郎指揮シティ・フィルの定期公演。
今回は特に楽しみなプログラムである。ハンガリー物の傑作2つ。

コダーイ:管弦楽のための協奏曲
バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」(演奏会形式、原語上演)

コダーイの“オケ・コン”が実演で聞けるとは有難い。ドラティ指揮のCDで聞き親しんでいる私には、この曲はもっと頻繁に演奏されてもおかしくないほどのすぐれた作品との認識があるのだが、今までにどこかのオケが公演曲目に載せていたという記憶が全くない。それもそのはずで、なんと、本日が「日本初演」。コダーイほどの著名作曲家の代表的作品が、わが国では現在に至るまで全く演奏されてこなかったとは、意外なこともあるものだ。今夜は貴重な体験をしたわ。

メインの「青ひげ公の城」、オーケストラは飯守氏の力わざが効いて全体的に雄渾な印象。花園や涙の湖のような箇所では、さらに精緻さや洗練を求めたかったが。2人の歌手は、オーバーな身振りを避けて端正に歌い込む感じで好ましい。今回の青ひげ公役(小鉄和広)は、ハンガリーまで行ってコーチを受けてきた成果であろう、吟遊詩人の前口上も担うし、歌唱はすべて暗譜だし、大したものだと思った。並河寿美による、淑やかさのよく出たユディットも、なかなかいいものだ。


camera: Minolta TC-1  film: Fuji SUPERIA PREMIUM400