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2015年1月22日

2015-01-25 23:46:05 | 腸内細菌

ウイルスは、炎症性腸疾患において予想外の役割を果たすかもしれない
Viruses may play unexpected role in inflammatory bowel diseases



炎症性腸疾患(Inflammatory bowel diseases; IBD)は腸における細菌の多様性の減少と関連する。しかし、セントルイスワシントン大学の医学部を中心とする新しい研究によれば、同疾患はウイルスの多様性の増加とも関連づけられた。炎症性腸疾患の患者は、健康なボランティアよりも消化器系のウイルスの種類が多かった。これはおそらくウイルスが疾患に関与することを示唆する。この研究は1月22日にCellのオンライン版、1月29日の印刷版で発表される。



科学者がマイクロバイオーム、つまり体内と皮膚のすべての細菌とその遺伝子の疾患における役割を認識し始めたのはほんの最近のことである。例えば腸マイクロバイオームの変化は、肥満、糖尿病、メタボリックシンドローム、そして炎症性腸疾患と関連づけられてきた。今回の研究はバイローム(virome)、つまり体内のウイルスとその遺伝子の変化を腸の疾患と初めて関連づける。研究者によれば、この研究結果はウイルスが肥満と糖尿病、そして2つの最も一般的な炎症性腸疾患であるクローン病と潰瘍性大腸炎に関与する可能性を上げるものだという。

「これは、氷山の一角である」、シニア著者のHerbert W. Virgin IV医学博士は言う。

「これらの患者で特定したウイルスDNAのかなりの割合が、我々にとって未知である。それは我々がほとんど知らない新しく特定されたウイルスに由来する。バイロームの変化がこれらの病態を引き起こしているのか、それとも病態の結果としてバイロームの変化が起きているのかを確定するためには、我々にはまだ多くのやるべきことがある。例えばこれらのウイルスの遺伝子の配列決定、そしてウイルスがどのように腸や腸の細菌と相互作用するかを研究しなければならないだろう。」

Virginたち研究グループは、シカゴ、ボストン、イギリスに住むクローン病または潰瘍性大腸炎の患者グループを調査した。彼らは研究の参加者とその家族やボランティアの便から精製されるウイルスDNAを比較した。

「炎症性腸疾患で増加していたウイルスの多様性の多くはバクテリオファージだった。バクテリオファージは細菌に感染して、自分自身を細菌の遺伝物質へと組み込むことができるウイルスである」、病理学のEdward Mallinckrodt教授職であり、病理免疫学部のトップでもあるVirginは言う。

炎症性腸疾患において細菌を排除するような腸の変化は、死んだ細菌からバクテリオファージを開放するかもしれないとVirginは推測する。または食事による新しいバクテリオファージの移入が消化器系やマイクロ・バイオームの反応を誘発して障害を引き起こす可能性があると彼は言う。炎症性腸疾患の治療を改善するためには、科学者は腸マイクロバイオームと腸バイロームがどのようにして患者の遺伝子と相互作用するかをもっと学ぶ必要があるという。

学術誌参照:
1.炎症性腸疾患における腸バイロームの疾患特異的な変化。

Cell、2015;

http://www.sciencedaily.com/releases/2015/01/150122132738.htm


<コメント>
炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease/IBD)は細菌の多様性の低下だけでなく、ウイルスの多様性の増大とも関連するという記事です。

関連記事にも同様の内容があります。

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/03/140310090919.htm
>The most common viruses in the gut are the bacteriophages. These rapidly-evolving viruses can outnumber bacteria by a factor of 10 to one;

>they infect and destroy bacterial cells and have the ability to transfer genetic material from one bacterium to another, with potentially profound implications for GI health and disease.
(ウイルスのバクテリオファージは急速に進化し、そして細菌よりも非常に数が多い。バクテリオファージは細菌に感染して破壊し、遺伝物質を細菌から細菌へと伝えることができるため、腸管の健康と疾患に深く関連する可能性がある。)

>"There is a predator-prey relationship between bacteriophages and bacteria that may play a role in altering the bacterial microbiota in conditions such as inflammatory bowel diseases (IBD)," says Prof. Wu.
(バクテリオファージと細菌の間には捕食者と獲物の関係があり、それはIBDのような病態における細菌叢の変化と関連する。)

"The fact that bacteriophages induce immune responses in bacteria and may also transmit genomic material into bacteria that may alter their function makes these viruses extremely important and we need to know much more about them."
(バクテリオファージは細菌における免疫応答を誘発し、遺伝物質を細菌に伝えてその機能を変化させるという事実を考えれば、ウイルスは非常に重要な存在である。我々はもっとウイルスについて知る必要がある。)

英語版Wikipediaのviromeの項目には、食事とviromeの関連についての記述があり、Referenceとして報告が一つ挙げられています。

http://genome.cshlp.org/content/21/10/1616
>Here, we investigate viromes from human subjects on a controlled feeding regimen.
>The dietary intervention was associated with a change in the virome community to a new state, in which individuals on the same diet converged.

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